取り柄じゃなくて、取り柄に気がつく能力を

新刊の 『マーケット感覚を身につけよう』 に関して、感想を呟いてくださったり、ブログを書いてくださる方がたくさんあって、著者としては嬉しい限りです。

特に今回の本では「どうやってマーケット感覚を身につければよいのか」という“ HOW ”を詳しく説明したため、読者の方が自分の身の回りのコトを題材に、実際に考えてくださる例も目立ちます。

「読んで満足な本」ではなく、「読んで変われる本」を目指している私としては、すごく嬉しい。


たとえば、こちら↓


こういうふうに、よく行く店やよく買うモノの「価値」とは何かとあらためて考えてみたり、今日買った物の「本当に妥当な値段」っていくらなのか、自分なりにプライシングしてみたり。

そういうことの積み重ねが、マーケット感覚を鍛えるんです。

★★★

次にこちらの方、最初は普通に 「ちきりんの新刊を読んだよ!」的なエントリ を書いてくださったんですが、その 3日後には、もうひとつ別のエントリ 「ブログのタイトルを変えました」で、こう書かれてるんです。

先日読んだちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」に書いてあったように、僕は自分には市場で通用する専門性がないと考えていた。


そして専門性が無いから、世の中に価値のある情報を提供することができないんだ。だから専門性のある仕事に就かなければ! そうすればきっと価値のあるブログを書けるようになって、読者も増えるだろうと考えていた。


でもまあ、それは自分の足元に転がっているダイヤの原石をみようとせずに、遠くの山にある金脈にばかり目を向けているようなもので、わざわざそこを目指して険しい道を歩まなくても、きちんと周りを見渡せば、僕にしか書けないエントリがあるんだろうなと、気付くことができました。


そうするとあら不思議。今まで全く価値がないと思っていた周りの風景が、全く違った価値を持ったものに感じられるようになりました。


そしてブログ名だけでなく、エントリ内容もこの日以来「今の自分に生み出せる価値」を意識したものに変わってるんです。

コレ、私も「すごいな」って思いました。

本を一冊読んだだけで、そこから得たモノを即座に取り入れ、今までと違うやり方を試してみる。こういうことができる人に「売れるモノが何も無い」なんてありえない。

★★★

本にも書いたけど、「ずっと専業主婦だから自分で稼ぐなんて無理」と最初から諦めている人もいれば、主婦としての経験を活かして、キャラ弁動画で大人気になったり、収納片付けアドバイザーとして活躍できる人もいる。

大事なのは「いつもの自分の生活のなかに、市場で評価される価値を見つける」ことであって、やたらと資格取得や勉強に走ることじゃないんだよね。

「自分にはなんの取り柄もない」と嘆く前に、「取り柄」に気が付くためのマーケット感覚をまずは理解して欲しい。

そして本にも書いた 5つの方法を実践して、自分の中にある、もしくは自分のごく近くにある貴重な「価値の源」を見つけてほしい。

自分の価値は、会社とか国家(資格)といった組織に認めてもらう時代から、市場に認めてもらう時代になるんだから。


そんじゃーね!

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