客を責めたら終わりだしょ

自動車会社の経営者→「若者の車離れが進んでいる。車が売れない」

サービス会社の経営者→「高齢者はお金の使い方を知らない。ため込むばかりで消費しない。お金を持っては死ねないのだから、もっと使って人生を楽しめばよいのに」


若者の“○○離れ”を嘆き、一方で高齢者の金離れの悪さを指摘する経営者達。

しかし、「モノが売れないのは、客の購買行動が変だから」と考えてるような企業が儲かるはずがない。

客が商品から離れたのではない。商品が客の欲しいモノや、欲しいと思う価格から離れてしまっているだけ。


ちきりんの知る限り、このことを一番よく言われるのはセブンイレブンCEOの鈴木敏文氏です。

鈴木氏は「売れないのは、客が本当に欲しいと思うモノを我々が提供できてないからだ」と繰り返しおっしゃってます。

ユニクロの柳井社長も時々同趣旨の発言をされる。買わない客がおかしいのではなく、供給者側が客の望むモノを見いだせていない、提供できていないから売れないのだ、というのがこれらの経営者の一貫した視点。


そうなんです。

客をつかまえて「お前の行動が変だ」とか言ってる企業が儲かるはずがない。

客がアホ、客が変、と言ってたら、成功できませんで。

という、当たり前すぎるお話でした。



そういえば・・↓

出版社→ 「若者の本離れが進んでいる」


新聞社→ 「若者の新聞離れが進んでいる」


農 家→ 「日本人の米離れが進んでいる」


郵便局→ 「年賀状を書く人がどんどん減っている」


旅行会社→ 「最近の若者は海外旅行に行きたがらない」


外食チェーン→ 「外食離れが止まらない」


・・・



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