世界では最近、「ロボットや人工知能の進化で、今の仕事の半分くらいが近いうちに無くなるよ! 」といったレポートがよく発表されてますが、
「そんなのぜんぜん怖くないよー!」 なのが、我らがニッポンです。
なぜなら、先日書いたように、日本はこれから大幅に人口が減ります。
50年間で 4500万人も人口が減るんです。
ざっくりその半分が労働者なので、日本では向こう 50年の間に 2000万人以上の仕事が“キカイ”(ロボットや 人工知能( A I )や I T サービス)に奪われても誰も失業しません。
すげー!
ここに来て少子化が国の強みになるとは!!
今後の日本では寧ろ労働力不足が顕著になり、それが原因で企業活動が成り立たなくなったり、家庭と仕事が(男女とも)両立できなくなったり、必要な福祉サービスが受けられなくなったりする怖れのほうが大きいわけですから、
「人工知能、どんとこい!」
な状態です。不安な他国を尻目に、どんどん機械化を進めましょう。
というわけで今日は、“キカイ”に任せたらいーじゃん、な仕事をリストアップしてみます。
1)自動車の運転
物流トラックの運転手、高速バスから市内バス、観光バスの運転手、タクシーの運転手はもちろん、休日に家族を行楽地につれていくお父さんの運転も全部、自動運転にまかせましょう!
そして“居眠り運転”や“ハンドルミス”“酔っ払い運転”の犠牲者がゼロになる未来を早く実現しよう。
2)デリバリー
田舎ならドローンで、合計すれば 10個以上の荷物が毎日届くような都心のマンションならロボット“宅配君”で。人間が届ける必要は無いと思います!
こういうロボット君が、マンションのフロアを回って荷物を届けてくれるイメージ↓
マンションの前まできた自動運転の運送トラックから、自分のマンション宛ての荷物をこのロボットが取り出して自分の胴体部分に入れ、各戸を回って配ってくれる。めっちゃかわいい!
ロボットだからもちろん 24時間稼働。飲み会で遅くなっても、帰り際にスマホでロボットに連絡しとけば、真夜中でも帰宅直後に配送にきてくれます。
3)コールセンター 受注、クレーム処理
すべての電話注文は、ネット注文に移行するのと、一部「どうしても声で話したい」というニーズには、AIによる人工音声でお相手しましょう。
コールセンターや企業のお客様係に毎日電話してきて、何時間もしゃべりつづける事実上の迷惑電話対応もお任せだぁ!
4)会計検査、監査、建築関係などの数字のチェック
企業の不正経理とか、人間の会計士がチェックするより、圧倒的にキカイのほうが上手く見つけそうだよね。
東芝の不正経理だって、四半期の決算期毎に利益が跳ね上がってたわけで、ああいう「異常な利益計上が決算期毎に起こってる」みたいな不自然な動きを見つけ出すのは、プログラムが得意とするところです。
会計士なんて人間がやる必要、ぜんぜん無い。
監査だけじゃなく、新人アナリストがやるような財務分析だってやれるでしょ。
杭打ちデータのコピペが・・・とかも、人間では膨大な数字の羅列からコピペを見つけるのは大変だけど、コンピュータなら一瞬にして見つけますよ。
数字の検査&監視系は、ぜんぶキカイにまかせたほうがいい。
5)見守り & 監視
高齢者施設の虐待とか、保育園でいつのまにか赤ちゃんがうつぶせになって死んでましたとか、あんなの部屋の天井のあちこちに死角ができないようセンサー付きの監視カメラを付けて、
全然動かない赤ちゃんがいたら「あかちゃんの様子が変です!」とその場でも音がでるほか、音声が親のスマホに届くとか、
虐待が疑われる職員の行動にたいして「問題行動の可能性ありです。録画を警察に配信します!」と叫ぶとか、
学校だって、校内ぜーんぶセンサー付きカメラを付けて「この行動はイジメの可能性があります。録画をネットに配信します!」みたいになればいいんじゃないかな。
更に進めば、街中だって全部、センサーで監視できれば、ひったくり犯とか、ひき逃げ犯とか、誘拐犯とか、詐欺で高齢者宅にお金を取りにきた人とか、警察は全く捜す必要がなくなるわけで、人手不足の世の中、そのほうがいいのでは?
