結婚してても“推定親子”でしょ?

「結婚中に生まれた子供は夫婦の子供である」、「離婚後 300日以内に生まれた子供は、離婚前の夫の子供とみなす」という法律が問題になっています。この法律があるために、


・長い別居生活の間に、新しいパートナーとの間に生まれた子供が、前夫の戸籍にしか入れられない。
(長い別居の理由としては、二人が合意しての別居のほか、夫が出稼ぎに行って戻らないなども含まれます。たまに戻ってくるけど、居所もわからないという場合もあるし、夫が何年たっても離婚に同意せず、離婚届が出せない、という場合もあります)


また、
・夫の家庭内暴力に耐えられず、妻が逃げ出す → 夫に居場所を知られないよう、住民票も動かせない
・その後、他のパートナーとの間に生まれた子供も、前夫との子供と見なされる。前夫に知られないようにするため、出生届けが出せず、子供が無戸籍になる


といった問題が起こっています。


★★★


これねえ。なんで今どき親子関係に関して、「推定」とか「みなし」なんていう意味不明な方法をとるのかが、そもそもわからない。

推定するのはいいけど、今や遺伝子検査で親子関係は証明できるんだから、そっちで証明されたらさっさと「推定を破棄」すべきじゃん?

そもそも「結婚している夫婦の子供は、二人の子供とみなす」ということ自体、今や「ほんと?」ってことも多いはず。


この法律ができた時代には遺伝子検査などの方法は存在しておらず、誰の子供かという「真実は誰にもわからない」から、「婚姻中に生まれた子供は夫婦の子供とみなす」方法しかなかったわけです。

だけど、今はわかるわけです。遺伝子調べりゃいーんだから。


なのに今回の改正案でも「離婚後 300日が長すぎるというなら、別居してから 300日でどうかとか、実質的な夫婦関係の破綻から○○日に変えたらどうか?」みたいな意見があって、びっくり。

「婚姻関係にあったかどうか」ということと「誰の子供か?」のふたつのセンテンスの間に、何の関係もないことは、今や中学生でも知ってるはず。

「いずれかから異議申し立てがあった場合は、遺伝子検査で父&母であると証明された人を、父&母とみなす」っていう法律にすればいーじゃん!と思うのは、ちきりんだけ??


★★★


他のケースもあります。婚姻関係がない男性と女性が性交渉を持ち、女性が妊娠しました。子供が生まれました。男性は「オレの子供ではない」といい認知もしないし、当然養育費も払わない。

こういうケースも世の中にごまんとありそうです。

この場合、男性は「この子供の父親」と、法律上は見做されません。なぜなら「ふたりは婚姻関係にないから」です。


女性側が認知を求める裁判を起こし、遺伝子関係を証明できれば、「法律的に父親と認めさせる」ことができます。しかし、男性側は遺伝子検査を受けること自体を拒否することもできます。

(ドラマとは違うので、夫の髪の毛やたばこの吸い殻をもってきて勝手に検査しても、有効な検査結果とは認められません)

そして子供の養育費を払う義務を逃れ得るのです。


変じゃない?


何年も会ってない男性でも「婚姻関係が法律上、終わっていない」という理由で、父親だと推定され、何年つきあっていても(籍を入れてないと)、相手が「オレの子じゃない」と言えば、「父親ではないだろう」と推定され、遺伝子検査さえ強制できない。


ほかにも、
今のパートナーが「オレの子だ。遺伝子検査も済んでる」と認めても、前の夫が「オレは離婚しない」と判子を押すのを拒否し(もしくは居所がわからないため)離婚が成立してない場合、生まれた子供を、今のパートナーの子供として籍に入れられない、という無茶なケースもあります。


変でしょ?


こんな理由で、無戸籍のまま生きざるを得ない子供が毎年何百人も生まれてるなんて、ほんとーに意味不明。



んじゃね。