自分の国に住まない人達

最近、自分の国に住んでない人、たくさんいるよね。日本人で海外に住む、外国人で日本住む、両方増えてると思う。留学生とか企業内の転勤とかを除き、期限を決めずかなり長く海外に住む人のことですけど。

どんなパターンがあるんだろ?と思って考えていたら結構いろいろあるのでまとめてみた。なんか抜けてるのがあったら教えてね。教えてくれたら100円天あげるよ!(嘘だよ。)


なお順番は適当。
「順番が適当」であることに違和感を感じる人はよく思い出してほしい。これは仕事ではなくブログです。

ではスタート。



国際結婚型
外国の人が日本人と結婚して日本に、もしくは、日本人が外国人と結婚して相手の国に住むというケース。選んだその国にずっと住み続ける場合が多く、時には帰化する場合もある。配偶者が現地の人のため、離婚さえしなければ生活の不便や不安定さは少ない。

たいていの場合、国際結婚を選んだ段階で、相手の国やその文化自体に好意を感じているケースも多いのだと思う。



農村の嫁取り型
形としては国際結婚であり、上記の派生形式。エージェントが存在し、100万円から500万円程度の費用でアレンジや手続きのサポートをしてくれる。農村だけでなく都市生活者の利用も増えている。

日本だけでなく欧米など先進国に存在するサービスで、お金を払う側はほぼ全員が男性、「選ばれる側」はアジア、南米、東欧など経済レベルの低い国の女性、というパターンが主流。



シルバー滞在型
定年後を格安の、もしくは温暖な海外で過ごそうとする人達。日本の家を売り払う移住型から、日本に家を保ち、季節ごとに移動する滞在型などがある。
夫婦揃って一定の健康と一定の財力がある場合のみ成立する。慣れない海外生活でのストレスや、病気、トラブルなどで短期で帰国する人もいる。



現地駐在後の住み着き型
商社マンやメーカーの製造現場責任者などで、特定の国に10年近く駐在し、日本への帰国辞令がでた段階で退職して駐在国に戻ってくる人達。いったん帰国した後、数年後に戻る場合や、定年になってから戻る場合などもある。

もともとの専門分野で駐在中に得たネットワークを活かし起業する人が多い。経済地盤がしっかりしている上、生活や言葉にもなれているため、サラリーマン時代より稼ぐ人もたくさんいる。
一方で、慣れが油断を生み、金目当ての誘拐や強盗などにあう人もいる。



文化・生活様式選択型
考え方や生活様式、仕事のスタイルなどが自分の国で主流のものと合わないと感じている人が、選択肢となりうる「自分とあうスタイルの国や地域」と出会ったときにそちらに仕事と生活の拠点を移動してしまうパターン。

タイ、香港、ベトナム、フィリピンなどアジアを選ぶ場合と、シリコンバレーやNYなどの米国を選ぶケースがあり、趣味・指向が別れる。

最初は留学生としてその地で暮らしそのまま、もしくはいったん自分の国に戻った後に再度戻るというパターンがひとつ。もうひとつは買い付けなどの仕事で行き来しているうちにその国が気に入って、というパターン。その他に「香港で輝いてみませんか?」的エージェントも存在する。



才能移籍(流出)型
ノーベル賞級の研究者が海外の大学から招聘される、とか、超一流野球選手が大リーグに移籍する、幼い頃に国際コンクールなどに入賞した天才少女が奨学金をもらって欧州の音楽院に、みたいなパターン。ごく限られた人の道。



本場で勝負型
上記の才能移籍型の一般人バージョン。金融のプロフェッショナルでウォールストリートで働くとか、ジャズシンガーでNYで歌うとかね。オペラ歌手でイタリアなどの芸術系で欧州、変わり種ではベリーダンスでエジプトとか。

つまり自分の専門分野の主な舞台が海外であった場合に、その国で通用するレベルを目指して移住するケース。

成功した場合はそこそこのレベルを維持して定住。というか、そもそも日本で成功していて、本場に舞台を移すという場合が多そう。

一方で芸術系などは大半が上手くいかないので、現地ガイドやドライバーとして生計を立てながら何十年も芽が出ないままその国に住み続ける人も。中には日本に戻るきっかけを逸してしまう場合もあり。



自分探し&放浪型
「オレはビッグになる!」「世界を見る!」「とにかくまずは日本を出ようと思ったんだ!」などと言って、当ても予定もなく渡航するパターン。何のツテもない国を放浪し、お金がなくなった時点で戻ってくる人もいるが、ふとしたきっかけで一国に住みとどまり、日本料理屋や柔道教室などを開いて定住する場合もある。*1日本からきた旅行者などに会うと、「私なんてもう日本には帰れませんよ。はは」と遠い目をして言う。(?)



出稼ぎ型
世界的にはフィリピン人の出稼ぎが有名。アメリカの場合は南米からの出稼ぎが主流。日本の日系ブラジル人の場合、この類型と移民型のハイブリッド型である場合もある。

単身で海外に働きに行き国に残した家族に仕送りするパターンが多いが、家族ぐるみ、親戚ぐるみで移住という場合もあり、この場合、より定住する可能性が高い。反対に単身型の場合は一定のお金を手に入れると家族の待つ本国に戻るケースが多い。ただし、単身かつ本国に強い家族のつながりがないと「違法滞在」の形で居残り続ける場合もある。



移民・難民型
政治的迫害等の理由で他の国に亡命、難民として移住するケース。また経済的な理由や、政府主導の大がかりな移民政策が行われその結果として、というパターンもある。

二世は微妙だが、三世以降になると移民というより現地国の人と考える方が適切かもしれない。



留学延長型
海外で大学や大学院に進み、奨学金が得られてそのまま博士課程に進んでいる間に滞在期間が10年を超えてくるようなパターン。学校周りのアルバイト(日本語クラス担当や数学授業のアシスタントなど)で生計をたてている。その後どうなるのかよく知りません・・



使命遂行型
アフリカや中近東などの紛争地域、貧困地域で、信念に基づいて支援活動などを行ううちに十数年など長期にわたり海外に在住する人達。国際機関などに所属する場合もあるし、NGO,NPOや個人で、という人もいる。(仕事の転勤で数年滞在という人は除く)

キリスト教の場合、布教がその使命である場合も。



犯罪被害者型
戦前の強制労働で朝鮮半島から人を集めて連れてきたようなパターンや、拉致で連れて行かれてる人、とか。本人の意志に反して他国に住む人達。



だいたいこんな感じですかね?結構いろんなパターンがありますね。他にもあるかしら。
短期の留学や転勤は除いてます。


んじゃね。



*1:tetsuya_mさんのコメントを得て一部修正