記録)おもしろかったテレビ

自他共に認める「テレビっ子」な私。

関東地域の民放全部と、NHK 3チャンネル(総合、ETV, BS1) を過去 3週間分すべて自動録画できるマシン!(下記)

を使ってるためか、観るのが間に合わないくらいたくさんの素晴らしい番組に出会ってます。


下記は、最近観た中で特によかった番組

兄と奏でるノクターン 〜発達障害 家族の情景〜

二人の息子とその母親の生活を描いた韓国のドキュメンタリー番組。

長男は発達障害で、言葉も拙く、ひとりでは洗髪もひげそりもできない。

そんな長男の世話を一手に引き受ける母親は、自分の死後も長男が食べていけるよう、ピアノ、フルート、バイオリンなどの英才教育に時間もお金も注ぎ込んできた。

長男は才能を開花させて音楽家にはなれたものの、30代のいまでも生活全般に母の支援が必要。

明示はされてないけど、父親は家をでてしまっている様子。

次男もピアノを習っていたが、経済的な問題から大学進学もできず、アルバイトを掛け持ちする生活。

それなのに相変わらず長男だけにかまう母親との生活に疎外感を感じた次男は家をでて一人暮らしを始めちゃう。

「一緒に住んでほしい」「自分の死後、兄を頼む」と懇願する母親にも反発し、「自分は自分の人生を生きたい。父がそうしたように」と呟く次男。

「母がもし兄ではなく自分に投資してくれていたら、自分は成功したはず」とも。

けれどあるとき、兄のロシアでの演奏旅行に同伴し、フルートを演奏する兄のピアノ伴奏を務めたとき、そのコラボ演奏を通じて「はじめて兄と会話ができたかも」と感じる次男。

母親の焦りと愛情、障害をもつ兄弟をもつ子供のさみしさと反発、家族の形などについて、すごく考えさせられ、かつ、心に染みる番組でした。


潜入10年 北朝鮮・武器ビジネスの闇

北朝鮮の武器輸出疑惑を暴くべく、デンマークの映画監督が、ひとりの男性(デンマーク人)をスパイとして北朝鮮に送り込み、その内実を詳細に(録画して!)暴いたドキュメンタリー。

「これ、映画じゃなくて本当にドキュメンタリーなの???」となんども番組説明を読み直したほど衝撃的な内容でした。

なんせ、送り込まれた男性がスパイとして活動したのは期間 10年!

まじ?

最初はデンマークにある「親・北朝鮮」の団体にメンバーとして加入し、長い時間をかけて仲間に信頼され、次第に(その団体の中で)出世して北朝鮮への渡航団に紛れ込み、さらには、北朝鮮の密貿易を仕切っているスペイン人キーマンからの信頼まで勝ち得る。

んだけど、ここまででも 5年近く。

その後は、「北朝鮮への投資家」役の男性を雇い、北朝鮮に「武器を買いたい」と持ちかけて、その具体的な手法を暴いていく。

その手法がまたすごくて・・・

アフリカのナミビアの島を買い取り(島民を適当な理由で追い出し!)、そこに、地上はリゾートホテル、地下は秘密の武器工場を作るという契約を成立させる。

北朝鮮は彼を信頼し、武器を売る代金は、国連制裁で禁輸中の石油で払って欲しいと提案してきた。

スパイに扮した彼と偽物投資家はヨルダンに飛び、「禁輸中の石油を北朝鮮に売る」ブローカーとも接触(この交渉も隠し撮りで録画!!!)

最後の最後で、偽物投資家は身を隠し、10年もスパイ役を務めた男性と映画監督は、北朝鮮の密貿易を取り仕切るスペインのキーマンに(オンライン会議で)「すべて録画させてもらったぜ!」と通告。


そんなことして、今後の人生大丈夫なのーーーー?

絶対、暗殺者が送り込まれるよね!????

めっちゃこわいー! 

