『自分のアタマで考えよう』の第五章「判断基準はシンプルが一番」の中に、
「ものごとが決められないのは選択肢が多いからじゃなく、選択基準が多すぎるからです!」という話を書いています。
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上記の本では婚活女子の例で説明した「2×2の表」ですが、これって他の判断にもスゴク便利に使えます。
たとえば、会社を辞めようかどうか迷って迷って迷ってなかなか決められない人。決められない理由は判断基準が多すぎるからです。
「経済的にはどうなる?」「次の仕事がより楽しいとは限らないよね?」「今の職場でももっとやりようがあるかも?」「今がベストのタイミングなの? もしかして来年の方がいい?」などなど。
こうしていろいろ考えれば考えるほど何も決断できなくなり、何も決めないまま人生が終わってしまいます。
というわけで、今日はちきりん流「会社を辞めるべきかどうか」を決める“黄金基準”をご紹介。
会社を辞めるかどうかに関しては(いろんなコトがあれこれ気になるのはわかりますが)、それら多くの判断基準のうち下記の二つを優先基準として決めればいいと(私は)思ってます。
その1「楽しい?」
その2「大事なことが学べてる?」
本でも説明したようにこの二つの基準を使って図を書くと下記のようになります。
もし「あっ、自分はグレーのところにいる!」と思ったら、速攻辞めた方がいいです。この箱にとどまるのは「人生の時間のムダ遣い」以外のなにものでもありません。
この図、もちろん右上ボックスにいるのがベストなのでしょうが、ちきりんは「楽しければOK!」な価値観でもあるので、右下でもいいと思ってます。
ストイックな性格の方は人生の一時期、左上ボックスにいるのもありなんでしょう。でもあんまり長くいるのはやめた方がいいと思いますけどね。てか、長続きしないです、ソコ。
★★★
ちなみに就活するときは、相手の会社の人達が、どのボックスにどれくらいの割合で分布してるかを考えてみればいいと思います。世の中にはマジでこういう会社がありますから・・・↓
こんな会社に入って、自分だけ右上のボックスに入れるなんてありえないですよ。
ちなみにグレーのボックスにいる人が、それでも会社を辞めない理由は3つあります。
(1) 35年ローンを組んで家を買った。
(2) 他に仕事がない。
(3) 生まれてこの方、周囲の人と異なる判断をしたことは一度もないので、そんなことは怖くて絶対できない。
ただし彼らがクチにする理由は(上記ではなく)これです
→ 「家族のためにオレは頑張ってるんだ!」
こういう言い訳に使われちゃうご家族も、さぞかしお幸せなことでしょう。