NPO&NGOのガバナンス

CNNでおもしろいニュースやっていました。NPOのガバナンスに関するニュースでした。

いわく、NPOはすごい巨大になってる。なのに、会計報告もしないしガバナンスも不透明。あなたの寄付がどう使われているのか、あなたには知る権利があるはず、みたいな趣旨でした。

例として、WWFとかグリーンピースが映ってました。こういった巨大NPOは、その辺の小さな国より大きなお金を動かしてます。国家予算と比べても世界で20位とかに入るような額なわけです。なのに、財務開示もないし、トップの選ばれ方とかも不透明。これでいいのか!というような趣旨。

なるほど、と思いました。たぶんアメリカは遠からず、自国で活動するNPOに財務開示やガバナンス規制を導入するんだろうと思います。この国、思想的、文化的にはちきりんは嫌いだけど、ほんといろいろ考えてくる。こういった分野の考え方についてはとっても先進的だと思う。筋が通ってる。

たしかにグリーンピースとかって、鯨取るな!だの、韓国でいぬ食べるなだの、人の文化にやたらとうるさい。グリーンピースって、「欧米以外の世界の伝統を駆逐するNPO」だとちきりんは思っている。

でも、いったいいくらくらいの予算を動かしている団体なのか、その資金調達ってどうなっているのか、考えたこともなかった。グリーンピースの寄付金の募集とかも見たことないし。どうやってるんだろう?いくら持ってるの?

この団体に限らない。寄付をしている人たちはなんとなく自然やエコや人権を守るためにがんばってる団体に寄付していいことした気になっている。

でも、もしそのお金でこれらの団体の幹部が豪遊していたり、私的に特権を享受していても、無駄遣いが横行していても、外部の人にはそれはわからないよね。HPとかで開示するにしても、そこで虚偽報告をしてもなんの法律にも引っかからないし、そもそも書類の保存義務もない団体に対しては、詐欺罪とかでの訴訟も難しいでしょう。

日本でも渋谷駅の前で白い箱を抱えて“恵まれない子どもにクリスマスケーキを!”とか12月に一日だけ連呼するだけでも数万円は手に入るらしい。実際に詐欺団体もたくさんあるらしい。それのグローバルバージョンも可能だろうということ。

いやグリーンピースが実際そうしているということじゃなくて、そうなっていても誰もチェックできない。これは不健全でしょ、とアメリカは言い出したわけです。もちろんアメリカもきれい事じゃない。サミットやダボス会議のたびに最近出没する“反グローバリズム団体”とかに業を煮やしているんだと思います。で、ちょっと脅しをかけている。

でも、主張自体は正しいと思う。ちきりんも、NPOはもうちょっと財務、ガバナンスの開示義務を負うべきだと思います。


ではまた明日