「誰が言ったか」ではなく、「何を言ったか」が問われる時代へ

BLOGOSというサイトをご存じでしょうか。

2年前に開設されたネット・メディア、オピニオンブログのポータル・サイトで、多くの個人ブログとオリジナル記事によって世の中のニュースを伝えています。ちきりんのブログエントリも、その多くが BLOGOSに転載されています。


昨日、第一回 BLOGOS AWARD 2011 というイベントが開かれ、部門ごとに 6つのブログが賞を受賞しました。その中で、この「Chikirinの日記」は、“大賞”を受賞しました。

大賞の受賞理由として、「著書を出版したり、大手メディアでの連載を持つなど、多くのブロガーにとって、ひとつのロールモデルになったこと、また、オピニオンブログの地位向上に多大な貢献をされたこと」とか、「匿名でありながら非常に信頼感があるエントリー」などと言っていただけ、とても感激しました。

これもすべて継続的にちきりんの日記を読んでくださっている皆様のおかげです。心から感謝しています。


ちきりんは昨年までビジネスの世界で働いていて、その間ずっと若い人に向けて「これからは誰が言ったかではなく、何を言ったかが問われる時代になりますよ!」と言い続けてきました。

「誰が言ったか」が重視される時代には、「一流大学卒の学歴」、「一流企業の名刺」、「政府の審議会のメンバーなど、みんながスゴイと言ってくれる肩書き」を手に入れることが大事です。そういう時代においては、権威ある「誰」を手に入れるため、受験や就活を通して努力することや、一旦手に入れた大企業の名刺にしがみつくことは、極めて合理的な行動です。

けれど、ちきりんは「これからは、“誰が”じゃなくて“何を言ったか”が大事になるんだから、自分のアタマで考えられる人になること、自分の意見を持つことが、キレイな履歴書を手に入れることよりよほど大事になるんです!」と言い続けてきました。(もしくは“煽って”きました。)そして多くの人が、ちきりんの言葉に応じて実際にリスクをとる判断をしてもくれました。

だから私もいつかは、「立派な肩書きがなくても、言っていることに価値があると判断されたら、聞いてくれる人がでてくる。ついてくる人が現れる。」ということを、自分でも証明しなくっちゃ、と思っていました。

「会社名に頼らなくてもやっていけるはず!」ということを自ら示さないと、今まで煽ってきた人達に顔向けできないと感じていたのです。そして「Chikirinの日記」は、まさにそのための実験場でもありました。


そんな私にとって、昨日の大賞受賞はひとつの区切りになるものでした。ペンネームが意味不明なひらがな4文字でも、お面がエレファントマンそっくりでも!、「何を言っているか」という点だけで、とりあえずここまでは認めてもらえることは、「世の中、捨てたモンじゃないじゃん」と思えます。

特に受賞理由の中で「ロールモデル」という言葉を頂いたことをしみじみ嬉しく思っています。これから「自分の意見を世に問いたい!」と思う多くの方が、「ちきりんにできたのだから、オレにできないはずがない!」と思って下さったら、心から嬉しく思います。


みんな頑張れ!


そんじゃーね。




<ちきりんの日記 月間PVの推移>


(ブログ開設の2005年3月〜2011年11月まで。はてなカウンターの数字。2010年半ば以降は“ちきりんパーソナル”を分離したので、その部分を茶色で表示)

ちなみに2011年11月のエントリ数は本体ブログでは9本です。これで162万PVなので、一本のエントリ当たりのPVは単純平均だと18万PVとなります。ただ、実際には過去エントリの閲覧数も多いので、その他のデータより、継続的に読んで下さっている読者の数は現時点で4万〜5万人と推定しています。



(1) アクセス数が増えたきっかけは何?という方はこちらをどうぞ→ 「祝!100万PV

(2)トロフィーやお面の写真はこちらに掲載しました!