ネクスト メディア アニメーション (Next Media Animation)

自動翻訳か小学生からかと思うようなたどたどしい日本語のメールが届いた。よく読むと、台湾の“アニメテレビニュース制作会社”からのメールで、自社が制作したアニメニュースを紹介するものでした。ちきりんのブログでとりあげてくれたら嬉しい的な趣旨で送ってきたみたい。


見てみたらなかなかおもしろかったのでご紹介。なにそれ?というのが、一番わかりやすいのはこのニュースかな。富士テレビってなんだよって感じですが。


上記が消えてしまっている場合は、こちらのもともとのアニメニュースをご覧ください。


次のもおもしろかった。北朝鮮の政権委譲に関するニュースですが、実写とアニメがシームレスに混在していて、どこが真実でどこが推測なのかわからない。実写部分の映像の使い方も斬新で素敵だし、なにより英語のタイトルは怖すぎる。
 → どうなる!金正男


つまりニュースをアニメで伝える、そのアニメ部分を制作している会社ということです。それにしても尖閣諸島問題を「忍者とパンダが戦ってるアニメ」にしちゃうわけだから(しかも武器を使って!)、最初から正確性とか事実のみを伝える、ということは気にしてないみたい。実際、当局から怒られたりクレームもついてるらしいし。

なので、ニュースに使うのはどうなの?という良識派の意見はわかる。一方、手法自体にはおもしろいものを感じます。先日書いたグルーポンも同じですが、基本的な仕組みに力があると、最初は荒削りでもどんどん応用や改善が進み、なんらかおもしろい使い道が見つかる。そういうパワーを感じました。

たとえばこのニュースだって、地上波テレビのニュースとしてテレビボックスから流れてきたら違和感もあるけど、「ネット上のニュース番組」としてiPhone, iPad, PCで見るなら親和性も高そう。グーグルと組めたりしてもおもしろい。


“初音ミク”も“もしドラ”もそうだけど、アニメってもっといろんな使い道がありそう。裁判員制度の啓蒙活動ビデオに酒井法子さんがでていて、彼女の逮捕とともにお蔵入りしちゃったと聞きましたが、そういうのもアニメで作ったらリスクもないしいーんじゃないか、と思ったり。

あと、新入社員がみせられる“お辞儀の仕方・挨拶の仕方”みたいなマナービデオも、妙に無表情な実在人間がでてきてやってみせるよりアニメの方がナイスじゃない?飛行機の中で流れる“安全装置の使い方”のビデオもアニメのがかわいい!(今でも全くかわいくない機械的なアニメを使ってる会社はあります。)あと、学校の副教材ビデオもどんどんアニメにしてほしいなー。歴史とかいっそのことアニメで全部教えたらどうかしら。


というわけで、ちょっとおもしろそうー、と思った。かなり過激な内容もあるので、この会社自体の先行きはやや危ういけどね。アメリカをおちょくってるくらいはいいけど、“北京”を怒らせたら怖そうだ。

それと、こういうのって“台湾の自由さ”を象徴してるよねーとも思います。「オレ達どうせ国じゃないし」みたいなところがあるんだよね、台湾て。開き直ってる人の自由さを感じる。

そもそも台湾的な立場として尖閣諸島問題を「忍者とパンダの戦い」にしちゃうのって、どうなのよ??と思うでしょ。しかも最初、パンダと忍者は“相撲の土俵”で戦いを始めており、それってつまり“戦いは日本固有の領土で始まったって意味?”とかつっこみたくもなる。そう、まさにおちゃらけニュース!



・・・
開き直った人の自由さ?
おちゃらけニュース?


なんか聞いたことのあるコンセプトだな・・・




まっ、次なる展開を期待したい。


他のアニメニュースも見てみたい方は、彼らのウエブサイトなどでどうぞ。サーチ機能でJapanなどと入力すれば関連ニュース(アニメ)が探せます。

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あと、今後は日本の国内ニュースもアニメにしていく予定らしい。興味ある方はフォローしておいてはどうでしょう?
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そんじゃーねー