今テレビが「行列のできる法律相談所」をやってて、「これこれこーゆーケースで夫は妻と離婚できるか?」ってやってます。
なんか違和感のある日本語だなあ、と思います。
「離婚」「できない」ってどういう意味だろう?って。
だいたい結婚って「二人の合意」で成り立つわけでしょう。一人が離婚したがってる段階でもうその合意がないわけで。それなのに「離婚できない」ケースがあるなんて変じゃない?
「契約」です、ということなのか。契約なら一方だけの意思で破棄することは(あらかじめそういう条項がない限り)できない。しかし、結婚って、そういうものだっけ?なんか不思議です。
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この件で最近話題なのが「有責配偶者からの離婚請求」が認められるかどうか、ってこと。「有責」ってのは、離婚原因を作った方。つまり、旦那が浮気した場合は旦那が有責配偶者。この場合、妻が離婚を求めることはできるけど、浮気した夫からの離婚請求は認められないのが今までの裁判の判例でした。(なお、夫と妻を入れ替えても同じ)
つまり今までのルールは明らかに「妻を守るためのルール」だったわけです。これまでの“大半のケース”というのは、“浮気をするのは男性側”で、しかもたいていの場合、妻には夫ほどの経済力がない。だから、「なんの非もない妻が路頭に迷う」のを避けるために、「有責配偶者からは離婚できません」って裁判所も言っていたのだと思う。
ところが最近少しずつ違う判決がでつつある。有責配偶者からの請求でも離婚できるようになってきたのです。浮気をした夫側が離婚を申し立て、認められるケースがでてきている。
男女差別の裏で、女性を優遇してきたこういう「お約束」は実はまだたくさんあるんだと思う。それが最近、どんどん「平等に」なってきてるってことでしょう。
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ところで来年、再来年になると、離婚の際の年金分割が自動になるため、熟年離婚が急増するぞ、という見方があり、そういう特集を組む雑誌もある。同様に、上記の件を特集する雑誌もあります。
すごいエグイ内容です。
「夫が浮気、離婚請求!!」「その危機から自分を守るために!」「もう裁判所は守ってくれない!!」
で、勧められてる対策は「早くから家の名義を共同に・・・」とか「自分が管理できる通帳を・・・」とか。えぐいなあ・・
アメリカのスターなんかだと、離婚の際の財産分与については結婚の段階ですんごい分厚い契約書を作るよね。
日本でも林真理子が“特になんの財産もない男性”と結婚した際、結婚式等々はやったけど、籍は数年間いれなかった。すぐ離婚となった場合、ややこしくならないためでしょう。大資産家ですからね、彼女は。
ちきりんの周りには「結婚しても財布は別」って人がたくさんいるけど、やっぱ離婚比率高い気がする。未婚の友人で「結婚しても、財布は別にしたい」という人はもっと多い。
でもね、「お金が共有できないのに、人生共有するのは無理なんじゃないの?」って思う。
まあ、とにかく「こういうケースは離婚できるか?」っていうの、日本語としてすごく違和感あります。片方が「やめる」って決めちゃえばできてあたりまえ、って気がしますけどね。
ではでは