このエントリは連載ものです。
第一回 問題はデータと首相の認識
第二回 びっくり! これが日本の難民認定基準
第三回 難民条約とインドシナ難民
第四回 トルコとミャンマーの違いとは?
第五回 難民ってどーやって日本に来るの?
第六回 偽装難民についてはどう考えればいい?
第七回 外国人労働者と移民と難民
難民支援についての連載も本日が最終回。
これまで日本がいかに難民に冷たい国か書いてきましたが、企業として、もしくは個人としてできることはたくさんあるし、実際に支援をしている人や会社もたくさんあります。
<企業による支援活動>
ユニクロを運営するファーストリテイリングは 10年前から UNHCR と協力し、物資の支援からインターンの採用まで難民支援に積極的に貢献、高く評価されています。
八王子のアルミ鋳造企業は国際化のために JAR を通して難民を雇用し、経済産業省から「ダイバーシティ経営 100選」を受賞しました。
( 以下、資料は全て JAR 製作の報告書、リーフレットから)
このように JAR は難民の就労支援もしているのですが、中には「来月 10人、難民を雇いたいんだけど」とか言ってくる勘違い企業もあるとか。
困ったもんですね。
プロボノとは、社員が勤務時間内に専門性を活かした社会貢献活動を行うのを企業が認める(その間の人件費を企業が負担する)制度で、外資系企業の多くで行われています。
たとえば法律事務所や、ゴールドマンサックスのように社内に大きな法務部門を持ち、かつ世界中の情報にアクセスをもつ企業などが難民申請の支援をしてるんです。
これ外資系企業が多いのですが、ぜひ日本企業にも始めてほしいな。
● 食料や日用品メーカーの中には物資の提供を通して難民支援をする企業も。
みなさんの勤める企業が、これから何か社会貢献活動をやろうと考えているなら、ぜひ難民支援活動もそのひとつとして推薦してみてくださいな。
特に、ベンチャーを含め、これからビジネスをグローバルに展開しようという企業にお勧めです。
ファーストリテイリングなんて一部の日本人にとってはブラック企業なのかもしれませんが、グローバルな人道支援の世界においては「日本企業としては珍しく難民支援に積極的な先進企業」なんです。
個人としてできることもたくさんあります。
<情報を拡散しよう!>
みなさんにできる一番、簡単な支援は、この連載エントリを SNS で共有してくださることです。
(当ページトップにあるリストから好きなエントリを選んで拡散してください)
必要時間わずか 5秒。それでも、大きな意味があります。
自分の国の難民認定基準も知らないし、外国人労働者と移民と難民の違いもよくわからない。
そういう人はまだたくさんいます。そして情報を知るだけで、考えの変わる人もたくさんいるんです。
ほかにも、
● 毎月一定額で難民を支える「難民スペシャルサポーター」という制度があります。もちろん 1回だけの寄付も可能です。JAR は認定 NPO なので、寄付控除が使えます。
詳しくはこちらから
● みなさんの自宅にある不要な本を古本屋さんが買い取り、その代金が JAR に寄付されるという制度もあります。
なんと 5冊以上であれば宅急便屋さんが引き取りにきてくれるらしい。本の処分を考えている方はぜひご協力ください。
詳しくはこちらから
● JAR ではスタッフも募集中!
● 日本にいる難民についての よくある Q&A について
サイト、パンフレット(PDF)
● そして、イベントを企画します!
今年の 10月、11月の土日のどこかで 50人から100人程度が収容できる場所が見つかれば、JAR と ちきりん共催で、
「ちきりんと一緒に難民支援について考えよう!」
という参加型イベントを開催したいと考えています。
都内で、50〜100名程度入れる会場を無料もしくは NPO 割引で提供いただける企業様やスペースがあれば、下記 JAR 担当者までご連絡ください。
・ info@refugee.or.jp
・ 03-5379-6001
追記 1)複数の団体様から会場提供のお申し出をいただき、無事イベントの開催が決定しました。
日程は11月13日(日) 詳細はこちらをご覧ください。
ご協力ありがとうございました!
追記 2) → JAR イベント報告ページ
ここまで長い連載を読んでくださった皆様もありがとうございました!
そんじゃーね