下北半島ドライブ for 避暑

東京の夏があまりに暑いので北日本の平均気温を調べまくり、「下北半島だとほとんど 30度を超えない!」と気づいて、8月末の 5日間くらい、ドライブ旅をしてきました。

この旅行中、東京は「今年もっとも高い気温」を記録。一方、下北半島では半日ほど雨に降られただけで気温も湿度も低く、とても気持ちよく、避暑を兼ねた1週間を過ごせました。お天気アービトラージは大成功です。

あと、下北半島に行きたかったもうひとつの理由が、六カ所村には原発や再生エネルギーなど、様々なエネルギー関連施設が集まっており、かつ、事前に申し込めば、見学できるところもたくさんある、ということでした。

そこで今日のブログでは、私の訪ねた場所を旅程に沿って開示しておきます。発信者だからと特別扱いを受けたわけではないので、事前準備さえすれば、誰でも同じ旅が可能です。


<1日目>

羽田空港から三沢空港へ。三沢空港は民間と軍隊が共用してて、スグ近くに米軍基地があります。

三沢空港の周辺にはみどころがふたつ。

ひとつが三沢航空博物館。ホンダジェットの展示など、こちらもすばらしいのですが、ここは以前に訪ねているので今回はパス。

もうひとつの見どころが寺山修司記念館。今回はこちらに行ってきました。


寺山修司ファンの方にはすばらしい体験ができる施設だと思います。


<2日目>

2日目は六カ所村のがっつり見学です。

1)六カ所原燃PRセンター (要予約)


使用済核燃料のリサイクル施設で、実際の施設の模型などが説明付きで見学でき、大変勉強になりました。来年稼働の予定だそうですが・・・

2)六カ所村 郷土館 (自由見学)
このあたり縄文遺跡も多いんですよねー。

3)六カ所フュージョンエネルギー研究所(要予約)
いわゆる「核融合発電」について研究しているところです。説明を聞いて、ちょっと暗くなりました・・・

4)ユーラス六ケ所ソーラーパーク (自由見学)
5) 上北六ヶ所太陽光発電所 (自由見学)


  ↑
このあたり、景色がスゴイんです。
巨大な太陽光パネル畑の向こうにはカラフルな石油備蓄タンク、その向こうには風車畑、そしてその脇に、原子力発電の使用済燃料のリサイクル施設と、すべてのエネルギー関連施設が一望できる。こんな場所、他にないですよね??


<3日目>

引き続き六カ所村の見学。六カ所村の見学は最低でも丸2日かかります。

1)環境科学技術研究所 (要予約)
核燃料リサイクル施設の、周辺環境への影響を研究してるところです。使用済核燃料のリサイクル施設を受け入れるにあたって、地元への影響をウォッチするために作られたようです。

2)新むつ小川原ウィンドファーム(要予約)
このあたり、風車があちこちにあり、しかもとっても素敵な風景が多い。太陽光パネルより風車のほうが景色にはよく馴染みます。


風車はすべて輸入モノ。港から設置場所までのアクロバティックな運び方の映像がメチャ面白かった!

3)むつ小川原石油備蓄(要予約)
いろいろ見せてもらえましたが、内部は写真撮影不可だったので入り口のみ。

4)青森県量子化学センター(要予約)
ここでの研究は結構、可能性ありそうに思えました。が、研究者の方は、科研費の削減を心配されてました。

5) 東通町(原発立地自治体)中心エリアの散策

小学校があまりに立派過ぎて驚愕。周辺の住宅も「なにこの豪邸?」で、旅ともとふたりで愕然としてました。
下記も公共の施設。ちょっと可愛い外観ですね。


<4日目>

1)リサイクル燃料貯蔵センター 
いわゆる中間貯蔵施設ってやつですかね。使用済燃料が、水の中ではなく、容器の中で保存されています。
ビジターセンターもあり、予約すれば見学可能ですが、この日は休館でした。
ただ、外から見る限りこの施設は、今回、訪れた中でもっとも厳重に警戒されてて、ちょっと怖かったです。めちゃくちゃ危ない施設なんでしょうか・・・?

2)むつ科学技術館 (自由見学)
原子力船むつの原子炉から操舵室、中央制御室まで、すべて本物が展示してあります。


これ、本物なんですよ。こんなん観られるとはおもってなかったのでびっくりでした。

3)そのあとは大間まで海沿いの景色を堪能しつつドライブ


お天気もよく爽やかでほんとーに気持ちのよいドライブでした。

途中で食べた海峡サーモン丼!

ほたても美味しい!!

現代アートみたいになってる廃屋があったり、

廃線跡の駅を使った足湯があったり。

4)そしてついに大間市の「本州最北端」へ。ここの景色はかなり素敵でした。北海道(函館)もすぐ近くで、肉眼で見える距離です。

5)いまだ建設中の大間原発
まだこれから原発作ろーとしてるなんてびっくり。しかも町の中心街に近く、普通にごく近くまで行けるコトにもびっくり。警備員などもおらず・・・

6)夕食は大間のマグロ!! めちゃおいしかった!!!


<5日目>

価格設定がバグった、ありえないレストランでランチ
(このレストランについては、別のブログで紹介する予定です)

最終日は大湊の海上自衛隊の艦隊の見学です。 (要事前申込)


お天気のよい日で、護衛艦にまで乗せてもらえて、とても貴重な体験でした。

最後は再び三沢から羽田へ

今回、5日間も滞在したのですが、それでも恐山や仏ヶ浦など、下北半島の定番観光地には寄れていません。それらを含めれば 1週間くらいは十分に楽しめるエリアなんじゃないかな。

でね。このエリア唯一の懸念は・・・クマ!です。 
青森県のサイトではクマの目撃情報で県の形がはっきりわかるほどで、驚きました。私たちが宿泊したホテルの近くでも目撃情報があり、ちょっと怖かったです。
 ↓

以上(熊リスクを除けば)社会派旅行が好きな方には、避暑を兼ねて、とってもよい目的地です。
詳しくは Voicyでしっかり語る予定なので、ぜひそちらも合わせてお楽しみください。


そんじゃーね

<Voicy 配信>
2025/10/11 #1039 下北半島は避暑に使える!? | ちきりん「Voice of ちきりん」/ Voicy - 音声プラットフォーム



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