格差問題(国会中継より)

まずは、民主党の前原代表が質問にたちます。

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民主党「小泉政権の失政により、日本での格差問題は益々深刻度を増しています。いまや、美人に生まれないと、女性は幸せになりえないっ!そういう時代になりつつある。まさぁに二極化!!これは、小泉政治の闇の部分なのでありますっ!」

小泉首相「美人と不美人の社会格差が拡大しているとは考えておりません。」

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民主党「このデータをご覧ください。年収2000万円以上の高額所得者と結婚している女性の75%は美人。一方で、年収が300万円に満たない層では、配偶者が美人の割合は今や3割を切っているのです!」

小泉首相「本人の努力もあるでしょう?努力が報われる社会を創ることが重要なんです。」



民主党「首相は、不美人が努力していないとでも、おっしゃっているのでしょうか?冗談じゃありません!むしろ不美人の中には、美人の倍以上の努力をしている人もいるのですっ!しかしっ、平等な機会さえ与えられないというのが、現状なのです。」

小泉首相「現在の日本では、機会は平等に与えられていると考えております。」



民主党「きれい事を聞いているわけではありませんっ!このチャートをご覧ください。不美人が合コンに誘われる率は、美人の同様の率にくらべてなんと3分の1です。これでも、機会が平等に与えられているとおっしゃるのでしょうか?」

小泉首相「外見だけを問題にするのはおかしいのではないですか?不美人でも、何か別に秀いでた能力があればよいでしょう?外見というひとつの指標だけを、ことさらに重要視すること自体が問題だと考えますが。不美人でも性格のよい人も、仕事ができる人、お金持ちもいるでしょう?」

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民主党「外見がすべてとは言いませんが、これは他に比べても非常に重要な点なのですっ!たとえば、能力があっても性格がよくても、不美人は履歴書の写真の段階で落とされます。また、努力に努力を重ねて写真を作り上げても、面接ではその外見において、非常に不利な結果を甘受せざるをえません。美人か不美人かと言うことは、単なる人間の特徴や長所短所のひとつではなく、結婚や就職など人生のあらゆる面に格差を及ぼすのですっ!」

小泉首相「本当にそんなに格差があるんですかねえ〜」

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民主党「あるエリアでは、毎月、最低限の男友達の紹介を受けるという生活不美人保護の受給者比率が、全女性の3割にも上っているというデータもあるんですよ!!総理はこれを問題とは思われないのですか?」

小泉首相「それは、社会のセーフティネットがきちんと機能している証拠ではないですか。」



民主党「しかも、更に問題なことがあります。それは、外見格差の固定という問題です。」

小泉首相「どういうことでしょう?」

民主党「外見は当然、遺伝するのです。親が美人だというだけで、美人に生まれてくることができるのです。親が不美人であったものは、自己の努力だけでは、とてもその差を埋められないのです。しかも、最近の調査によると、美人は美形男性と結婚する率が非常に高くなっている。このため、外見について、子供世代のレベルが、親世代のレベルに規定されてしまう、という状況になっています。しかもこのような格差の固定は、何代にもわたって続くため、ひいては、階級社会の形成を促進する懸念があるのですっ。」

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小泉首相「しかしですねえ、より努力をして外見に気を遣い、より高いレベルを目指す。これらの健全な競争や、努力の結果が公正に評価される。これが「外見市場主義」なのです。」

民主党「総理、総理、いいですか、よく聞いてください。総理はこの国をアメリカみたいにしたいんですか?不美人だというだけで、医療も受けられず、家も借りられない、そういう人たちがスラムに集まって住むような、そういう国を作ろうとしているんですか?

