客がスーパーのレジに求めるもの

先日、何気なく↓のように呟いたところ・・


たくさんのツイートを頂きました。やっぱり皆さん、気になっているんですね!

そうなんですよ。特に急いでるわけじゃなくても、自分の列が早いとスゴく気持ちよいのです。てか、隣のレジが早いと、半端ないガッカリ感に襲われます。


★★★


↓ 客側の要素としてはこれが、列の進み具合に影響を与える二大要素なわけですが、


↓ ここまで考えたことはなかったです。


↓ 中にはスーパーの地域性に依って基準を変えるという強者も!

・・・みんないろいろ考えてるんですね。



レジ待ち時間に影響を与える要素は下記の通りですが、

1.レジ打ちスタッフ側
 1-a スキル
 1-b 人数(ひとつのレジ担当のスタッフ数)


2.客側
 2-a 買っている商品の数
 2-b 支払いの素早さ
 2-c 領収書請求やクレームなど、突発事項の可能性

私は、
・ 1 が 2 より重要、
・ 2-a より 2-b のほうが重要
と考えています。


レジスタッフ側からみれば、当然こういう見方になるし↓ (= 1 もあるけど 2 もありますよね!)


電子マネーで払う人が多い場所だとこうなります↓ (= 2-b の要素がない場所では、2-a だけ見ればいい)


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最近、サービス業の人手不足感が急速に高まっています。スターバックスが契約社員の大半を正社員化すると発表しましたが、そうでもしないと(スタバほど名前の良い雇い主でさえ)質の高い人手が確保できない状況なのです。

そこで重要になるのが、「レジプロセスの生産性向上」です。

ナナコなど電子マネーに関しては、ビッグデータ分析などマーケティング目的ばかりが注目されますが、実は、高齢顧客が増え続けるコンビニにおいて、「支払いの素早さ」を確保し、レジの生産性を上げ、人手不足問題を少しでも緩和したいという思惑も大きいのです。


ほらね↓



↓ しかもピーク時には売り上げにも関わってくるので、レジスタッフのスキルは経営者側にとっても、かなり重要。


★★★


セルフレジも地方を中心に増えていますが、これはレジ待ち時間の短縮目的というより、24時間営業スーパーなどで、夜中のスタッフ確保が難しい場合に、より有効なんじゃないかな。(=あれでレジ行列が減ったりはしないでしょう)


待ち時間を減らすために、特別なレジを作るという方法ですが・・・

これは「ものすごく混雑してるスーパー」では逆効果だったりします。

東京の電車が女性専用車両を端っこにしか設置できないのは、混雑レベルがひどすぎるからなんです。(混雑レベルが低い大阪では、女性専用車両は最も乗りやすい、真ん中に設置されてます=設置できます)


というわけで、地方では少品数レジもあるようです。


↓ びっくりしたのはコレ。購入額で列を分ける店があるらしいんですが・・・暗算の不得意な私には使用困難です。。。



あと、これは↓示唆に富む意見だと思いました。


日本はコンビニが非常に多いので、これまでは、買う品数が少なくさっさと買い物したい人はコンビニ、たくさん買う客はスーパーという棲み分けが成立してたのかもしれません。だからこれまでのスーパーでは、「 3品以内レジ」のニーズが低かったのかも。

だとすると、仁義なき相手領域への進出を続けている昨今のスーパーとコンビニの戦いぶりからして、今後はスーパーのレジにも、変化があるかもしれません。


★★★


関連してスーパーのレジ打ちには全国大会があるという動画を紹介していただいたのですが・・
びっくり仰天。これはちょっと引きますよ。。。↓


見ました? すごいでしょ!?

消費者には滑稽にさえ見えるこの大会を、主催者側は真面目にやってるわけです。これって、どういうことだと思います?


その理由が、こちらのコメント↓に集約されています。


上記の全国大会の主催者目線では、スーパーのレジスタッフには、
・オペレーションの正確さや速さ に加え、
・挨拶の積極性や丁寧さ
が求められているのでしょう。だから、ああいう大会になるわけです。


これは、スーパーが初めて日本にできた頃の状況を考えれば、理解できます。当時の普通の小売店(八百屋や魚屋や雑貨屋などの個人商店)に比べれば、スーパーは圧倒的に近代的でおしゃれな“デパート寄り”に位置するハイソ系小売店だったわけです。

だからスタッフには制服を着せ、挨拶を徹底させ、客には敬語で話すよう指導した。(それまでの八百屋なら、「奥さん、これ買ってって!」みたいな会話だったのにね)


でも今や、顧客がレジスタッフに求めているのは、挨拶や丁寧な会話ではなく「速さと正確さ」です。だから、上記の動画を見ると「なんでこんな大会を!??」って感じがするのです。


↓こういうコメントもいただきましたが、


生産者人口の減少に伴い、人手不足が顕著になる日本。こういった職業は、今後どんどん「機械でもできる仕事」に置き換えられていくでしょう。

てか今の段階でさえ、「めちゃくちゃ早い自動レジ打ちマシン」が登場したら、多くの人が人間のいるレジではなく、そちら側を選ぶはず。つまり、スーパーのレジに「すばらしい挨拶」なんて求めている客は、もはやほとんどいないのです。


私はもう、日本においていつまでも、スーパーのレジを人間が担当し続けるとは思えなくなってきました。

人手不足による時給アップ、非正規雇用ワーカーへの社会保険義務化に加え、大量のバイト・パート人材を管理するコストも膨大です。

日本のレジ打ちスタッフのスキルは世界トップであり、これを機械に置き換えるのは簡単ではありません。

とはいえ、カゴを台の上に置けばそのまま(商品をイチイチ取り出す必要なく)価格の合計が出せるような「超高速・新お会計システム」の開発は、十分ペイする(開発費に見合う利益が得られる)状況に、なりつつあるんじゃないでしょうか? 

そしてそうなった時、上記の「レジ打ち全国大会」が一体どうなっていくのだか、大変興味深いところです。



(↓ 新しいレジ会計システムのイメージはまさにコレ!)



さて最後に、今回得たもうひとつの学びは、「レジ行列が気になるのは、多分に心理的な問題である」ということです。


例えばコレ↓は鋭いですよね。確かにお客さんがモタモタしてても「仕方ない」と思えるけど、スタッフがモタモタしてると「仕方ない」とは思えない。労働者側に寛容になるのは、他の客に寛容になるより難しいのです。


また、こう呟いたところ、

下記のようなお返事をいただきました。


なるほどねー。これも大納得
大変勉強になりました!


ツイートにご参加くださったみなさま、ありがとうございました。また、呟きを紹介できなかった方、申し訳ありません。これに懲りずに今後ともよろしくお願いいたします。


そんじゃーね!