防災セットなんて買う必要ないよね

9月1日が“防災の日”のため、毎年この時期になると通販を中心に“防災グッズセット”の広告をよく見かけます。

たしかに地震の多い日本、各家庭が備えるのは大事なことだと思うけど、巷で売られている “防災セット” には“それ、本当に要るの?”と思えるようなものも多々あります。しかもけっこう値段も高い。

ああいうセットを買うよりは、面倒でも必要なモノを個別に買っておくほうがいいんじゃないかと思います。


たとえば、使えなくなるとみんなが困るトイレ。

たしかにポータブルトイレなどを購入しておけば安心でしょう。

でも、ビニールのゴミ袋を多めに買っておくようにすれば、それを家のトイレにセットして使うことも可能なはずで、なくてもなんとかなるんじゃないかと思います。

これに限らず「ビニール袋」「サランラップ」は、常に予備を買っておくべき。

サランラップはケガをした時の止血にも役立つし、お皿に被せれば、食べ物を入れても食器が汚れず(水のでない時には)とても便利です。


ちなみにトイレより大事なのが飲料。

特にマンション住まいの人はエレベーターが止まるので、重い水を給水車からもらってきて運び上げるのはかなりの力仕事。

基本、2,3日分の飲料は備蓄しておいたほうがいいと思います。

が、これもわざわざ専用のものを買わなくても、いつも飲んでいるペットボトルを常に切らさないよう、買っておけばいいだけ。


食べ物だって、いつも食べる缶詰やお菓子を戸棚に入れておくだけでよく、わざわざ防災グッズに入ってるような缶詰クッキーが必要だとは思いません。

水とチョコやクッキーがあれば、1週間くらい餓死はしないでしょ。

料理用カセットコンロが入ってるセットもありますが、余震の続くなか、火を使うのはけっこう怖いんじゃないかな。

レトルトカレーやレトルト牛丼くらいなら(非常時なら)温められなくても食べられるんで、それらがいくつかあれば(特別な)防災保存食がいるって感じはしませんね。


防災グッズセットの中には「冗談でしょ?」と思えるものも入ってたりします。

たとえば「サバイバルナイフ」・・。そんな馴れないものを災害時に初めて使ったりすると怪我するよ!

防災ずきんに至っては「戦争を知ってる世代のノスタルジーに訴えた商品」ですよね。

「お風呂の水が飲めるようになる消毒剤付水筒」にもちょっと笑いました。家の冷蔵庫には何も入ってないのに風呂の水は常にためてある家、なんてあるんでしょうか。


じゃあ、どんな備えをしておくべきか、ですが、備蓄品としては、

1)ペットボトルの飲料・・・飲む以外でも使える(=目や歯を洗うとかね)「水」のペットボトルは必須ですが、糖分(栄養)がとれる「甘い飲料」も買っておきましょう。

2)ウエットティッシュや消毒用アルコールスプレー・・・水がでなくなると手が洗えなくなるので、アルコール消毒のできるティッシュやスプレーがあると衛生状態を保つのに役立ちます。

3)ホッカイロ・・・防災セットには「NASAが採用した毛布!」とかが入ってますが、んなもんなくても、冬、暖房が付かなくなったとき、一番あったかいのはコレじゃないかな。

4)懐中電灯・・・床において部屋の中を照らせるタイプのものと、首から掛けて(手に持たなくても)歩く時に使えるものが両方あると便利です。暗闇は怖いしケガの元。

5)ラジオ・・・ちゃんと電池も揃えておきましょう。ネットはつながらなくなる可能性も高いので。


反対に、「絶対使うべきでないもの」はろうそく。

余震の続く中、そんなもんで明かりをとってたら、火事の元です。繰り返しますが、大地震が起これば救急車も消防車も来ません。火事はぜったいに避けなければならないのです。

同じ趣旨で「カセットコンロでお湯を沸かしてラーメンを食べる」みたいなのも、余震が続く地震直後はやめたほうがいいです。

湧いたところでデカイ余震が来て熱湯が体にかかったら大やけどするし(繰り返しますが)救急車は呼んでも来ないので。


その他、備蓄より大事な備えもたくさんあるので、それらについては下記をご覧ください。
ちきりん流 災害への備えについて - Chikirinの日記chikirin.hatenablog.com


ではまた