旅日記ソビエト4

さて、いざゆかん! ロビーでもらっておいた地図で位置関係はだいたい把握していた。コスモスホテルは、郊外にある。まあそんなに遠くない。ホテルの前に地下鉄の駅があって、それで7,8個目の駅がクレムリンだ。そこが中心街だからね。だいじょぶ。これならだいじょぶ。(←自分で自分を励ますちきりん・・)

でも、急いで出かけてツアーバスに会うとやなので、ホテルのロビー売店でお買い物。昨日目をつけておいた「レーニンバッチ」を買う。これは友達へのおみやげ。ちなみに売店に売っている「各国新聞」の中に「赤旗」が・・・そう。WSJもFTもルモンドもない。英語もフランス語の新聞もあるけど、各国共産党紙しか売ってないわけですね。

で、頃合いを見計らってホテルをでる。寒い〜。。。。。

しかも・・・地図ではホテルのすぐ横になっている「地下鉄の駅」が遠い〜!!!そもそもホテルの敷地が広いのよ。10分くらい歩かないとホテルから出られない。雪が凍ってるし寒いし・・・地下鉄の駅についた時には「もう、やめて帰ろかしらん?」とか思いましたよ。


でも、地下鉄の中が暖かそうだったので、惹かれて入る。ちなみにですね、地下鉄の駅って、日本の地下鉄の駅を思い浮かべたらあきませんよ。すごい立派なんだから!!そうねえ、日本で似ている建物と言えば、日本銀行旧館とか、その隣にあった旧三井銀行日本橋本店とかです。迎賓館とか思い浮かべてもらってもいいですよ。

なんかやたらと立派。そしてテレビでも時々映りますが、異常に深いところ走っている(核シェルター兼用だから?)。永田町ばりの長〜いエスカレーターで、しかも日本のエスカレーターの倍くらいのスピードで地下に入っていく。そして、入るとそこは・・・本当、豪華絢爛な大広間!ですよ、駅って。シャンデリアだし。暗いけどね、ここも。

方向もすぐわかった。「クレムリン」って書いてあるから。こっちに乗ればいいのね、と。そして、スムーズにクレムリンの最寄り駅に到着。またまた長〜いエスカレーターで一瞬のうちに地上へ。超スムーズ!「簡単じゃーん、自由旅行!!」・・・ふふふ。


しか〜し、この強気なちきりんのハナは・・・約15分で木っ端みじんになった。だって・・・寒すぎる!!!マイナス30度って・・・15分以上歩けない!!!よね。

ツアーに参加すればよかったあ〜!!道もわかんない。クレムリンは昨日見たから、今日は町歩き!と思っていたのに・・・町歩きなんかできないよ。15分しか歩けないんだから!!!立ち止まって地図を見たりしてたら、すぐ凍えそうになります。とにかく動いてないとやばい・・・わけもわからず・・・とにかく動く。。。そして、こんなことをやっていれば当然の帰結がやってくる。。。

そう、迷子になった・・

ちきりん・・・モスクワで迷子!!

まじ〜


呆然!としたいところだが・・・寒すぎて呆然とはできない。で、周りを見回した。結構歩いている人はいるのよ。そんなに車が普及しているわけではない。たしかに毛皮とか防寒はちきりんよりしっかりしているけど、いったい皆どうしているの?寒くないの?と思った。そしたら、あるビルにすごくたくさんの人が入ったり、また出てきたりしているの。

あれは何???

絶対なんかある!!!

ちきりんもあのビル行ってみるあるよ!!(←なんで中国諷??)


行ってみてわかった。そのビルの中にあったのはカフェだったのだあ〜。なーんと、歩行者は15分くらいに一回、こういうカフェに入って体を温めているわけだ!

中はすごい人混み。だから超暖かい!!!コーヒーやウオッカなどを飲んでいる人も多い。でも、暖をとるためだけに入ってきて、何も飲まない人も多い。そう。これは「道の駅」ならぬ「歩行者の駅」!!15分くらい歩いたら、こういう店に入って、また歩いてと、それを繰り返しながら歩くわけよ。そうすると凍えないですむ。そういえば、たかだか数ブロック前にもこういう「やたらと出入りの激しいビル」があったではないか〜。

いやあ、外国にいくと、こういう慣習(慣習??)がわかるまでが大変なのよ。

「これで町歩き可能!!」とにんまりちきりん。とりあえずココアを飲む。ああ、生き返る。


そしたら・・なんか視線を感じる・・・向こうのほうにちきりんをじっと見つめる4つの目。黒い毛皮の帽子。そう、ロシア人。いや、ちきりんは、そのカフェでは超目立つので、大半の人がちきりんを見ているのだが、その黒い毛皮の帽子の男の子とその友達は、とにかく、じ〜っと見てるわけ。「何?何?何?」と思っていたら、案の定話しかけられる。「はろ〜」って。

英語!!!

と思ったけど、英語はそれだけ。で、ロシア語で会話スタート!!(いやあ、税金で勉強した甲斐があったぞ)彼はアレクサンドロビッチ(ベタな名前〜)、私はちきん。(違うのに〜)

そして彼は一人で旅行しているというちきりんに驚きつつも「案内してあげる」と。


あの〜、こういう人についていっちゃいけないってのは、わかるよ。理屈では。でも、ああいう状況でついていかない、ってのはナイと思う。だって、あのままちきりん一人でうろついていても、15分ごとにカフェで休みながら、結局なんにもわからないかも、だもん。これはもう、拉致されるんかレイプされるか、はたまた、身ぐるみ剥がれるんか知らんけど、「ついていったろやないかい!」である。

つーか「スパシーバア!」と哀願していたちきりんなのでありました。(スパシーバは、ありがと〜、って意味ね。)


そして、いよいよ、ちきりんとアレクサンドロビッチとその友達のピーター(本当はヒョードルとかだと思う)とのモスクワ・プチ・ツアー開始!やっぱり片言でも現地語覚えておくといいことあるね〜。

で、どうなったの??って・・・長いから、

また明日!

続きはこちら → ソビエト旅行記その5