海江田大臣はもちろんだけど、経済産業省に勤めている人も、日本の原子力政策を担っている専門家、研究者らも何を考えているんだろうって思う。
原子力安全・保安院は、6月15日と16日の二日間だけ立ち入り検査をして、その後いきなり大臣が他の原発については「深刻な事故に対する措置が実施されていることを確認した」と断言。だからさっさと原発を運転再開するよう立地自治体とその住民に理解を求めた。
って、こんなんで理解を求められても困るよね。
福島では未だに汚染水の処理が始まりもしない。アメリカやフランスが誇る浄化システムが数時間でイカレちゃうくらい高濃度の汚染水が大量に出ていてもうすぐ溢れそうだというのに、福島以外の原発は「深刻な事故に対する措置が実施されていることを確認した」っていうの?どうやってそんなことが言えるの?
・今の福島ってまさにこういう状態じゃん? → 「東京電力があたしと同じくらいアホな件」(4月21日)
被曝量が緊急年間基準の限界である250ミリシーベルトを越えちゃってる作業員が既に10人近くでてるんだよ。しかも中央制御室で働いていた人など原発オペレーションの専門スタッフが、だよ。簡単に一般人で代替できるレベルの作業員じゃないんだよ?
まだ半年以上も続く福島の事故処理に必要な人員さえ確保できてないんじゃないの?汚染水の処理さえ始まってない段階でこんなことになってるのに、もし今、他の原発立地で天災が起こったら、そっちは誰が安全確保のための作業をするの?
特に福井県あたりで何かあったら、何人の作業員が必要なの? 、「深刻な事故に対する措置が実施されていることを確認した」なら、「深刻な事故」の時、その人員をどう確保するかも確認したの?福島の事故だけでも人が足りないというのにどうやって??
・それともまた「作業員は失業を怖れているから、被曝量制限を撤廃してあげてほしい」とか言う?? → 「絶対安全という危険思想」]」(4月24日)
ようやく福島市などでも放射線量の測定が始まったけど、今更ホットスポットでした、とか言われた現地の人達の気持ちがわかってる?他の原発立地エリアの人達には同じ思いをさせないという自信がある??
それとも夏の電力不足を回避するという高次元の目的のためには、そんな話はどうでもいいレベルの低い話なの??
・その優先順位、本当に正しいと思ってる??
→「福島市の方からのメール」(4月19日)
→「どこに避難します?」(5月3日)
自分の胸に手を当てて考えてみて欲しい。正直に言えば、「深刻な事故に対する措置が実施されていることを確認」できたなんて思ってないでしょ?単に「電気不足困るし。あんな大きな地震や津波はもう当面来ないし。」とか思ってるんでしょ?
でも日本ってこんだけ↓地震がある国なんだよ? しかも大半の原発が外海に面した立地なんだよ?また次回も「想定外」って言えば済むだろうって思ってる?
・次は日本は終わりだよ? →「最悪の事態は福島ではなく」(4月8日)
今回、「深刻な事故に対する措置が実施されていることを確認」した研究者や官僚は、それぞれ個人名で「私、○○○○は、△△県の●●原発●号機に関して、確かに深刻な事故に対する措置が実施されていることを確認しました。」と発表してよ。
日本国の原子力政策の担当者として、その分野で博士号をとった専門家として、「深刻な事故」に対する措置が実施されていると「私が確認しました!」と胸を張って明言してよ。名乗り出てよ。
名前も出さずに(どうせあと数ヶ月しか任にいない)大臣に「安全です」とか言わせるなんてあまりに無責任でしょ?
それじゃあ、匿名で言いたいこと書いてるその辺のちんぴらブロガーと同じじゃん。それでいいの???
アレ?
なんか落ちてきた・・・・
雨?
あっ! もしかして、天から唾??
そんじゃーね。