同窓会にて

本日は高校の同窓会でした。うちの高校はどの学年も卒業後5年ごとに同窓会を開きます。

最初の同窓会は就職して1年目で、この会のみ高校側(先生)が企画してくださり、その後は、地元に残っている人を中心に有志の事務局が結成されます。

日程が1月2日か3日のいずれか、場所も駅前のホテル、とほぼ同じ。これは、うちの高校の「定番同窓会」なんで、ちきりんの学年だけではなく全学年が5年ごとにやってます。

つまり・・毎年、卒業後5年目、10年目、15年目、20年目、25年目・・・の同窓会がほぼ同じような日程でほぼ同じようなホテルで行われている状態です。


この「5年ごとの定番同窓会システム」は、非常によくできたシステムです。まず、同窓会ってのは「突発的に企画する」のはとてもめんどくさい。誰かひとりが「やりたーい」って言い出しても、まずは企画を手伝ってくれる有志を集め、いつどこでやるのか、連絡はどーするのか、とか、イチから考えないといけない。


でも、「常に5年ごとの新年の2日か3日、会場は駅前のホテル」と決まっていれば、一番基本的な問いである、
「やるのやらないの?」
「いつやるの?」
「どこでやるの?」
が、最初から決まってる。とっても話がスムーズになります。


出席する方もそうですね。毎年だと結構飽きます。でも5年ごとだと、久しぶりだし行ってみようかな、という気がする。すでに、この故郷の街に拠点のない人も多いのですが、5年に一度くらいなら日帰りで東京からでも来てみるという人もいます。

で、ちきりんも高校の同窓会だけは皆勤賞。小中学校はたまーに行われる同窓会に行ったり行かなかったり。というか、行けなかったりします。この1月の2日か3日というのも、とてもよく考えられている。

「正月には故郷に戻る人が多いだろう」ということですね。うちの高校は公立なんで、みな実家は近くの校区内。仕事の関係で遠くにいても、正月くらいは戻ってくる人が多い。しかも1日は忙しい。でも2日か3日なら、ってことですね。


その市には公立高校が5校くらいあると思います。他の高校がどういうシステムなのか知りませんが、上記のシステムを売り込めば、ホテルはそこそこ儲かるのでは?と思う。毎年安定的に、ほとんど営業コストゼロで、宴会部屋が半年前に予約で埋まるって悪くないでしょ。

公立中学もあるし。このシステム自体を売り込むべきだよね、と思います。他の田舎のエリアでも使えますよ、これ。

なお、私立高校もいくつかありますが、私立だとこれは難しいだろなと思う。実家が遠い人が多いでしょ。公立ってのは、実家が一定エリア内にあるってのに加え、地元の会社のボンボンとか、地元で公務員になるとか開業するような人も多い。こういう人が一定数いないと、同窓会は開けないのだよね。

★★★

で、今日行ってみて思ったのは、「これぞ究極の格差だよな〜」ということ。それは・・・先生の元気さについてです。当時ちきりんが教えてもらっていた先生方。何名か来てくださっているのだが、みんな元気!

「今年75才です。母親が今年97才で・・・」とか、
「趣味はつりに登山に絵画で、」とか、
マイクを握りしめ、驚くほど長いスピーチしたりとか・・


・・・

長生き、で、健康で、エネルギーに溢れてて、たっぷりの年金をもらいながら悠々自適。別に悪いことではなく、非常にすばらしいことではあるのですが、それにしても「すごいなあ」って感じでした。

前にも書いたと思うけど、ちきりんは自分が長生きできると思ってない。だから、今日は「すごいなあ」と思いました。こういう「人生90まで楽しむ」という人と「40くらいから枯れていって60までもちません」って人って・・・人生が30年くらい違うのよね。これって、大人になってから考えると「人生倍!」みたいな格差だ。


実際、ちきりんの同窓生でも鬼籍に入る人が毎年いる。40代、50代になると、亡くなる人ってそれなりの数になります。40で亡くなれば、20才から数えて人生20年です。でも80才まであんな元気だと、同じく20才から数えて60年。これぞ、究極の格差だと思いました。

経済力なんてたいした問題ではないと思いませんか。人生の長さがそんなに違うことに比べたら?

大人になってから生きている年数が20年と60年だと、人生で成し遂げられること、感じられることの量が、相当程度、違う。人生の密度なんてたいして変わらないから、この差はほんと「3倍」ですよ。


人生短そうなちきりんは、毎日楽しく感謝して好きなことだけやって生きていこうと決めている。仕事ももう適当でいい。死ぬときにお金が余ってるって「すごい無駄」と思う。最後の1000円を使い切った日に人生が終わったら、すごく「無駄がない」のだが。

そういう悲痛な思いで(?)人生を謳歌しているちきりんにとって、70,80までお元気そうな先生方の姿は・・・ほんと一種のカルチャーショックでありました。

「世の中には、こういう特権を与えられてる人たちがいるんだよな〜」と、つくづく思いました。


かなわないよなあ。


と。


いやいや、先生方、みなさま・・・お元気で。


そんじゃまた!