クイズの答え

一昨日のクイズの答えです。ご回答頂いた方、皆様、ありがとうございます!


設問には3つのスーパーが出てきます。
(1)ネットスーパー
(2)宅配サービスのあるスーパー
(3)格安スーパー

で、(1)は騙されてた、(2)にも実は騙されていたと気がついた。それに気がついたのは、(3)に行った時である。さて、ちきりんは(2)にどう騙されていたのか?というのがクイズの趣旨でした。

★★★

問題の最後は、「価格差が・・・」で終わっていますよね。(2)と(3)の価格差を見て、(2)に騙されていたと気がついたのです。でも(3)の方が全体としては安いことは知ってました。何を買っても10円、20円は安い。それは知っていた。

でも、ある日、気がついた。「ちきりんがよく宅配を頼む商品の価格差が、大きい。」と。

最後に頂いたmmさんの回答が一番近いのですが、ちきりんが宅配を頼むものは、重いモノ、かさ高なものです。ちきりんだけじゃないだろう。誰だって宅配にはそういうものを頼みます。そういう商品の価格差が、非常に大きいのです。

つまり、(2)のスーパーは、(3)と比較検討されてしまう商品(=客が持ち帰る生鮮商品や軽いモノ、小さいモノ)は、できる限り(3)に近い値段まで下げる。しかし、(3)で買ったら持ち帰るのが大変でしょ!だから、皆さんできれば(2)で買いたいでしょ?という商品については、かなりの価格差をつけてるんです。50円とか100円とか、たとえばお酒の一部については、300円以上も高いとか、があるんです・・・


ひえ〜!!

巧いっ!



ちきりんはこれに感心したわけです。こんなことになってたとは知らんかった。10円、20円高いだけなら、宅配のある(2)で買います。でも、300円高いと知っていたら、どうだったか?少しずつでも自分で持ち帰ろうと思わないか?

ねえ?

こんなん騙されてるの、ちきりんだけですかね??

★★★

実は宅配を頼む時に、(2)の店ではレシートナンバーを控えます。ちきりんはこの理由を次のように思っていました。

宅配した時に「あら?ビールは10本あったはずなのに、9本しか無いじゃない。おかしいわよ。」とクレームをつける客がいるかもしれない。その際に、レシートナンバーを控えておけば、「いえいえ、あなたはビールを9本しか買っていませんよ」と抗弁できる。そのためにレシートナンバーを控えているのだと、思ってました。


が、違うんです。多分。


あのレシートナンバーで、宅配客が買った商品の集計をしてるんだと思うのです。「客が宅配に頼む商品」というのが把握されている。そして、その商品の価格設定をコントロールしているんです。宅配される商品は高めに売る、ということです。

実際にはもっときめ細かく価格は変えられます。宅配を頼む人が何曜日にくるか、とか、レシートではそういうこともわかります。土日に宅配を頼む人と平日に宅配を頼む人は、買うものが違う可能性がある。土日の人は働いてる人で、平日の人は子供が小さい主婦か高齢者だとかね。すると当然宅配に頼む商品も違うでしょ。

じゃあ、土日に宅配を依頼される商品は土日だけ高く、平日に宅配を依頼される商品は平日だけ高く、とかもできちゃう。スーパーの値段なんて、バーコード制度になって以来、毎日変えられるようになってんだから。


ほほほ〜!!!

巧い!


と思った。ということなのでありました。

宅配のサービス費用は何らかの方法で回収しないといけない。その方法として極めて合理的だなあ、と思って。

だって宅配サービスには絶対に一定の費用がかかります。それをどこから回収するか。どんぶり勘定にしてしまうと、「すべての商品が少しだけ高くなる」わけです。これだと、そもそも(3)より高いのに、“すべての商品について”(3)との価格差が開いてしまいます。

しかしこの方法だと、宅配をよく頼まれる商品以外の価格は、今のままに据え置くことができます。そして、宅配を頼む人は、きっとそこまで価格に敏感にはならないだろう、という読みなわけで、彼らが買う商品の価格はすこーし高めに設定する。宅配が多くなった商品の特売はやめてしまう、ってこと。


・・・というのが答え。これに、ちきりんは驚いたってわけでした。


クイズに解答頂いた皆さん、本当にありがとうございましたっ!
ではまた〜