明日から新社会人という方、今日はあたしが社会人になって学んだ、とっても大事な3つのことについて書いときます。
1)努力が報われると思うな
これ、最初に(上司に)言われた時はとても驚いた。
それまで所属していた学校ではまったく正反対のことばかり言われていたから。
いかにも徹夜明けです、みたいな顔で資料を持っていったあたしに、その上司は言いました。
「こんな資料じゃ全然だめ。なんだよ、その顔、お前もしかして、努力が報われるとでも思ってんの? 学生じゃないんだから、そういうの止めてよね」って。
ショックだったけど、よくわかりました。
評価されるのは努力じゃなくて成果だと。
その時のあたしは、いかにも「あたしは頑張ってこの資料作りました。偉いでしょ? ほめて!」って顔をしてたんだと思う。
「ほら見て、この資料。すばらしいでしょ!?」じゃなくて、「ほら見て、あたし、頑張ったでしょ!?」って言いたい気持ちが、一目でわかる表情をしてたに違いない。
でもそれじゃあ、運動会で一生懸命頑張ったよねと、ママに褒めてほしい子どもと同じです。
この後あたしはそういう態度をとらなくなった。
大事なのは「自分がどんだけ頑張ったか」ではなく、「できあがったものは、価値のあるモノか」ってことだと理解したから。
こんな簡単なことさえわかってないまま社会人になったんです。
そして、それを早い時期に教えてもらってホントによかった。
2)失敗した時が最大のチャンス
これも実際に失敗した時に言われたので響いた。
いい時、成功した時は、みんなおんなじなんです。差がつかない。それに、新人の成功なんてそもそも大したことでもない。
なんだけど失敗した時は、その失敗が大きければ大きいほど、その後の態度や対応に、個人の差がめっちゃ大きく現れる。
失敗した後、メールの返事が遅くなったり電話にでなくなったり、いつもは饒舌なのに言葉が少なくなったり、そういう人がいる。
ひどいと、たったひとつの失敗で、「どうせ俺なんか」とか「この仕事は向いてないと思うんです」みたいなコトをぐちゃぐちゃと言い出す人までいる。
いつもは自信に溢れ、チャキチャキ仕事をしてたのに、失敗するといきなり態度が変わっちゃう人がたくさんいるんです。
だからこそ、失敗しても絶対に逃げない。きちんと謝る。だらだらと落ち込んでないで、さっさとリカバーに走る。言うべきことと、やるべきことを(いつも通り)粛々とやる。
そういう普通の態度をとるだけで、めっちゃ評価される。
特に「逃げない」ことは、それだけで(失敗のマイナスを一気にリカバーして、さらにお釣りが来るくらい)評価してもらえる。
しかもここで評価されると、その後ずうっと「あいつは逃げない」「あいつは信頼できる」って言ってもらえる。決定的な信頼が得られるんだよね。
失敗した時こそ、自分への評価を高めるための最大のチャンス。
これを覚えておくだけで、めっちゃ得できる。
3)上司じゃなくて、市場に評価される人に
何度も書いてるけど、評価されるべきは市場。
私は最初、日本の金融機関で働いていました。そこそこ評価されてたと思います。
でも、外資系金融に移った先輩から言われました。「そんなとこで評価されててもしゃーないやろ」と。
ほんとだなって思いました。コップの中じゃなくて、海にでて泳いで行けるようにならないと。
これを理解してから目指すところが大きく変わったし、たとえ上司の言うことでも、おかしなことはおかしいと言えるようになった。
会社に入った時は、常務とか部長とか絶対だったけど、そうじゃないんだとわかりました。自分のアタマで考え始めた瞬間だったと思う。
当時はバブルで景気は絶好調だったけど、金融の世界は大きく変わろうとしてた。
でも、上司にも組織にも全然危機感がなかった。(御世話になった方にこんな言い方するのは申し訳ないけど)彼らの多くが思考停止してたと思う。
自分のアタマでじっくり考えてみたら「こんな組織の中に居続けたらアウトだよね」ってことは明らかだった。そしてそこを飛び出すことに、迷いが無くなった。
上司に評価されることを目標にしてたら、ああいう判断はできなかったと思います。
評価されるべきは市場であって、組織でも上司でもない。そう理解してから、キャリアの選び方が変わった。
★★★
社会人になって、大事なことをたくさん学びました。仕事は勉強の何倍もダイナミックで、何倍も楽しかった。
前にも書いたけど、新社会人の人にはこの言葉を送りたい。
Welcome to the real world !