生活保護

今日は、事実=ファクト=factだけ、書きます。


(1)平成15年度に我が国で生活保護を受けた人の数は、137万人です。総人口は1億2760万人ですので、生活保護を受けているのは、日本国民の1%ちょい。約100人に1人です。


(2)一番、生活保護受給率が高いのは北海道で2.2%、次が大阪で2.1%です。2%ってのは、50人に1人です。


(3)同年で、世帯別でみると、生活保護世帯は94万世帯です。日本の世帯数は4000万ちょっとですね。94万世帯ってのは、全世帯数の2%です。繰り返しますが、2%ってのは、50世帯に1世帯ってことです。50戸のマンションの1戸ってことです。


(4)一人当たりの月額保護費は、15万151円です。
・ひとりあたり、です。一世帯あたりではないです。
・月額です。年額ではなく。
・全体の平均値です。最高値ではありません。
・なお、この額には所得税も住民税もかかりません。社会保障費もほぼかかりません。
・加えて、生活保護を受けている間、医療費の負担はゼロです。(通常は3割負担)


(5)平成14年度の生活保護費の総額は2兆2500億円ちょいです。
日本の消費税の総額は、10兆1600億円です。所得税の総額は13兆1600億円、法人税の総額は11兆5100億円です。他の小さな税金を合わせて、我が国の税金の総額(国の一年の収入の総額)は、44兆70億円です。ええっと、生活保護費が2兆2500億円だから・・・税収入全体の5%ちょいです。5%ちょいというのは、20分の1よりちょっと多い、ということです。我が国の総収入の20分の1ちょいが、生活保護費として支給されている総額です。

※かなり話がそれますが、数年前にりそな銀行という銀行が潰れた時に投入された税金は2兆円です。ひとつの私企業です。一つの銀行です。従業員2千人弱の銀行に投入されたお金です。それが、上記と同じく、我が国の一年の総収入の20分の1です。


(6)平成9年には、生活保護費の総額は1兆6370億円です。平成14年度に2兆2500億円ということは・・・過去5年間の伸び率は、6.6%です。毎年6.6%増えてるんです。毎年ですよ、毎年。額だと、5年で6130億円増えてます。


(7)生活保護を受けている人の約46%が高齢者世帯です。25%が傷病世帯です。あとは障害者が10%、母子世帯が8%です。あとはその他です。構成比です。


(8)高齢者世帯の半分以上が、既に過去5年以上継続して生活保護を受けています。高齢者世帯の3分の1は、過去10年以上継続して生活保護を受給しています。傷病世帯も、その4割以上が、過去5年以上継続して生活保護を受給しています。また、これらの世帯の8割は年金を受け取っていません。年金の受給がない(無年金の)人たちです。


(9)高齢者の生活保護世帯は、46万世帯くらいですが、生活保護を受けるのをストップする世帯数は、一年で3300世帯です。今、生活保護をもらっている高齢者世帯で、来年はもらわなくてすむ世帯は1%もない、ということです。


(10)生活保護の受給がストップした高齢者世帯3300世帯の、受給ストップ理由は・・・
・死亡=1600世帯
・失踪=190世帯
・その他の社会保障費の受け取りが増えた=200世帯(支払われるお金の種類が変わっただけ)
ここまでの合計で、2000世帯ですね。その他が多くてよくわかりませんが、

・収入が増えた!とか病気が治った!という理由で、支給がストップしたのは、330世帯くらいです。「生活保護状態」からポジティブに抜けられる高齢者世帯は0.1%ということです。


まあ、そういうことです。
今日はデータだけ。何も意見はありません。


む〜