この週末は書店に行こう!

今回の新刊には、東京、名古屋、京都、大阪など各地の書店の書店員から推薦 POP を頂いています。今日はそれらを紹介しながら、私の書店の利用方法について書いてみます。


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私が書店に行く時のスタイルは 3つあります。ひとつは「待ち合わせ」や「時間調整」に使うこと。書店での待ち合わせだと、相手から遅れると連絡があっても全く困りません。寧ろ「ゆっくり来てね」と言いたくなることも多い。

たいていは待ち合わせ時刻の 30分前に書店に行って、あれこれ見ながら待ってます。あと、大事なアポがある時は、目的地近くの書店に 30分とか 1時間前に行って、そこで時間調整をします。これなら、急な電車の遅れなどがあっても、遅刻しなくて済むので。

ジュンク堂書店大阪本店 井内様から頂きました!


くまざわ書店本部 熊沢様から


二番目のスタイルは、「がっつり本を買う!」と決めていく時。一ヶ月に一回くらいかな。1時間半から 2時間くらいかけてひとつの書店の中を歩き回ります。

こういう時は、たくさん手にとり、たくさん買います。

最初は、各売り場を順次回って、「これは買う、こっちは候補リスト入り」と、頭の中で整理をし、買うのは最後にぜーんぶまとめてです。


買う本を手元に持って他の本を見にいくのは重いし、次の本を見る時に置き場所に困って面倒でしょ。なので、買うと決めた本でもいったんは棚に戻し、最後に買う本を集めてもういちど店内を回るんです。

たくさんの本を買うので、途中でレジに預かってもらうこともあるし、レジを済ませた後、あまりの重さに挫折してタクシーで帰ることもあります。

あと、買うと決めた本の場所を忘れてしまい、文字通り右往左往することも・・・

紀伊國屋書店新宿南店 堀内様から


三省堂有楽町店 新井様から


ジュンク堂書店名古屋店 清田様から


本を買う時に見るのは、
1.表紙(タイトルと著者名)
2.目次
3.著者略歴
4.キモになりそうな章の冒頭
5.前書き
です。


一番大事なのは当然に文章(内容)で、中でも特に重視するのが「文章の読みやすさ」です。 

「自分メディア」はこう作る! 大人気ブログの超戦略的運営記 にも書いたように、私はとにかく難解な文章が苦手。いくら内容がよくても、文章が難しい本は買わない(てか、買えない・・)。

あとは、数ページ読んだ段階で「なるほどー!」って箇所が見つかるかどうか。「そうだよね」とか「知ってるよ」だと買う気になれない。買うのは「ほへー!」「まじー!」「なるほどー!」っていうリアクションが(思わず)出てしまうような本ですね。

紀伊國屋書店新宿本店 竹添様から


三省堂書店有楽町店 岡崎様から


家電と同じように「書店で本を見て、買うのは電子書籍をスマホで」っていう人もいるんでしょうが、私は本屋で出会った「これ読みたい!」と思えた本は、そのまま買ってしまいます。

今手元に「コレ欲しい!」ってモノがあるのに、それを放置し、わざわざネットで買おうとは思わない。

それと、家に帰った時、10冊とか 20冊の買ったばかりの本をすべて取り出し、「どれから読もうかなー!?」ってあれこれチラ見してる時間がすごく贅沢に感じられ、楽しいんだよね。


読むのはキンドルでも紙の本でも同じ快適さなのでどっちでもいいんですが、「ずっと手元に置いておきたい」本はそんなに多くないから、読後、どうしても保存しておきたい!と思えた本だけ、電子書籍で改めて買い直すこともあります。

だから、「紙の本を買った人には電子本を格安で売る」ってふうになることを、個人的には切望してます。

三省堂名古屋高島屋店 伊藤様から


紀伊國屋書店梅田本店 黒田様から


書店訪問の 3番目のスタイルは、完全に「書き手目線」での訪問です。自分の新著がでたばかりの時期(今とか)は、それを見に行ったりもするのですが、

まずは普通に書店に入り、その時点で時計を確認。その後(敢えて自分の本を積極的に探すことはせず、)興味のある本を手に取ったりしながら、いつものように書店の中を歩きます。

んで、自分の本が見つかった時点で時計を見ます。「だいたい何分くらいブラブラしてるとあたしの本、目に入るの?」ってのを知るためです。


狭い書店だと、入り口を入ってすぐに目に入る時もあるけど、大きな書店だと 10分は歩き回らないと遭遇できません。

あと、地方の書店だと全く見つからないこともあります。どっかにあるのかもしれないけど、20分くらいブラついても見つからないと、だいたい諦める。


反対に「書店に入って数分で目に入る本ってのは、どういう本なのか?」というのもよく見ます。マーケットリサーチ的な意味でね。

そういう「超一等地」に置いてあるのは、季節の商品(年賀状の書き方、確定申告の方法など)や、地元のガイドブック(神戸食べ歩き本とか)と、あとは数十万部売れたようなベストセラーかな。ベストセラーを連発してる有名作家さんの新作も、多いですね。

東京旭屋書店池袋店 熊倉様から


八重洲ブックセンター本店 木内様から


マンガの立ち読みをしてた頃から(まだマンガがビニールに包まれてなかった時代)、書店は大好きな場所で、ここでこの本に出会ってなかったら(↓)、あたしの人生は今とは全く違うものになってたと思うし。

二十歳の原点 (新潮文庫)
高野 悦子
新潮社
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最近は本が売れなくて大変と言われるけど、週末の人気書店は、人でごったがえしてるコトも多く、まだまだすごい集客力だと思います。本を売る以外にも、書店が出せる価値ってたくさんありそう。

見た感じ、書店って集客力の割には売上げが上がってない。人はいるけど、みんなそれほど買ってないようにも見えます。最近はイベントの多い書店もありますが、これからはもっと本以外のモノを売っていく方向に変わっていくのかもしれませんね。


振り返れば、「ちきりん」を生んだ原点とも言える場所はふたつあって、ひとつはネット(ブログサービスの“はてな”)であり、もうひとつはリアル書店です。

だからいつまでも、書店には魅力溢れる場所であって欲しい。今 12歳の、将来のちきりんも、きっとそこから生まれてくるんだから。

大垣書店烏丸三条店 有本様から


文教堂書店淀屋橋店 片桐様から


お忙しい中 POP を書いてくださった書店員の皆様に感謝です。

この週末、時間のある方はぜひ本屋さんに足を運んでみてね。思いがけない素敵な本に出会えるかも。そして、ちきりんの新刊も(まだの方は)ぜひ手にとって見てみていただければと思います。


そんじゃーねー!


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