ニュース感想

ふたつのニュースについて。


宇宙飛行士の人がアメリカのロケットに乗るでしょう。あれね〜、「なんで、日本人が乗るのか?」わかります?

宇宙開発費って膨大なんです。それを「一部払う」ことで、乗せてくれるんです。一人一回乗せるといくら、という感じで日本はお金をはらっています。最近は韓国の宇宙飛行士も乗ってますよね。韓国も最近はお金が払えるようになった、もしくは、アメリカから「一人乗せるから、○○くらい払え」と言われるようになった、ってことです。(日本では、他国の飛行士の報道はほとんどないので、まるで日本人だけが特別に乗せてもらっている、もしくは、日本の技術力のために乗れている、ように報道されてますが。)

こういうお金の額、公表してほしいな。普天間の移転費用とかは問題になるけど、こういう「事実上、負担しているアメリカへの協力金」みたいなのは巨額になっても、あまり公表されないよね。

「いくら払ってのかね〜」と思えて、この「日本人宇宙飛行士が、夢を乗せて!!」みたいなニュースが素直に見られないちきりんです。宇宙からの中継で中学校とつないだりもしてますけど、あーゆーのもイチイチお金払ってると思いますよ。科学技術関連費用でね。すごい額なんだと思うけど。

いや、いーんだけど、「何がいくらなのか」は納税者としては知りたいかな、と思います。

★★★

巨額セクハラ訴訟について。最初の感想は、「トヨタの米国法人社長って、やっぱまだ日本人なのね」ってこと。それから「秘書って日本人なんだ」ってこと。

額が巨大なのは、セクハラ自体への賠償金というより、「トヨタが痛みを感じる額」に設定されているという理屈。

これね、理屈自体は、ちきりんはサポートできるんです。罰金って経済力に合わせて設定すべき。駐車違反とかって、貧乏人でも金持ちでも「2万円」って言うでしょ。松坂なんて駐車違反の2万円なんて「へ」とも感じないだよ。保釈金と同じように「その人にとって痛い金額」にすべき。談合の罰金とひとつずつ説明してくれるとかもそう思います。「過去3年間の利益の○%」というように設定しないと、抑止力にならない。

だから、「トヨタだから214億円。小さな企業なら2億円」ってのは、悪い考え方ではない、と思ってる。

しかし、なんとなく素直になれないのは、これは民事裁判で、賠償金が「個人」に帰属することです。罰金は国家に入るけど、これは訴えた個人に6割くらい、弁護士に4割くらい入るでしょう。だから、なんとなく、弁護士の言っていることも「嘘っぽく」聞こえる。今回の場合も、着地は20億円くらいになるんじゃないかな、と思うんだけど・・・

「20億円もらえるなら、私に抱きついて!」みたいな人は沢山いそうだ。(不謹慎な発言で、すみません・・・)でも、売春婦の皆さんだって、「よろこんで!」と思う額だったりしそうです。

こういう賠償金って、トヨタからは200億円でもなんでもとればいいが、帰属は「家庭内暴力の被害者団体に寄付」とか、ODA予算に回す、とかそういうふうになればいいと思うのだけど。

しょぼい会社でセクハラされたら20万、トヨタでセクハラされたら一生一族が食べられるお金になる。これ、どーも納得できない感じです。


ではまた!