JRの切符が一般のクレジットカードで買えるようになったのって結構つい最近ですよね。数年前かな。今はVISAやマスターカードなど、主要カードで購入可能です。
あれで圧倒的に便利になりました。
てか、なんでこんなことに、そんな時間かかるの??
かなり長い間、JRの切符売り場は現金しか受け付けていませんでした。
東京大阪間を新幹線で往復するだけで 2万円を超える。そんな料金を設定しながら現金のみでの販売・・・こんな遅いタイミングまでカードで払えなかったなんて、正直、信じられません。
長野オリンピックの開催にあわせて長野新幹線が建設されましたが、その長野駅の切符売り場では、「カードが使える切符売り場の窓口」が一カ所しかなく、「普通、カードで買うだろ?」という「外人さん」がずら〜あ〜と列をなしていました。
その横で、「JRでカードが使えないのは常識あるよ」とわかってる日本人が、すっすと現金を払って切符を買っていく。
長野オリンピックは、「新幹線はあるけど、クレジットカードが使えない先進国・ニッポン」を強く海外にアピールしたオリンピックだったんです。
しかも最初にJRが「カードで切符が買えます」と言い始めた時、使えるカードはなんと一種類だけだったんです。
数年間もの間、その一種類のカードでのみJRの切符が買えるとという状態が続きました。なんとビザもマスターカードも使えない。
そのカードとはご存じ(??)「VIEWカード」、JRが発行するカードです。
まじ? 外人さんとかどーするわけ?
JRはオレンジカードもスイカもそうなのだけど、絶対に「他社共通カード」システムに乗らない。常に「独自カード」「自分だけカード」を作ります。
しかーも、各地の J R 各社はそれぞれにカードを出しています。J R 東海は J R 東日本のカードを使いたがらないし、反対もまた同じ。
今度は J R 東海が新たに「エクスプレスカード」というのを発行し始めました。
このカードでのみ、「新幹線の予約がネットと携帯でできる。割引もある。マイレッジも貯まる」・・・とても便利だけど、決済にはこのカードしか使えないという。
自分の強い立場を利用してカードホルダーの囲い込みをするのは、マーケティング上の常套手段ですが、J R の“強い立場”は、その昔、彼等が国鉄として独占企業であったからこそ築けたものだし、そのインフラはほぼすべて税金で整備されているんです。
その地位を利用して、カードという金融分野でも特権的な振る舞いをするのは問題があると思いません?
ちなみにエクスプレスカードは、飛行機会社のマイレッジカードの真似です。
鉄道がようやくマイレッジという概念を入れようとしているのは評価できる。でもまたもや新たなカード出す必要があるんでしょうか?
スイカでいいじゃん? ビューカードでいいじゃん? もっと言えば、普通のクレジットカードでいいじゃん?
システム屋に賄賂でも貰ってる?? (カードシステムを作るには、多額の投資が必要です。それらはNTTデータとかIBMとか富士通とか、システム屋さんに流れます)
いくら分割されたとはいえ、J R 他社が共通のカードを相乗りして使わないなんて、どういう理屈なんでしょう?
この会社ってほんと「利用者の利便性」を全く優先的には考えない会社なんだよなあ、と痛感します。
JRは確かに民営化しました。だけど母体の国鉄が作った借金は、彼等が全額返したわけではなく税金が穴埋めしたんじゃなかったけ?
今わざわざまた新しいカードを発行して、専用端末を発注して、多額のシステム構築費を払って、既に十分に普及している一般のクレジットカードが使えないようなシステムに作り上げる必要はないのでは?
ちっとは考えてほしいよね。
ではね