ランサーズ訪問!

ちきりんの新刊、『未来の働き方を考えよう』では、今起こっていることとして、

1)大組織から、個人&小組織にパワーがシフトするよ!
2)先進国から新興国にパワーがシフトするよ!
3)資産や、輝かしい学歴・職歴を持つ、ストック型の人より、フローの力がある人=稼ぐ力のある人に、パワーがシフトするよ!

と書いてます。

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
ちきりん
文藝春秋
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これは、「自分で自分の人生を設計&コントロールしながら、自由に働ける時代がやってくるよ!」という話なんですが、

今回は、そういった新しい働き方を実現するために必要なインフラを提供する、イケイケ(?)ベンチャー企業を訪問し、お話をうかがってきました。


お会いしたのは“クラウド・ソーシング・サービス”を提供する、ランサーズ創業者社長の秋好陽介さん(右)と、ビジネス開発部の山口豪志さん(左)です。

ランサーズの名前は、フリーランスの語源ともなった、傭兵(のロゴマークでしょ)から来ているそうです。また、ここでの“クラウド”はく雲ではなく“人々・群衆”のほうです。


さて、ランサーズのサイトはこちらにありますので、ぜひご覧いただければと思いますが、簡単にいえば、
・フリーで働く個人と、
・仕事を頼みたい企業や個人が、
・仕事を発注・受注するオンラインのマーケットプレイスです。


いわゆる人材派遣、人材マッチングではありません。企業や個人から具体的な仕事が掲示(発注)され、その仕事を自分がやりたいと考える人がそれに応募して、仕事を請け負い、成果物を納入します。


たとえば、
・企業が新商品のパッケージデザインやロゴを公募するとか(コンペ型)、
・個人事務所がウェブサイトを作るのを依頼したり(プロジェクト型)、
・パソコンの中に眠る数千枚もの写真データに“子供”、“花火”、“料理”などタグをつけてもらう(=分類してもらう)(マイクロタスク型)
みたいな仕事が発注され、受注されるってことです。


ランサーズは単なる
・発注者と受注者のマッチングや
・レビュー機能の提供だけではなく、

・本人確認や
・支払いのエスクローサービス、
・守秘義務契約の締結など、
フリーの個人に仕事を頼むとなると、発注者としてアレコレ気になる点をインフラとして提供しています。市場開設者として、市場機能を提供しているといってもいいでしょう。


こういったサービス、アメリカではすでに世界的な大企業も活用をはじめ、かなり大きな市場になっているのですが、それが日本でも、いよいよ昨年あたりから急成長を始めており、これは近いうちに、私たちの働き方を大きく変えるだろうと考えています。


たとえば、近くに企業も仕事も少ない地方在住者や、小さな子供がいたり家族の介護をしていて自宅から離れられない人、さらには、ヒマーな小売店のオーナーで、「店番をしてる必要はあるけど、毎日暇です」みたいな人が、空き時間を使って仕事ができるようになります。

ランサーズでも、発注者側は東京など大都市の企業や個人が多いけど、受注してる個人は地方の人が(特に、技能が高く、受注額も多い人は地方に)多いようで、これが進めば今までのように「仕事がないから東京に住まざるを得ない」という制約条件がなくなります。

ランサーズでは、すでに 16万件、81億円にのぼる仕事の発注が行われており、発注側は 4万社(人)以上、仕事を請け負う登録者側は 15万人に上ります。まだ少ないけれど、ランサーズで受けた仕事だけで年収 500万円といったレベルの人も現れ始めています。


と、ここまで聞いても、「ふーん、インターネット上にまた出てきた、新しいサービスのひとつなのね」、「とはいえ、そんなのが自分たちの働き方を変えるなんて、まだまだ先でしょ。ネットで仕事をする人だけの話でしょ」とお思いのみなさん。

そーじゃないんですよ!


これは結構、大変な話なんです。その辺のところはこれから少しずつ書いていきたいと思いますが、今回は初回エントリなので、まずはランサーズ社員の皆様のご紹介↓


私が秋好社長と山口さんに取材をしていた時、隣の部屋でミーティングされていた皆さん。ちきりんが帰る間際になって、「今は会議なんてやってる場合じゃないだろ!? ちきりんの顔を一目見ておかないと!!!」ということで、飛び出してこられました。


何が大事かよくわかってる、すばらしい社員のみなさんです。



そんじゃーね!


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