先日ライフネット生命の出口社長とお話させていただく機会がありました。*1 はてなブックマークニュースというコーナーで、出口社長に「Chikirinの日記」をPRしていただくという企画です。(←嘘です。趣旨は反対でした。)
ちきりんブログのことは先方もご存じだと聞いていたのですが、念のためお声をかけていただいた時には「こんなエントリ書いてるんですけど、私でいいんですか?」と確認しました。そしたら全然問題なしとのこと。会社はちびこいけど、心は広い会社のようです。
で、お会いした時「はじめまして、ちきりんです!」と小学生バリに元気に挨拶したのですが、出口社長は名刺入れから名刺を出しかけた姿勢のまま固まってしまわれました。
2秒くらい固まってらしたので「あの〜、なにか?」と不安になりつつ聞いてみたら、どうやら、ちきりんが想像されていた生き物と違っていたようで、驚かせてしまったみたいでした。
さて、ここでクイズです。
ちきりんは出口社長の想像とどう違っていたのでしょう?
(1)若くてきれいな女の子だと思っていたら、単なるおばさんだった。
(2)男だと思っていたら、女だった。
(3)着ぐるみかアニメキャラだろうと思っていたら、生身の人間だった。
のどれかです。
「そうなんだ〜、そういう諷に思われてたんだ〜」と、最初は一瞬、お互いに固まってしまいましたが、直後からスムーズにお話が進みました。大先輩にたいしてこんなこと書くのはフォントが小さくなってしまうほど恐縮ですが、いろいろと共通点が多いかも、と思いました。
まずは話し方のリズムやスタイルが似てる。出口社長もちきりんも早口でテンポも速い。その早いペースで話題が次々と変わりながら途切れることなく会話が続き・・。「これって何かの勝負なの?」みたいでした。そしてさすがのちきりんも、しゃべり続けて2時間を過ぎたあたりで不安に襲われました。「これ、誰かが止めてくれるわけ?いつまで続けるの?」と。
いや、楽しかったんで、OKなんですけど。
他の共通点としては、考え方の基本が同じだなあと思いました。最初にいきなり
「高速道路のエントリ、まさにあの通りだと思うんです!」
と、ちきりんの最近のエントリにたいして賛同をいただいた上、お話している途中でも、
出口社長「年金は、一定以上の資産や収入のある人には払うのをやめればいいんですよ。」
ちきりんの同趣旨の過去エントリ→http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20050614
出口社長「リーダーを作るには仕組みが大事なんです。」
ちきりんの同趣旨の過去エントリ→http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090622
出口社長「一票の格差と電子投票の実施がとにかく大事だと。」
ちきりんの同趣旨の過去エントリ→http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20080921
もひとつ→http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090709
と、いろんな点で意見が同じでした。
また旅行好きなところも共通で、
「新疆はまさにああいうことだと私も思います!」とのこと
ちきりんのエントリ→http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090713
社長は「中国だけで50都市は訪れました」とおっしゃっていてびっくり。しかも中国以外でも多くのところに行かれている様子。ちきりんなんて日本で50都市行ってるどうか。ちきりんの海外旅行歴→http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20080513
・・・って、こんな話ばっかり書いてないで、そろそろライフネット生命とか商品について書かなくていいのかって?
全然必要ありません。だって、ライフネット生命の業界内ポジショニングは単純化すれば下記です。
この表をみればわかるように、「ライフネット生命の求めていることは、できるだけ右に移動すること」であって、高さはもう十分なんです。なので、企画なんてハトでもちきりんでもよいのです。なんでもいいから「認知度さえあがればよい、わざとらしく褒めてもらわなくてもよいよ」ってことで。まあ、MBAの教科書にでも出てきそうなベーシックな戦略ですね。
ちなみにこの上の表は、ブログのポジショニングにも使えます。もしあなたのブログが「エントリの中身には自信があるんだけど、認知度が低くて読者が少ないのよね」というブログなら、とにかく「認知度」をあげることだけに専念すればいいわけです。ほめてもらうことにこだわる必要はありません。
つまり、貴方のブログがライフネット生命と同じ位置にあるというなら、「ネガティブコメントでもなんでもいいから、できるだけ多くの反応が得られる記事」を書けばよいわけです。
「それって具体的にどんなエントリを書けばいいんだ?」って?
ん〜そうですね〜、じゃあ手始めに「全国各県にひとつの大学とか要らないんじゃないの?」みたいな記事を書いてみてはいかがでしょう? (ちょっーとばかし勇気がいりますけどね)
そんじゃーね!
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出口社長の著作のご紹介
・直球勝負の会社:起業のいきさつがよくわかりました。熱い心が伝わります!
・生命保険は誰のものか:保険業界と保険商品をざっくり知るにはいい本かも。さくっと読めます。
*1:出口社長との対談記事はこちら→http://b.hatena.ne.jp/articles/200910/428