私には”混乱ラバー”っぽい気質がある。
だから昨年の10月以降の経済混乱だって、心躍るワクワクする出来事でもあった。
なんだけど、結局たいしたことは起こらない。
この世の中で、混乱が好きな人はごく少数であって、他のすべての人が混乱を避けるために全力を尽くしているのだから当然といえば当然なんだろうけど。
でもさ、皆もう一度理解したほうがいい。
いくら混乱を避けるためとはいえ、いくら失業を避けるためとはいえ、「要らないモノは要らない」ってことを。
潰れそうになったダイエーをなんだかんだとこねくり回して何が起ったか?
結局は 10年以上かけて解体しただけだよ。
ものすごい額の税金を投入してね。
なんで経済産業省をはじめとしてメッチャ頭のよさげな人があれだけ寄ってたかって集まっても、ダイエーが建て直せないか?
答えは明白。
「いらんから」でしょ。
もはや市場は、ダイエーがないとものすごい困る、という状況じゃなくなってた。
イオンがあれば十分だし、他にも小売店はいっぱいある。
「ダイエーが他社より価値ある会社である理由」が何もないなか、いくら財務的に助けても生き残れない。
同じことが世界規模でおこってる。
チャプター11を申請したとはいえ、会社自体は存続させる方向のクライスラー。
この会社ほんとに要ります?
もはや世界で必要な車は、先進国で売られるエコ系の車と、途上国で売られる超格安の車なのに、燃費の悪い大きな”アメ車”を作る会社が何社も必要だろうか?
日本も同じです。
ルネサスなんとかっていう半導体の会社とか、政府も必死で助けようとしてるけど、
「要らん会社」がコスト削減しても、生き残るのは不可能じゃない?
日本もアメリカも欧州も同じ。
いくら再生だのファンドだの公的支援だのやっても、「存在価値のない会社が存在し続けるのは不可能」なの。
これから向こう10年以上、先進国の人達が生み出す価値(お金)の多くが、これらの「要らない会社を救うために使われたお金」の穴埋めに使われる。
最・悪!
最近の動きを見てるとつくづく思う。
これって「先進国の世界が終わるってことなんだな〜」って。
アメリカも日本も欧州もひっくるめて全部終わりなんだな〜って。