最近は、本はもっぱらネットで買うとか、もしくは、電子書籍しか買わないから、あまりリアルな本屋に行かなくなってしまった、という人もいるのかな?
私は毎年この時期に書店に行くと、「たまにはリアルな書店にも行かないと、世の中の現実が見えなくなるよね」と再認識します。
というのも、12月になると書店の入り口すぐの平台にずらーっと並べられる本があるからです。
ひとつが年賀状の作り方に関する本で、もうひとつが家計簿です。
上記は文教堂の実用書売上ベストテン(12月)ですが、なんとふたつも家計簿が入っています。
特に 2の商品は表紙デザインのパターンが何十年も変わってないロングセラー商品で、かつベストセラー家計簿です。ポケモンには負けてるけど、モンハンにもドラクエにも勝ってるんだからスゴイことでしょ。
しかもね。これらは、毎日使ったお金の額を鉛筆とかボールペンで紙の上に記録していくノートタイプの家計簿で、月末には縦横に(おそらく電卓を使って)“今月の食費合計”とか、“今月の雑費合計”をイチイチ計算するわけです。
まじ?
それって、今時どうですか?
って思うけど、そういう形で家計簿をつけている人は、今でもたくさんいるんです。
下記の新著でも書きましたが、あたしが「ネットの中の人にならない」「ネット専用ワードを使わない」といった方針を貫いてる背景には、こういう市場の存在があるんだよね。
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ちなみに下記はアマゾンで売られてる家計簿。こちらはかわいいものが多い。やや若い人向けなんでしょう。
それにしてもアマゾンでポチって本を買うような人が、紙に数字を手書きし、月ごとに縦横の集計をする。んで、縦横の合計が合わない場合は、もう一回、計算しなおしてみる・・・なんて、なんだか信じがたい気もしますよね。
もちろん年賀状市場と同じく、毎年縮小しているのだとは思うけど、それでも書店での売られ方や上記のランキングを見る限り、まだまだ相当多くの人に支持されている市場なんだとわかります。
本日のメッセージは、「自分の周りにあるものだけが、世の中だと思わないほうがいいよね」ってことでした。
そういえば昨日、最近はじめての本を出した友人に会ったんだけど、彼が言ってました。「本を出してわかったことは、僕の知り合いでのなかでさえ、アマゾンで本を買ったことのない人が三分の一はいるってことです」って。
そういうもんなのよ。
★★★
さて、お知らせです。ちきりんの初著『ゆるく考えよう』が電子書籍(600円)になりました。私の本の中では唯一、電子化されてなかった本です。合わせて文庫本(700円)も発売されています。
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それと、こちらの本はキンドル本があと 2週間ほどの間、セールで 450円(半額)になっています。きれいな写真も多く、今なら格安なので、よろしければ是非どうぞ。(私の若い頃の写真も載ってます!)
そんじゃーね