いまや不美人は、努力する気力さえ無くしてしまいそうになっています。化粧もしない、ダイエットもしない、おしゃれもしない、すなわち何の努力も試みも行わない“NEAT”(=No Efforts And Trial)という層を社会に生んでしまっているのです。総務省のデータによると、NEATは現在60万人に上ると言われているんです!」



小泉首相「NEAT対策については、我が党も重要だと思っていますよ。しかし、民主党さんは、どうしたいとおっしゃっているのかわかりませんねえ。ご存じのように、“不美人組合”を組織し、共産外見主義によって、外見にかかわらず一律にデート数を割り当てるような、結果の平等という悪平等を制度化した多くの国は、1989年にすべて崩壊してしまったのですよ。」


民主党「首相、あなたは現実の厳しさ、悲惨さを全く見ていらっしゃらない。いまや不美人達の多くは、将来に対する希望さえ持てなくなっている。勝ち組と呼ばれるヒルズ族・・・これは、毎週のように六本木ヒルズでの合コンパーティに呼ばれる美人達の総称ですが・・・との間には、静かに、しかし広く確実に、希望格差社会が生まれているのです!外見の二極化じゃなくて、希望の二極化の方がより深刻な問題なんですよっ」



小泉首相、発言のため立ち上がろうとする・・

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議長「ここで、民主党の持ち時間は終了です。次は5分の休憩を挟み、社民党の質問です。」


〜5分経過〜


社民党「総理、お久しぶりです。

あたしらもねぇ、この格差問題はすごい重要や思てるんですよ。
今ねえ、不美人の人たちは、基本的な人権さえ与えられてないんです。そういう“外見下流社会”の人がぎょうさんになったらね、日本はあかん、思うんですよ。

憲法は、性別や宗教の違いによる差別を禁止してるやないですか。でもね、実際にはね、宗教とかよりもね、外見の方が、この世の中では大事なんですよ。

わかります?総理。
聞いてます?総理。」


小泉首相「いやあ、お帰りなさい。あなたにソーリソーリと呼ばれるのが楽しみでねえ。」


社民党「ちゃんと答えてくださいよ。だからね、やっぱり憲法9条は大事なんですよ。いくら不美人や不美人や言われてもね、それで怒ってね、武力を行使したらあかんのですよ。わたしらにはね、将来の子供達を戦場に送らないっていう覚悟が必要なんですよ。」

議長「社民党は議員数が少ないので、質問時間はもう終わりです。次は共産党、どうぞ」

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共産党「不美人を社会の周辺に追いやり、美だけを偏重する社会を作り上げたのは、まさに小泉政治がいかに庶民のことを考えていないか、ということの現れであります。美人コンテストに反対していたのは、戦前戦後を通じてこの共産党だけなのですっ!こういった社会的弱者には、手厚い保護が必要です。デート回数券の累進付与率、美人増税を実施、さらには・・」



そこへ

ニュース速報!!!

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「緊急ニュースをお伝えします。本日午後5時すぎ、東京地検特捜部は、六本木ヒルズにオフィスを構える“ビジンドアー”の捜索を開始しました。」


「これは大きなニュースが飛び込んできましたね。」

「はい。ビジンドアーのちきりん社長は、“美人は何でも手に入る。金も男も名誉も手当たり次第!”などの過激な主張で若者の人気を集めていたんですが・・・」


「やはり“粉飾疑惑”でしょうか?」

「はい。どうやら、海外の整形外科なども利用しながら、美の粉飾を繰り返していたようです。」


「本人は認めているんですか?」

「いえ、本人は否定している模様です。部下で、事実上のナンバーツーだった常務が、鼻パーツやまつげキットの手配など実務的なことをすべて取り仕切っていたようです。ちきりん社長は“そんな細かいことは私は知らなかった”“朝起きたら、ハナが高くなっていたのだ”などと主張している模様です。」


「やはり、ちきりん社長が唱えていた“美人価値最大化経営”の追求に無理があったということなんでしょうか?」

「そうですねえ、美人価値最大化自体は悪くないんですよ。女性として当然でしょう。しかし、実態としての魅力もないのに、外見だけを整えようとしたことに問題があったのかもしれませんね。」


「逮捕は間近でしょうか?」

「そうですねえ。顔だけでなく、本体胸部の粉飾疑惑もでているようですから、逮捕は避けられないかもしれません。」


「ところで特捜部は何を押収しようとしているんですか?」

「パソコンですね。ちきりん社長は、昔の写真などをすべてパソコンに保存していた様子です。」


「そうですか、このニュースこれからも目が離せませんね。」

「ええ、武部幹事長も鼻の下を伸ばしたりしていましたからね、問題は政局へ飛び火するかもしれません・・・」



fin.