中国の胡錦涛国家主席と米国ブッシュ大統領の会談のニュースを見た。
アメリカの政治家の発言って、聞いてて本当に「滑稽」だ。おもしろいとか、皮肉とか、笑える、とかはよくあるんだけど、米国の高官の発言を聞いていると「滑稽」という言葉が度々頭に浮かぶ。
ブッシュ大統領は言っていた。「自由と民主主義こそが、国の発展と安定の鍵となる。自由な国は、他国を脅かさない」と。
いったいどう解釈すればいいのか、解釈に苦しむ言葉だ。
(1)世界中の国を脅かしまくっている米国は、自由な国ではない。
(2)米国は他国を脅かしているが、米国はエライから例外なのだ。
(3)米国は自由の国であり、かつ他国を脅かしていない。と我々は考えている。
(3)だと信じて発言しているんだとしたら、これを「滑稽」と言わずして何を滑稽と呼ぶ?
★★★
ラムズフェルドさんが言っていた。「中国は何のために軍備を増強しているのか。何故あんなに攻撃的な武器を装備しようといしているのか。そのわけを世界に明らかにせねばならない。そうしないと、隣国は安心して眠れないであろう。」
これも
軍備の増強をしているのは、「テロとの戦い」とやらのためじゃないの??
アメリカの場合、隣国でなくても怖いぞ。なんせ、地球の裏側でも、突然攻めこんで行くからね。石油が出る国だったら、だけど。
ラムズフェルドさんの発言は、国名を伏せて聞けば、大半の人が「ああ、アメリカのことね」と思っただろう。
アメリカの有名な学者がテレビで言っていた。
「イスラムの世界の人たちは、自分たちの信仰を決して譲らない。他の人がどう思おうと、彼らの信仰に基づいて行動する。他の信仰を持つ人たちを許容せず、排除しようとする。このような排他的な考えは許されてはならない。」
これ、“イスラム”を“アメリカ”と言い換えた方が説得力を持つ言葉だと思うよ。
政教同一で運営されるイスラムの国にたいして、「宗教に基づいて政治体制が作られることは好ましいとは言えない」と発言したアメリカ人もいた。
なんだって??
じゃあ、なんでアメリカの大統領は、選挙期間中、これ見よがしに日曜日の午前中、家族そろって教会にいくのさ?
中絶を禁止したり、同性愛を禁止したりするのは、「宗教に基づく政治」とは違うのか?進化論を否定した教科書を使う教育とキリスト教の関係はどう解釈すればいいの?
★★★
アメリカって、「巨大なド田舎」だ。自分の住んでいる地域の外に、どんな世界が、どんな世界観があるのか、全然知らない。
外国語も話せないし、海外への旅行もしないし、どこに行っても「オラが村」の方法で傍若無人に振る舞う。
もう少し、視野を広めた方がいいと思うよ、さすがに。
ちきりんは、日本の将来に関して、二つのオプションがあると思ってる。二つしかない、とも思ってる。それは、アメリカの「日本州」になっちゃうか、中国の「日本省」になっちゃうか、というチョイスだ。もちろん比喩ですけど。
どっちかしか日本には生きる道がない。この二つの国は、どんなに避けようとしても、将来のどこかで覇権を争うことになる。だから日本だけでなく、どの国もその選択を避けられない、と思う。
どっちがいいか? ちきりん超個人的には中国の方がいい。
理由:ハンバーガーより、酢豚が好きだから。
ではまた明日