「職業」欄

職業って案外よく記入を求められますよね。アンケートとか申込みとか。ネット上のサービスの申し込みでも「職業欄」はよく見ます。海外に行く時も入国カードでOccupationを書かされますよね。

「なんでこんなにイチイチ職業聞くの?」とは思うのだが、(無職って書いたって売ってくれるくせに、なんの意味があるの?と)それはまた別のトピックとして、今日は、「職業って聞かれて、皆はなんて書いているの?」がトピックです。

★★★

ちきりんは、日本語なら「会社員」、英語なら「employee」と書きます。一番一般的かな。もっと特定の職業を書く人もいるでしょうね。歌手、絵描き、作家、医師、弁護士、会計士、(学校の)先生とか。

イチローとか松井は、出入国の際なんて書いているのかな?「baseball player」とか書いているのかしら?かっこいいな。

吉永小百合さんは? 日本語だとたぶん「女優」、海外に行くときは、やっぱ「actress」って書いているのかな?かっこい〜。でも、「美人系」の人はいいけど、「演技派」の人は、職業actressって書いて入国審査を受ける時、「Really ?」とか聞かれたりもするかな。微妙だな。


アイドルコギャル系だって、写真撮影にグアムやハワイに行ってますよね。日本語で職業を書くときは「タレント」とか「アイドル」って書いていると思う。入国カードにはなんて書いているの?「talent」って書かれても通じないような。「idol」と言うのも今ひとつわけわかんない。

小堺一機さんとかだと、なんて書いているんだろう? 「comedian」??大山のぶよさんは?「ドラえもんの声担当」とか書いてる?

まあ、タレント、司会業的な人は逃げたければ「self-employed」って書けばいい。「自営業」ってやつですね。


自分の職業を「movie star」と書くのは、こっぱずかしいと思う。でも、恥さえなければ「big star」とか、わけわかんないこと書いてる人もいるかもしれない。

昔、島田「楊」子さんがまだ島田「陽」子さんだった頃、自分について報道する際には、必ず「国際派女優」という枕詞?を名前の前につけるようにマスコミに厳命した、と聞いた。彼女は、入国審査カードになんて書くのかな?

「international actress」
「global actress」
それとも
「celebrity」←んな、アホな。


郷ひろみあたりは、「職業=Hiromi GO!」とか書いていそうだし、三浦カズなんかも、「職業=Kaz!」と書いていてもちっとも不思議でない感じがする。長島茂雄さんあたりだと「職業=Mr.Giants」とか書いていても許せそうだ。

★★★

お金持ち奥様系の雑誌に、様々な職業の奥様が登場する。例えば、
「テーブル・コーディネーター」とか
「ティー・アドバイザー」(←紅茶に詳しい人らしい)とか、
「イングリッシュ・ガーデン研究家」とか。
もっとすごいのは、「ライフスタイル・アドバイザー」とか。アドバイスしてして!って感じです。


そういうカタカナ優雅系職業につくためには、外交官とか商社マンの奥さんになって、数年をイギリスとかNYとかで過ごす必要があります。

こーゆー人たちは日本だと、そのまま書いていそうだね。でも外国の入国カードにはなんて書いているのかな?ちょっと知りたい感じ。入国カードで「lifestyle advisor」って書くって、すごいでしょ。もちろん国内で携帯電話買う時に「職業:ライフスタイル アドバイザー」って書くのも、かなり微妙な気はします。

もう少しカジュアルな雑誌だと、肩書が「収納アドバイザー」とか「節約アドバイザー」と言う人がよく出てきています。彼女たちは、海外に行く際や携帯電話を買う際は、なんて書いているんだろう。自営業かな、それとも「money saving advisor」とか書いてる?


職業欄に「専業主婦」と書く人がいて、厳密には「それは職業じゃないのでは?」と思うけど、「無職」ではなくそう書きたいという心持ちは支持したい。

前に団体旅行に参加した時に、あるおじさまが「occupation: retired」と書いていた。「定年退職者」ってこと。なるほど。でもね、それは職業じゃないと思いますよ。職業は「無職」でしょ?

でも気持ちはわかる。無職って書きたくない。俺様は「retired」なのだ!と。でも客観的に言うと無職ですよね。retiredってのは無職の理由でしょ。無職の理由を書いてもいいなら・・

「fired」(解雇された者)とか、「quit」(俺は、辞めたんだ、辞めさせられた者じゃないぞ)とか、「want to quit, but still employed」(辞めたいけど、まだ働いている)とか、いろいろありそうだ。

まあこういうダジャレは、イギリス入国の時とかには愉しんでもらえると思うけど、アメリカではやめた方がいい。あの国は今「テロとの戦い中」ですからね。からかってるといきなり捕まる可能性もある。

★★★

テレビなんかだと、「職業 フリーター」という表現は既に定着している。テレビで取材を受けている子が、「○○愛子ちゃん、21才、フリーター」ってテロップされてるのは珍しくない。

この人たちが海外に行くことがあるとすると、入国カードになんて書いているのかは、とても疑問。「freeter」では全く意味をなさない。「アルバイト」ってのも英語じゃないよね。英語だと「part time worker」なんだと思うけどそれで入国できるのかしら。

「ヲタク」は?そのうちメジャーになれば、英語でも「occupation: wotaku」とか書いて通じる時代がくるかもしれない。今なら「sushi chef」とか通じそうだし。


本の著者紹介欄だと、職業として「社会活動家」とか「思想家」という記載も見ますが、ああいう人が海外に行く時に「marxist」とか書くと、入国審査でモメそーだ。

ちきりん自身は、今まで職業に関しては「学生」ってのと「会社員」ってのしか書いたことないんだけどね、死ぬまでには「ブログ・ライター」とか「おちゃらけ社会派」とか、まあ、ちょっと変わった感じの職業名を書いてみたいな〜と思います。

ではまた!