人生ゲーム 政権交代編

ちきお「ねえねえ、新しい人生ゲーム買ってきたんだ。一緒にやろうよ!」

ちきりん「へ〜、今回のは何バージョン?」

ちきお「今回のはちきりん向きだよ。“人生ゲーム政権交代編”だって。」

ちきりん「へえ、おもしろそう。」


ちきお「でしょ?じゃあ始めよう。ええっと、“最初にサイコロを二つ振って、その目を掛けた数字の10倍が議席数になります。議席数の多い方から先行です”って書いてある。じゃあ、僕まず振ってみるね。」


コロッ


ちきお「5と6だ。ってことは、掛けて30だから・・」

ちきりん「え〜、ちきお300議席獲得なの??」

ちきお「そーみたい・・・できすぎだね・・」


ちきりん「じゃあ、あたしも頑張ろっ。エイッ」

コロッ



ちきお「2と4だ。ってことは・・」

ちきりん「えっ、たった80議席ってこと??信じられない・・・」


ちきお「へへへ。今日は僕勝てるかもね。じゃあ、僕が先行だから・・・あっ、先行の人は首相指名ができるんだって。じゃあ、首相は僕。ちきお首相」



ちきりん「む〜。こんな議席じゃゲームの最後まで持たないよ。ねえねえ、このゲームのゴールはどこなの?」

ちきお「説明書を読むね。ええっと、“このゲームのゴールは4年後の総選挙で政権を握ることです。ただし、一年後には参院選があり、そこで議席の再調整ルーレットを回します。また、最初の4ヶ月は“年内ゾーン”と言われ一番厳しいゾーンとなっています。まずはこの年内ゾーンを巧く乗り切れるよう各プレーヤーは頑張ってください”だって。」

ちきりん「そうか。じゃあ、年内ゾーンでの逆転、もしくは、それがダメでも一年後の参院選のところで逆転のチャンスがあるんだね。よしっ、頑張るわっ!」


ちきお「ちきりんが本気出したら僕勝てないよ。ゆっくりやってね。じゃあ、僕が先行なんで、ルーレット回すね。」

パカパカパカ。パカッ (←ルーレットの回る音。センスないですね。すみません)


ちきお「3つ進むだから・・・ここだな。ええっと“M女史に自分を外務大臣に任命しろと言われて悩む”だって。任命する場合は、支持率が1割ダウン、任命しないと議席を2つ失う。ええ〜、どうしよう・・・」

(ちきおの判断については、諸事情により非公開とさせていただきます。)


ちきりん「ふーん、そういう判断をするんだ。じゃあ、私の番ね」

パカパカパカ。パカッ

ちきりん「4つ進む。えっと“仲間の一部が離党して新党を立ち上げる。議員数が50人に減る”・・・えええええええっ!??」


ちきお「あはは〜ちきりんも大変だね〜!じゃあ僕。」

(今後のルーレットの音は、諸事情により省略させていただきます。)


ちきお「あれ、まだ僕組閣ゾーンから逃げられないよ。ええっと“国民新党から、日本郵政を所轄する総務大臣は我が党から任命しろと要求される。”任命した場合は支持率2割ダウン、しない場合は・・・えええ〜、なんか組閣の罠にはまってるよお、僕」

(ちきおの判断については、引き続き、諸事情により非公開とさせていただきます。)


ちきりん「ほらね。そんなに多数の議席を持つと組閣も混乱するのは当然だよ。こっちなんか議席も少ないから身軽になっちゃったわ。

ええっと・・5だからカードを一枚引いて読む、と。カードは・・“ちきおグループのメンバーから極秘オフ会の開催の提案がある。提案を受ける場合は・・・”ほぉ〜」


ちきお「なんだよぉ、その声。なんか企んでるな。そのカード何が書いてあったのさ?」

ちきりん「そんなん言えるわけないでしょ。あんたこそ早く“組閣ゾーン”を終わらせないと大変だよ」


ちきお「組閣ゾーンはさっきのでなんとか通り越したよ。さて、ルーレットを回すね。・・・2だ。ええっと

“インフルエンザが蔓延。医療現場が混乱しワクチンも足りず国民がパニックに陥る。経済体制にも大打撃で4回休む”

・・・・えええ、ようやく組閣が終わったばっかりなのに、何さこれ!!」

ちきりん「ほらあ、大変じゃん! やっぱりあんたに首相なんて荷が重いんじゃないの?」


ちきお「ムッ。そんなことないよ。頑張るよ。早くやってよ。連続4回、ちきりんの番だよ。」

ちきりん「はいはい。・・・あら、私はまた“極秘会談”だわ・・・」

〜ちきおがインフルエンザ対策に追われ4回休んでいる間に、ちきりんは多くの極秘会合を繰り返す〜


ちきお「ああ、ようやくインフルエンザ対策が終わった。ええっと5つ進むから・・・ここか。えっと“労組が社保庁と郵政の改革を元に戻せと要求。公務員の給与削減にも反対し、党内が紛糾、一部の仲間が離反。20議席を他のプレーヤーに渡す”だって!」

ちきりん「ふふふ。その20議席はもらったわ。極秘会談を続けてた甲斐があるわね。じゃあ、私の番ね」(と、ルーレットに手を掛ける)


ちきお「ちょっと待って!ねえねえ、ちきりん、いったん中断してご飯食べない?」

ちきりん「確かにおなか空いたね。もうこんな時間だ。じゃあ、休憩にしよう。」

ちきお「うん。いったん中断しよう。でね、食事後に最初からやり直そうよ!」

ちきりん「最初から?なんで?いいけどさ。だってこんな議席数ではどうせもたないし。」


(食事が始まる)


ちきお「だって僕、やりなおしたらもっと巧く進められると思うんだ。さっきちょっとやって、すごくいろいろわかったから。もぐもぐ」

ちきりん「何がわかったの? パクパク」


ちきお「ええっと、たとえばね、来年の参院選までの1年が勝負なのかと思ってたけど、本当の最初の勝負は、“年内ゾーン”だよね。あのゾーンをパワーを維持したまま通過しないと、次のゾーンに進めない気がしたんだ。もぐもぐ」

ちきりん「ふーん、で、そのためには何が大事なの? ぱくぱく」


ちきお「年内ゾーンの落とし穴は3つあるみたいなんだ。

1.組閣
2.インフルエンザ対策
3.労組の要求管理


この3つでこけたら、最初に300議席もあっても逆転されちゃう可能性があると思った。僕、後ろの方のマスに大きな字で書いてある“年金”とか“財源”とかに目がいってたんだけど、あのゲームの実質的なポイントはそこじゃないと思うんだ。もぐもぐ。」

ちきりん「最初が大事ってわけね? ぱくぱく」


ちきお「うん。最初の年内ゾーンが大事だと思う。特に

インフルエンザ対応がスムーズで、きちんと乗り切れるかどうかがすべて

とも言える。僕なんてあそこで4回も休みだよ。すごい長い期間の足止めをくらっちゃったもん。パニックの責任をとって、“年金”に強いっていう理由でせっかく厚生労働大臣に任命しておいたN氏も辞任に追いやられちゃうしさ。 もぐもぐ」


ちきりん「なるほどね。まあとにかくご飯食べてからまたやろうか。ぱくぱく」

ちきお「うん!」



続く



ただし続きは“ちきりんブログ”じゃなくて、9月以降にテレビニュースなどで放映予定です。みんな見てね。



じゃ。