きゃーーーーー!


とか、言いながら観てました。

これホントに実話なの?

今でも信じられないわ。

再放送あったら、是非みてみて。


ジェイクとシャリース〜僕は歌姫だった〜

シャリース・ペンペンコはフィリピンの貧しい家庭に育った少女。

声と歌唱力が素晴らしく、アメリカで「歌姫」として成功。アジア人アーティストで初めてビルボード・アルバムトップ10に。

しかしアメリカで大成功を収めていた7年後、突然、自分は男性(トランスジェンダー男性)だと公表。

名前をジェイク・ザイラスと改め、歌姫としての名声を捨てて故郷のフィリピンで再出発を図る。

とはいえホルモン剤の影響で声も変わってしまったジェイクは、フィリピンの小さなバーを回って歌う日々。

そんな彼の「本当の人生」「幸せとはなにか?」を追ったドキュメンタリー。

「自分の人生を生きること」って、巨額の富とか高い名声とか、そんなものには変えられないくらい大事なものなんだなと改めて理解できました。

でもね・・・

自分が彼と同じ立場でも、そうできるだろうか?

世の中には、トランスジェンダーじゃなくても、生活のために「本当の自分」を隠して生きてる人はたくさんいるんじゃないだろうか。

とか思ったり。


奇跡のレッスン 将棋 森内俊之

毎回、様々な分野のトッププレーヤーが、子供たちを 1週間指導するドキュメンタリー。

この回は将棋の森内俊之九段が地元神奈川県の中学校の将棋部メンバーを指導。

とりたてて強豪校ではなく、ごく普通の公立中学校なんだけど、十数人の部員(特に 3年生)はコロナのせいで他の学校との将棋大会ができなくなり、やる気をなくしていたり、棋力も停滞してたり。

そこに現れた永世名人。

なんだけど、この番組の表の主役は子供たち。

優しくて気弱なお兄ちゃん(3人の妹がいる)は、攻めるべきところでついつい守ってしまい、

反対に、大会がないからとやる気を失ってしまった強気な男の子は、「将棋は攻め」と言い切り、危ないところでも守りをおろそかに。

そして一番うまく、ふだんはほとんど負けない将棋部トップの子は、「かっこいい手」を指したがり、着実に勝てる勝負を落としがち。

そういういろんな子供たちの「ココを直せば、一歩前に行ける!」って点を、森内 九段が次々と明らかにしていく。

人生も将棋と同じで、なかなか前に進まないことってあるけど、「ここだけなんだよ。ここだけちょこっと変えたら、一歩前に行ける。次の段階にいける」ってコトはよくあるじゃん。

でもそれが見極められないと、「あれもこれも全部やらなくちゃ!」となって、結果、「どうせダメ」「いくらやっても無駄」みたいになってしまう。

他の回も含め、この番組にでてくる一流の人って子供たちに多くのアドバイスをしない。

「ココを直して、あそこも変えて、こっちも学ぼう!」みたいな指導じゃなく、

「ここだけ変えてみたら?」っていう一点に絞って、「ここだけ変えたら、今よりずっと上手くできるよ!」と教えてくれる。

前に進む方法って、結局そういうことなんだなと再認識しました。

森内九段、グッジョブ! 
 ↑
なにこの僭越すぎるコメント・・・すみません・・・

ちなみに森内九段、去年から youtube も始められてて、そのオープニングで流れる「森内俊之のもりうちちゃんねるー」のポーズが、個人的にはかなり受けてます。


♯57 令和三年元旦🎍 森内・環那の企画公約発表!!


まだまだ録画したままで、「おもしろそー!」なのに観られてない番組がたくさんあるので、これからも個人メモをかねて、適宜紹介していきたいと思います。

なお、あたしと同じ全録画機もってる人なら、上記の番組はどれもまだ見られるんじゃないかな。興味があれば、ぜひ探してみてくださいな。



 そんじゃーね