WBC(World Baseball Classic)・・・準決勝は出張中に、決勝戦は飛行機に乗っている間に終わってしまった。
それにしてもキューバに勝っての優勝とは日本もすごい。(しかも何度も韓国に負けたのに・・)実力なのか、運なのか・・・
ところで今回の決勝戦、もしもキューバが日本に勝っていたら、優勝賞金はアメリカで甚大な被害を出した台風、ハリケーン・カトリーナの被害者救援に当てられることになってたらしい。
これはキューバにたいして経済制裁をしている米国が、「キューバに賞金が与えられる可能性があるなら、WBC へのキューバの参加自体を認めない!」との了見の狭い暴言をはいたため、
カストロ議長が「大丈夫。キューバが優勝したら、賞金は災害で苦しんでいるアメリカの貧しい庶民に寄付する!」と答えたため。
ニューオリンズで被害を受けた人たちは、米国とキューバのどちらを応援していたのでしょう?
それにしても、カストロ議長はうまい。
スポーツに政治を持ち込む米国政府に対して、「賞金はあんたの国の困っている人に、くれてあげましょう」だもん。
世界の「他の」貧困地域に寄付するという話なら、凡人でも思いつく。
そうではない。「アメリカの」困っている人に寄付する、というのが素敵。
格差を放置する資本主義への痛烈な皮肉を放ちながら、一国のリーダーの度量の大きさの違いを国際社会に印象づけた。
カストロ議長の老獪さに比べれば、ブッシュなんて子供みたいなもんだよね。
しかも・・・決勝戦進出が決まったキューバチームへのカストロ議長のメッセージが、
「勝てとは言わない。ベストを尽くせ」
かっこよすぎる。
最後の革命家だよね。この人は。
VIVA CUBA!
★★★
もうひとつ。WBCで優勝したチームの監督は、「世界の王貞治」さん。
日本人じゃないという理由で、甲子園優勝投手でありながら、国体に出場を拒否された王選手。
その王が「ジャパン」を率いて世界一を達成。しかも呼称が「王ジャパン」だよ。国体に出られなかった選手が「王ジャパン!」
ジャパンなんてどーでもいいけど、王選手(王監督、ですね)には「おめでとう」といいたいよ。「ありがとう」といいたいよ。「ごめんなさいね」と言いたいよ。
韓流ブームで日本を訪れた韓国の俳優に、在日朝鮮人のおばあさんが涙ながらに御礼を言った。
「つらい人生だったけど、最近は若い子に韓国語を教えてくれと言われるようになった。韓流スターには感謝してもしきれない」と。若い韓国スターも涙ぐんでいたよ。
人間の了見の狭さが歴史を作る。