誰に評価されたい? 上司? 会社? それとも市場?

2ヶ月ほど前、「日本では、製造部門を除き、生産性という概念があまりに欠如してるよね」っていうエントリを書いたら、

「生産性なんて上げても給与が上がるわけじゃないから意味がない」

みたいな反応があってびっくりしました。

メーカーの製造部門だって同じ給与システムですよね。それでもみんな必死で生産性を上げようとしてるじゃん。

なのになぜ、工場以外で働く人は「給与があがらないなら生産性なんて上げたくありません」みたいな話になるんでしょう?

工場の人は給与のために働いてるわけじゃないけど、それ以外の部門の人は・・・給与が上がらないことは一切やりたくないの??


加えて、「生産性を上げても上司に評価されるわけでもないし」みたいな反応まであって、マージびっくり。

そんなことが働く動機になってる人がいるなんて、カルチャーショックだわ。

あたしなら、生産性の概念も理解しないあほな上司に評価されたいなんて全く思わない。
そんなの無視してどんどん自分の生産性を上げていきたい。


「自分だけ生産性を上げたりしたら、自分だけ仕事が増えるからイヤだ」って人までいてさらに驚いされたんだけど、それの何が問題?

生産性を上げて仕事が増えたなら、さらに高く生産性を上げればいいだけじゃん。


「そんなことしたら、損だ」って?


いったい、あなたにとっての「得」って何??


あたしなら少々仕事が集中しても、それを利用して、どんどん自分の生産性を上げていきたい。
そしたら上司や組織が評価してくれなくても、市場が評価してくれるもん。

実際そうやってきたからこそ、こうやって組織を離れても困らないわけで。

あたしが高めたいのは、アホな上司の評価でも、ひとつの組織内での評価でもありません。市場における自分の評価だから。

★★★

「生産性なんて上げて、仕事が早く終わったら残業代が減ってしまう。うちの会社では、仕事が遅いほうが収入が増えるからトク」っていう人、本当にそんなに残業代が大事? 

あたしには「市場に評価される自分」になるほうが、よっぽど大事なんだけど、あなたにとっては、「そんなことより残業代が大事!」なの? ほんとに? 

「オレには家族がいるから、家族のために残業代が大事なんだ」って?

それ本気?

家族のためにこそ、市場で通用する人を目指すべきでは??


これから働く人はよーく覚えておきなよね。

上司が評価してくれるかどうかなんて、全く気にする必要はないです。(その上司が、あなたの尊敬できる人でもないのなら余計に。)

「うちの会社には生産性が高い人を評価する仕組みがないから」なんて、不貞腐れてると大損しますよ。

上司の評価やら、組織の仕組みやら、どーでもいいんです。大事なのは、市場での評価です。

★★★

自分だけ生産性が高くなり、自分だけどんどん仕事が増えても、ブー垂れる必要は全くありません。

狭い組織を離れ、広い市場に出たら、それくらいの仕事は、あなたの半分の時間で仕上げる人がいくらでもいるんです。しかも、ずっと高いレベルでね。


今いる組織の中だけで考え、「周りの人が自分よりトロいから、自分だけ早く走っても意味がない」などと言ってたら、あなたも遠からず、彼らと同じ「トロい会社員」になってしまいます。

そして組織の外に出た時、市場ではまったく通用しない人になっちゃってるんです。

てかね、あなたの周りのトロい人たちも皆そうやって、トロい人になってしまったんです。

「周りがトロいからオレも全力で走る必要ないよね」って言ってた人が、20年かけて熟成され、真性のトロい人になってるんです。


だから周りの人など気にせずに、どんどん自分の生産性を高めましょう。

自分だけに仕事が集中しても気にせず、周りの人の倍の量の仕事でさえ、彼らより早く仕上げられるようになりましょう。

そうやって初めて、いつ組織の外に出ても市場で評価される人になれるんです。

てかさ!

今、組織を離れても活躍できてる人はみんな、そうやって自分を鍛えてきたんだよ。

わかってる?


意識しておくべきは、「上司が評価してくれるかどうか」ではなく、「市場が評価してくれるかどうか」です。


私たちは、自分が目指したものしか得られません。

市場から評価されたかったあたしは、市場から評価されるようになりました。上司には嫌われていたけどね。

もしあなたが上司に評価されたいと思って働いているなら、あなたはきっと、上司からの評価を得ることができるでしょう。

みんな、自分の欲しいものが手に入るんです。


何に評価されたいのか。誰に評価されたいのか。よーく考えて働きましょう。



そんじゃーね

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