声を出して笑える文章

アエラに掲載されている野田秀樹氏のコラムがいつもおもしろい。
1月19日号では、やたらとマスクが好きな日本人を皮肉って以下のような記述がある。

日本人は子供の頃から自分がマスクをするのも、マスクをしている人間を見るのも慣れっこである。

西洋人はマスクに慣れていない。彼らはマスクをしている人間が街を歩いているのを見ると訝しく思う。この街には伝染病が流行っているのか、くらいのことを思う。



(中略)



しかもマスクは近頃どんどんでかくなっている。でかいマスクで半分以上顔を隠して、携帯電話で話しながら町中の人間が歩いている姿を見たら、やっぱり、その街に何かよからぬ病が流行り、必死に連絡をとりあっているように思うのは、人間ってもんじゃねえですかねえ。


おもしろいなあ。次の一節も秀逸。


だいたい「三次元マスク」って何?それ、でっぱってるだけだろって言いたくなる。そんなこといったら、すべての商品が三次元ですよ。三次元コップ、三次元デスク、三次元テレビ(外が出っ張っているということでよろしく)。


たしかにそうだ。そんなこと言ったら、あたしだって「三次元ちきりん」だぜ。
あっ、でも皆さんにとってはあたしは「二次元」なんですかね・・


ちなみにこの日のタイトルは「怪しいマスク民族」





今週号のタイトルは「日本の便器に隙を見せるな」で、

だが近頃、高級レストラン(つまり、自分の金でいかないレストラン)とかで油断していると大変なことになる。


便器の前に立ったとたん、まずジーコと開く。その開き方にも二種類あって、二枚開くのと一枚開くのと。どうやったら、そういう違いが起こるのかがわからないまま、用を足していると、突然、蓋が閉まり始めたりしてうろたえたりする。


もー最高。

女性だと「途中で蓋が閉まりはじめても」背中に当たるだけじゃん。でも、男性の場合、途中で(“小”の途中で)蓋が閉まり始めたりしたら大変だな、確かに、と思って(=“あわわっ!”とかなってる図を“絵的”に想像しちゃって)、地下鉄の中で吹き出しました。あっ、もちろん“マスク”をしてましたので、前に座ってる人に唾がかかったりはしませんでしたけどね。



その後も。トイレの操作盤のボタンについて、

それらにのボタンの横には小さな液晶画面があり「強」「弱」「前」「後」という文字が東西南北に配置されている。
外人だったら、この神秘的に配置された「強弱前後」を「弱肉強食」みたいなものだと思うかもしれない。
次にその外人と会った時は、腕に「強弱前後」と刺青をしているかもしれない。


おもしろすぎる。



週刊文春のコラムの土屋賢二さん(哲学者)の文章も、最初は吹き出すほどおもしろかった。余りにワンパターンなので最近はちょっと食傷気味ですが。


ちきりんも「吹き出されるほどおもしろい」文章を書きたい。って思ってます。誰かが「声を出して笑っちゃった」と言ってくれたらとっても嬉しい。笑いって人を幸せにする。だから、そういう文章が書けるということは、人を幸せにできるチャンスがあるってことだと思う。


そういう文章を書いていきたい。

いや、たまにでいいのでね。


そういえば、“ブックマークコメント”にも時々めっちゃおもしろいのがあって吹き出すことがあります。見つけた時は星マークをつけるようにしてるのだけど。(全部読んでるわけではなのでたまたま見つけた場合だけですけど)




「笑わせる」ってほんとナイスなことだと思う。


関西人だからそー思うのかな?「笑わせてナンボ」です。



そんじゃーね。