東洋美術館@リスボン

リスボンはポルトガルの首都なので、いくつか美術館・博物館があります。
今回、私がおとずれたのは、
・古美術館
・現代美術館
・東洋美術館
のみっつ。

その他にもファドの美術館、タイル美術館(ポルトガルでは下記のような ”アズレージョ” と呼ばれるタイルがとても有名)など、さまざまな美術館があります。

すべて回るのは不可能ですが、個々人の好みに応じて、あれこれ(美術館、博物館を)選べるのが首都の醍醐味です。


★★★

古美術感は、ポルトガルおよび、ポルトガルが発見した国(日本含む!)の古い時代の文物が展示されてる美術館で、規模も大きく、おそらくリスボンでもっとも充実した美術館だと思います。

世界の分類区分がポルトガルならではの独特な基準!
  ↓

ポルトガルの古美術品


日本関係では、いわゆる「南蛮屏風」の本物が展示されています。
南蛮屏風は、スペイン&ポルトガルと、江戸時代の日本の交易の様子を描いた屏風で、日本人としてはかなり興味深いモノでした。

下記は屏風のパーツから作られたデジタル映像で、ポルトガル人が日本人に鉄砲の使い方を教えているところ。

★★★

そして今日、メインにご紹介したいのが、東洋の美術品を集めた東洋美術館

常設展示でも下記のような日本の展示はあるのですが、やっぱり「東洋」とくくってしまうと中心は中国のモノが多く、日本のコーナーは下記などごく一部。


かと思ったら、別フロアのすべてのスペースを使って「日本の信仰と祭り」についての企画展が行われていました!!

たとえば新年の説明では、

門松

餅つき

おせち料理に

凧揚げ

書き初めの説明に

福袋!

なんと年賀状まで!

本当に網羅的な展示が行われています。


ただ、節分の展示で使われてるお面は、お菓子のオマケレベルでちょっとどうかと・・・

3月の雛人形は割と本物

5月は鯉のぼり

夏には七夕笹の葉飾りですね。

仙台の七夕祭りも

秋にはお月見

神社の神主や巫女さんの服装展示の横には、神主とは? 巫女とは? の説明もしっかり書かれていました。

さらにはデジタル巫女さんまで!

神社のお札

鏡開きはいいのですが、

このおみくじの展示はやや違和感があるかな・・・

絵馬は本物でした。

まだまだあります。まずは獅子舞

お地蔵さん

お遍路さん

大漁旗?

貝合から、

招き猫、

展示はこのあたりから、どんどんマニアックになっていって・・・

これ、「地蔵縛られ」って説明が書いてあるんですが、こんなん知ってます? 

わたしにはよくわからない展示も増えてきます。コレはなに?

針供養って言葉は知ってたけど、見たのは初めてです。こんなんだったんだ!

先祖の供養に川に流す船かな?

達磨供養? こんなの知らないんですけど・・・

これは!

説明↓

えっ!?

たしかに相撲も神事っちゃ神事だわね?

極めつきは男根信仰まで!

すごくないですか、この展示??

私が思ったのは「これ、どう考えても浅草あたりに作るべき美術館だと思うのだけど?」ってこと。

だってリスボンでこんな充実した展示をしてても、ほとんど誰も観に来てない。

浅草で展示したら、入場料 2500円とかで、わんさかインバウンド客が入ってくれると思うけどな。

こちらはリスボンのミュージアムショップで売られてたお土産ですが、浅草にこの美術館があれば、グッズの売上もかなりブーストしそう。
雛人形とか鯉のぼりも売れると思うよ。


そんじゃーね


http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+shop/