一年に一度、みんなで同じ本を読んで感想や意見を共有する
Social Book Reading with CHIKIRIN (SBRwC) を今年もおこないます。
記念すべき第一回の SBRwC は、リンダ・グラットン先生の『ワークシフト』を課題図書とし、2年前、2012年の 10月 6日に実施しました。事前におこなった読者アンケートの(前半)と、(後半の結果)もおもしろかったですよね。
続いて昨年、第二回の SBRwC は、『未来の働き方を考えよう!』がテーマで、2013年の 9月 14日に実施。みなさんのツイートなどが、こちらのページのリンクからご覧頂けます。
そして今年の第三回 SBRwC は、人工知能 ( A I )をテーマとし、2014年 9月 28日(日)の午後 3時から行います。
A I や人工知能、コンピュータが人間を超える日(?)に関しては、本のほか、映画もたくさん作られています。私は先日、こちらの映画の試写会に行ってきました。(※招待されたのではなく、年齢にサバ読んで申し込んだら当たったんです!)
「トランセンデンス」(超越)とは、人間を超えた電脳人間、意識をもったコンピュータ、もしくは、人類を超越して自律的に生きる(?)コンピュータ、のコトです。今回は試写会の前に、宇宙物理学者 松田卓也先生のトークショーもありました。
(松田先生のインタビューはこちら。 最初のアクセス時には全面広告がでるので、画面左上の wired.jpはこちら という小さな文字をクリックしてください)
松田先生曰く、
「1945年、日本は原爆を落とされて敗戦した。2045年(技術特異点)、今度は人工知能で(アメリカに?)敗戦するだろう」
「日本の一年間の科学技術研究予算(人工知能だけでなく、全分野合計)は一年で 2600億円だが、グーグルは M&A だけで年間約 1600億円を使っている」
「グーグルはロボット開発会社を 8社 買収している。そのひとつは東大の研究者が作った企業だが、これまでは「東大の研究」として公表されていた彼らの研究内容は、今はもうブラックボックスだ(=グーグル社の外の人には見えなくなった)」
「Deep Learning という、コンピュータが自分で学び始める仕組みに関する研究者は、まだ世界に 50人くらいしかいない。そのうちすでに 12人が、グーグル(&グーグルが買った会社)で働いている。グーグルが買収しているのは、会社ではなく頭脳だ」
「第二次世界大戦までは、世界のパワーは戦艦の数で決まっていた。だから国際条約で、戦艦をいくつ保有して良いか、という取り決めがなされた。
その後パワーの源は、ロケット(ミサイル)と核兵器になった。だから世界の大国は、ミサイルや核兵器の保有量に関する取り決めを行い、各国の軍事力のバランスをとってきた。
これからのパワーは、人工知能とロボット(&ベースとなるコンピュータ)となる。この期に及んでまだ、日本は核武装すべきだ、いやダメだとか議論してる人は、あまりにも時代遅れ」
「キリスト教では、神が世界を作り、その後で人間を作った。しかし人間を大きく超越した人工知能を作るということは、その神を人間が作るということである。人間が作った神が世界を作るとしたら、宇宙がもうひとつできるということだ」
てな感じで、聞いてるこちらは「ひょえー、ひょえひょえー」でした。ただ、
「コンピュータは感情を持てるのかという質問をもらうが、感情なんて低いレベルの話で、そんなものは猫でも犬でも持ってる」
「アバターに、肉体が感じる物理法則(叩かれると痛いとか)を教え込めば、コンピュータも身体性を確保できる」
あたりは、研究者の人っていつも人間を甘く見すぎてるって気もしました。
というわけで、ツイッター上でみんなで特定のテーマに沿って意見交換をする
Social Book Reading with CHIKIRIN (SBRwC) 第三回は、
2014年 9月 28日(日)午後 3時にスタート
終了時刻は当日の状況=あたしの体力とかあたしの気力とかみんなの元気さとか、を見て決めますが、数時間以上になることは確かです。
いますぐ、カレンダーにスケジュールをメモっておいてね!
課題図書はこちら。私でも理解できるくらい簡単に書いてあって入門書としてはベストです。
キンドルならたった 400円未満、新書も 900円しません。400円でこんな内容が手に入れられるなんて、どんだけ効率いいんだかって本です。
映画「トランセンデンス」も、この本を読んでから観に行くとより楽しめると思います。
オレ様はもっと専門的な話も理解できる!という方はこちらもどうぞ。(あたしはまだ読み終えてません・・)
ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき
- 作者: レイ・カーツワイル,井上健,小野木明恵,野中香方子,福田実
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2007/01/25
- メディア: 単行本
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A I ( Artificial Intelligence ) =人工知能に関するシリーズエントリはこちら。
<シリーズエントリ一覧>
第一回 A I (人工知能) <冬の時代を超えて>
第二回 A I 開発 <新しい主役の登場>
第三回 A I のある生活 <イメージ編>
第四回 A I は怖い?
第五回 ビッグデータと A I
第六回 シンギュラリティ ・ 技術的特異点 (まじ?)
楽しみだー!
そんじゃーね