よく考えたら、ほんのちょっとは進んでる

民主党の党首選と野田総理の組閣を見ていて思った。「なんだかんだ言っても、自民党時代より2センチくらいは進化してるよね。」と。たとえば、


党首を選ぶのに選挙してる
小泉さん以前の自民党って、派閥の長が集まって話し合いで決めてたり、陰の実力者の鶴の一声で、自民党総裁(事実上の総理大臣)を決めてたじゃん。しかも派閥の持ち回りだったり、選挙をやる場合でも派閥単位で立候補者を決めたりしてた。

それにくらべたら、今回は出たい人が5人、自分で代表戦に立候補し、演説して投票して選ばれた。このプロセスは確実に自由になったし、透明化された。もう「長老が集まって話し合って総理を決める」方式には戻らないことが明確になったよね。


大臣も派閥割り振りじゃなくなってる
小泉さん以前の自民党では、ポストは派閥が割り振っていた。「今回はうちの派閥は経産大臣と防衛大臣をもらった」というところから始まって、派閥の中で当選回数などに応じてポストを割り振っていた。

小泉元首相が、自分が大臣になってほしい人に直接電話して大臣就任を依頼したら、電話を受けた議員が驚いて、派閥の長に「こんな電話が来たんですけど、どうしよう!?」と騒いでいたのが懐かしい。たしか、「派閥を通さずに直接、依頼されても受けられない!」と(アホ丸出しなこと)言って、大臣就任を断った人もいたはず。

それに比べれば民主党になってからは、基本は総理が「自分が大臣になって欲しい人」に直接連絡してるっぽい。これもちょっとした進歩でしょ。


親が大臣じゃなくても大臣になれてる
3年前の麻生内閣なんてこんなんだったんだよ →  「すごすぎる!麻生内閣メンバーの出自!」

それに比べれば菅さんは市民活動家だし、野田さんも世襲じゃない。今回の内閣では世襲議員はひとりだけです。民主党政権の大臣の顔ぶれ全体で見ても、世襲は自民党時代に比べて劇的に減ったんじゃないの?これも進歩よね。


けっこう若い
野田さん自身54才だし、「40代で大臣」も“飛び離れ値”じゃなくなってきた。54才なら大半の大企業の社長より若いでしょ。経団連の親分なんて今74才だからね・・。もしかしたら、経済界より政治の世界の方が先に変わるのかもしれない。

今回も大臣には60代の人が何人かいるけど、今にも死にそうな人がいないのにも安心したよ!



「親が政治家でなくても、40代で大臣になれる可能性がある」ということが定着したら、優秀な人で政治家を目指す人も増えると思うよ。それは大事なことだよね。


というわけで、とりあえず「前向いて走ってるらしい」ことは確認できた気がする。いいんじゃない?たぶんあと38年もしたら、政策もまともになってくるって。 (38年に特に意味はありません。)


そんじゃーね!