安易な道を選ばない それだけで食べていけます

プロゲーマー梅原さんの名言が溢れるこの本から・・

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以下は引用

安易な道、裏技は使わない
ここまでインターネットが普及すると、誰でも知っていることが多くなる。


例えば、このやり方が相当強い。それを知らない人にはだいたい勝てるといった戦い方もかなりの量流布している。最強ではないが楽に勝てる方法はたくさんある。


しかし、そんな方法を使っては僕が戦う意味がない。だから、誰にでもできる戦法は選ばないし、それによる不利を苦とも思わない。遠回りすることでしか手に入れることのできない強さがあると信じているからだ。

確かにゲームって必ず裏技があるよね。

キャラの組み合わせによる有利不利もあるし、攻略本にもアレコレ書いてある。でも、彼は「自分はそれを使わない」って言うわけ。

もし100人くらいの味方を引き連れて団体戦を行うことがあれば、たぶん便利な行動、便利な戦法を味方に教えると思う。


みんなが選んでいる、だれでも使える戦法は効率がいいので、「これを覚えたら勝てる」と教えてあげる。
「この戦法だけやっておけばいい。その先は望まなくていい。十分戦えるから」と言って。


けれども、僕自身に限っては絶対にそうはしない。
自分のジャンルで安易な道を選ぶことは考えられない。

始めはこの部分を「すごいねー、このお兄さん。ストイックだねー」とか言いながら読んでたのですが、

最後の「自分のジャンルで安易な道を選ぶことは考えられない」のところを読んで、「そういえば、これは私も同じかも」と気がつきました。

ほとんど常に安易な道を選んでいる私でさえ、「自分のジャンル」ではそうはしない。


私が安易な道を選んでいない唯一のジャンル、それは「文章を書く」というジャンルです。たとえば、

そうだね(笑)

とか、

そうだね (^^)

って書けば、自分の伝えたいニュアンスが簡単に伝えられる。


でも、こういう表記法を多用すると、文章力が鍛えられない。長く続けてると必ず文章力が落ちます。

だからこういう「ラクで手軽な表記法」は、極力、使わないようにしてる。

文末に(笑)って書く代わりに、文章自体で「これは冗談だからね! 笑って読んでね!」って伝えるためには、どう書けばいいのか。

そう考え、トライし続けないと、文章力は向上しない。それは私にとって、大変なことでも嫌なことでもないです。

だって私も「書く」ということに関しては、安易な道を選びたいとは全く思わないから。

言い回しや表現など、「どう伝えるか」という工夫に時間を使うのは、喜び以外の何ものでもない。


ああいう表記法は、文字数に制限のあるツイッターでは特に使い勝手がいい。だから意識してないと、ついつい使いたくなる。

でも反対にいえば、140字しか書けないツイッターこそ、文章力を鍛える最適ツールだとも言える。ツイッターで ( ゚Д゚) や(笑)、wwww などを使わないと決めるだけで、文章力は確実に上がる。

私は文章を書くことが好きだし、文章の力を信じているので、やっぱりテキストだけでクスリとさせたいし、「ここは笑いながら書いてるんだよ」と伝えたい。

制約条件が厳しい方が鍛えられるのは何でも同じ。加圧トレーニングみたいなもんです。


おお!
もしかしてあたし、世界の DAIGO UMEHARA とおんなじこと言ってる!?


つまりね。何か一つでいいから「安易な道を選ばない」分野があれば、それでいいってこと。そうすると、それで食べていけるようになる。

普通はみーんな安易な道を選ぶんです。

大半の人は、無意識のうちにラクな道を選んでる。だからこそ自分だけそれを使わずに勝負してたら、必ず他の人より圧倒的に高いレベルに到達できる。

私だって書くこと以外では、気軽に安易な道を選びます。他の人が顔文字を使うのも気になりません。他の人は使えばいい。便利だもん。でも、あたしはやらない。


私にとってたったひとつだけ、「これに関しては安易な方法は使いたくない。そんなことして勝ててもおもしろくない」と無意識に思えた分野があった。

それが「文章を書く」というジャンルだった。

そしたらいつのまにか、文章で食べていけるようになっていました。


みんなも「自分はこれで勝負したい」と思う分野があるなら、その分野に関しては飛び道具を使わず、できるだけ素手で勝負したほうがいい。

そんなことしてたら、最初は負け続ける。アイツはあほだなーって言われる。こんな便利なものがあるのに、何で使わないの? 知らないの? ってね。

それでも素手で戦い続ける。そうすることによって、他の人には無い力がつく。

結局のところ、何かで食べていってる人って、みんなそうやって「食べていく力」を鍛えてきたんだと思う。


というわけで本日の金言

「自分のジャンルで安易な道を選ぶことは考えられない」 by 梅原大吾

「自分のジャンル以外は、徹底的に安易な道を選んでもオッケー!」 by ちきりん


そんじゃーね。


追記) 2016年 6月 梅原さんとの対談本が出ました。

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