伝えたいメッセージを文章にする、ということ

ブログ運営の裏側をセキララに公開した新刊 『「Chikirinの日記」の育て方』、さっそく多くの方に読んで頂けていて、ほんとーに嬉しいです。ありがとうございます!


「Chikirinの日記」の育て方
ちきりんブックス (2013-11-26)
売り上げランキング: 28


寄せられた感想の一部をご紹介すると・・

ブログをどういう方向に発展させるのか、とにかく示唆に富み、個人的に非常に役に立った。 もしブロガーとして生きていこうとか、ブログを仕事に役立てようと思っているなら本書は絶対に必読。 ブロガーとして、いったい何が大切なことなのか、深く考えさせられる本だ。


全文:“一龍”さんの読書メーターでの感想

例えるなら漫画や映画の「裏設定集」を読んでいるような面白さ。普段「日記」を読んでいて気になっていた小さなことにも、思わず「なるほど!」と唸るような理由や方針、工夫が隠れている。


ちきりんさんの運営方針はかなり徹底して大局を見据えたものになっています。「価値あるメディア」を作るために何を取り入れ、何を捨てるのか。一時のPV上昇やアフィリの収入に左右されず、ぶれることなく運営していくために必要なことをかなり厳しく精査している印象でした。

   (中略)

目の前にある誘惑に勢いで飛び込むのではなく、いつもChikirinの日記の「どうあるべきか」「どういうものにしたいのか」に照らして判断している。その徹底ぶりから、ちきりんさんはブログ運営に半端じゃなく高いプライドを持ってされてるなと感じました。


「ゆーすとの日記」 ブログ運営の大局観より

他にも多くの方がすばらしい書評を書いてくださっており、見つけて読むたびに感動しています。


この本、ちきりんブログの読者にとっては、「お気に入りブログの舞台裏がわかる本」ですが、「自分もブログを書いている!」という方にとっては、それなりに(ノウハウ本ではないとはいえ)参考にしてもらえることもあるようで、

中にはなんと、私の本を参考にしてエントリの書き方を変えてみたら、突然 PVが10倍になった!という体験談までありました。

f:id:Jazzy-T:20131127114032j:plain

昨日こんなエントリーを書きました。

いつもは行かないスーパーで見た格差 http://ow.ly/rdAp3

ネタとしては正直「しょうもない」と思いつつ書いたのですが、自分が本当に経験した自分にしか書けないことを、この本で学んだエッセンスに基づいて、文体や改行なども含めて書いてみた結果・・・PVが通常の約10倍になりました・・・(汗)


ソース:書評「Chikirinの日記」の育て方・・今までは公共の場で吉野家の牛丼の味を語ってたようなもんだ。。


「すごいっ!」と思って、そのエントリを読んでみたら・・・確かにおもしろいし、私が本の中で紹介した「伝えたいメッセージを決めてから、それを伝えるためにアレコレ工夫をしてブログを書く」という方法が使われていることもよくわかりました。

そして、「このネタって、“伝えたいメッセージ”を明確にしてからブログを書くという練習にピッタリの題材じゃない?」って思ったんです。


読んでいただけるとわかりますが、

・Jazzy-Tさんが、いつもは行かない初めてのスーパーマーケットに入ったところ
・価格が驚くほど高く、周りの客の服装もいつものスーパーより、かなりハイソな感じだと気が付く
・加えて、「オーガニック納豆をください」と店員に話しかける “6歳ぐらいの女の子”を目撃する

というお話です。Jazzy-Tさんは、「その時に受けた衝撃から自分のアタマで感じたメッセージを読者に伝えよう」と意識をしてエントリを書かれたところ、それが、いつもの10倍のPVを達成したというわけです。


このエピソードが、「伝えたいメッセージを起点としてブログを書く」練習の題材として、すごくおもしろいと思った私は、ひとつの実験を思い立ちました。

それは、私たちがそれぞれ Jazzy-Tさんとまったく同じ体験をしたとして、それぞれに自分が「伝えたい!」と感じたメッセージを起点にして、ブログを書いてみるという試みです。

同じ体験をしても「伝えたい」メッセージは人によって異なるし、さらに言えば、伝えたいと思ったメッセージが同じだという人の間でも、それを伝えるために選ぶ文章構成や語彙はそれぞれ異なるはずです。


ブログサービス会社はよく、ブロガーに書くきっかけを与えるために「○○について書いてみましょう!」といった呼びかけをしていますが、それらのテーマはクリスマスなど季節のイベントや、好きな食べ物についてなど、メッセージ性のほとんどないトピックばかりです。

でもココは“社会派ブログ”ですからね。こういったテーマがまさにぴったりかなと思いました。

また、「単に同じテーマでエントリを書く」だけではなく、新刊でも説明した「最初に伝えたいメッセージを明確にしてから文章化を始める」という方式にも、ぜひチャレンジしてみてほしいです。

それによって、いつもとはちょっとばかり趣の異なる“ピリリ”としたエントリが出来上がるんじゃないかなと思うので。


というわけで、もし自分が、

・いつもは行かない初めてのスーパーに入ったら、
・価格が驚くほど高く、周りの客の服装もいつものスーパーより、かなりハイソな感じだった。そして、
・「オーガニック納豆をください」と店員に話しかける “6歳ぐらいの女の子”を目撃した

としたら、その経験から、ブログの読者にたいして「何を伝えたい」と思うか、ぜひ考えてみてください。

そして実際にブログを書かれたら、私(@InsideCHIKIRIN)と元ネタ提供者である @Jazzy_T81 さんまで、ツイッターでお知らせください。


もちろん私も書いてみます! 

「ちきりんの文章を見る前に書きたい!」という方は、10日後の14日までにお書きください。私が書いたエントリは15日以降に公開し、それまでにこの実験に参加し、同じテーマで書いてくださった方のエントリをここでご紹介します。(ちきりんブログから、あなたのブログにリンクが貼られるチャンスです!)

なお、この実験を行うにあたって@Jazzy_T81さんにご相談したところ、快くご賛同をいただきました。ありがとうございます。

みなさんも、ちょっくらやってみてください。

2013/12/16 追記)応募は終了しました。ありがとうございました! 寄せられたエントリについては、こちらをご覧ください。


そんじゃーねー!


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