69歳の知事を選ぶ長野県

長野の田中知事が3選を前に破れました。なかなかのドラマですね。この件でおもしろいと思ったことは・・・

(1)ニュースの扱いが小さいですね。開票直後の一番気になる段階では、地上派テレビは通常番組をやっていてニュース自体がないし、そもそも事前の報道も非常に少なかった。田中が勝てないということを見越した報道体制だったのか、はたまた、「だからこそ勝てなかった」のか。この件は、彼が勝てなかったことと同根であると思えたのだが。

(2)政党の影が見えない選挙とのことですが、一応、支持政党ごとの得票率が発表されていて・・・初めて知ったのですが、共産党支持者って田中知事を支援しているのね。8割以上の支持率なんだよね。自民党と仲悪いのは知っていたけど、どっちかいうと民主党だというのは知っていたけど、共産党とのリンクがこんなに強いって知らなかった。財界人の支援で初当選した知事なのに、非常におもしろいね。このあたりも今回の結果と(因果関係は感じないが)、同根だと思う。

(3)県知事レベルで、大きな(逮捕につながるような)スキャンダルがないのに、現職が負ける、っていうのはですね、「すごい大きな不満がある」ってことのはずなんですよ。それが見えない。何が不満だったのか、というのが見えない。強引な政策運営方法っていうけど、県民にはそれは関係ないでしょ。県庁の人とか議員ならわかるけど。もっとなにか本質的に有権者が忌避したものがあるはずなのだ。なんだけど、報道の怠慢なのか、なんらか理由があるのか、よく見えない。地方のニュースって見えないもんだよね。このあたり理解したいのだが。

(4)勝った人もねえ・・・「いい人だ」「優秀らしい」以外に何もないような人だね。まあ、(3)で書いたように「田中が負けた」であって、彼が勝ったわけでもないのでいーんですが。この人も69才。総裁選出馬を取り下げた福田さんと同じ年齢。


ちきりんはね、この人がどんなすばらしい人であったとしても、トップになったということには「あーあ」です。

年齢がすべてではないという意見も、若さは人それぞれという意見もわかる。しかし、今、この国は、リーダーポジションに69才の人をつけてはいけない国だと思う。

これはもう「感覚的な意見」ですが。できれば40代の人に、ぎりぎりでも50代前半までの人にまかせるべきだ。これホントやばいのだ。これから「暇で有能な60代の人」が大量に出現するのだ。ほっとくと本当、牛耳られてしまう、と思う。

(5) 田中前知事の選挙中のつぶやき。「なんで政策の無い相手候補の支持率がこんなに高いのか理解できない」・・・あああ。「政策の中身など何もなかった」6年前のあなたを熱狂をもって迎えた有権者の気持ちを忘れちゃ勝てないでしょーが。ねえ。


んではまた。