格差をビジュアルに見る@上野周辺

日本最初の地下鉄は「上野・浅草間」です。昭和2年らしい。すごいよね、そんな昔に東洋初の地下鉄が、上野・浅草間に走った。

しかも最初から“自動改札”だったんだって。10銭硬貨を入れるとバーが回る(古い水族館とかにある)やつ。その上、当時から3分間隔の運行だったらしい。それもすごくない?


不忍池の近くに、「下町風俗資料館」というのがあり、そこから徒歩10分のところに「旧岩崎邸」があるんです。この二つはぜひセットで訪れてほしい。

下町風俗資料館は、明治から昭和初期にかけての長屋や商家、風呂屋やカフェを再現して展示。なつかしグッズも沢山あります。当時の庶民の暮らしがよくわかる。


旧岩崎邸も明治29年の完成なので、ほぼ同時期の建物。三菱財閥の創設者岩崎弥太郎氏の長男が「岩崎家本邸」として建てたお屋敷です。今は、もともとの敷地の1/3くらいの大きさらしいけど、それでも乗馬ができそうな中庭付き。


そう、この二つは、ほぼ同時期に存在していたんです。岩崎邸に岩崎さんご家族が暮らしていた頃、庶民が暮らしていた家が風俗資料館に再現されている。その二つが徒歩10分しか離れてない位置で見られるのは悪くない。同日に訪ねると・・・

格差ってのはこーゆーことだ

とわかります。


岩崎さんのお屋敷はこちら。趣味の良い洋館です。中も見られます。素敵です。トイレも洋式です。戦後はGHQに接収され、その後、東京都の財産となりました。私邸なのに、返してもらえないのね・・


同時期の庶民のお家。


格差ってこういうことです。そして、幸せの量とお金の量はあんま関係ないのね、という当たり前なことも、結構如実に伝わります。

上と下の家、「どっちに住みたいか?」と言われたら、一瞬迷うでしょ?なんで迷うのか、不思議なんだけど・・


ではね。