6)基礎教育
あいうえおとか、四則演算から始まり、小学校くらいの教育であれば、全部、タブレットに組み込んだ教育ソフトで教えられるのでは?
英語の発音だって直してくれたりするプログラム、作れるでしょ。もちろんネットでつなげば質問だってリアルタイムに受け付けられるし。
体育や家庭科みたいな実学と、社会性を養うとか、コミュニケーション能力を高めるみたいなコト以外の基礎教育は、もはや人間の先生が教える必要があるとは思えないな。
7)ファストフード店のオペレーション
超高級店を除き、もはやすべて“回る寿司屋方式”でいーんじゃないの? この前、ラーメン屋が導入してたけど、ファミレスだって人間が運ぶ必要なんてぜんぜん無いでしょ。
牛丼屋とか定食屋とか、ぜんぶタッチパネル注文でベルトコンベア配膳にすればいい。
ハンバーガー屋でアルバイトしてる人も多いけど、あんな商品数の少ない業態、「スマホで注文」→「ロボットが自動調理」→「カウンターで電子決済と商品受取」まで、ほとんど人間なんて要らなくなるはず。
8)コンビニとスーパーのレジ
自分の袋に必要な商品を入れて店を出ようとすると、商品につけられたタグを読み取って自動的に代金合計が計算され、あらかじめ登録してる口座から自動的に商品代金を引き落としてくれればいいです。
口座に残高が無いのに大量の商品を持ち出そうとすると、入り口で上から鳥かごみたいなのが落ちてきて捕まっちゃうみたいな漫画的なシステムが素敵。
「昔ってレジとかいうのがあって、お金払うためだけにわざわざ行列を作ってた時代があるんですよね?」って、早く若い子に怪訝そうに聞かれたい。
あと、そもそもネットでモノを買う人が増えれば、コンビニやスーパーの棚出し(商品を棚に並べる作業)だって不要になります。そして、物流センターは下記↓
8)物流センター
アマゾンも物流センターを自動化(ロボットによる商品ピックアップ)を試みてるけど、ヤマト運輸やゆうパックの物流センターも含め、荷物の振り分け、トラックへの荷積みなんかも、ぜんぶ、自動化&ロボットにやらせられるよう = 完全自動の物流センターを実現しましょう!
9)医療、健康診断
この分野も大きく自動化できそうですよねー。
健康診断でのレントゲン写真や、MRIや CTなんかの画像を見て「○○の疑いがありますね」みたいな「デジタル化された情報を読み取って判断する」仕事なんて、
経験不足の新人から勉強不足の街医者まで、質にバラツキのある人間が担当するより、ベテラン医師の判断基準を学びまくった人工知能に判断してもらったほうが正確では?
今は薬剤師がやってる「処方箋に基づいて薬を渡して説明」「処方箋通りに調合」みたいな仕事もロボットでできるでしょ。
てか、副作用情報とか飲み合わせ管理とか、うっかりしてたり勉強不足で知りませんでした、みたいなことが起こらない分、ロボットのほうが安心では?
それ以外でもロボットアームによる手術など、「医者のいない治療が可能になるかも」という wiredの記事はこちら。
10)保育、介護
保育園や介護施設って、子どもや高齢者がくると、最初にかならず体温測定をするんだけど、
成田空港なんて歩いてるだけで勝手に体温測定して高熱の人を割り出してるんだから(=感染症の患者を見つけるため)
同じモノを保育園と介護施設に導入するだけで、“検温”とかいう作業は不要になります。
また、こういう施設でとても時間のかかる(&価値のある)“会話”も、相手が人間である必要はないよね。
子どもも高齢者もそんな難しい会話をするわけじゃないんだから、会話の相手はペッパー君でもいいし、
石黒浩先生の作る超人間にそっくりのアンドロイドだったら、もはや、誰が人間で誰がロボットかも分からないくらいですよ。
11)類似検索、資料検索
図形であれ文字であれ「似たようなモノ」を見つけてくるのは、めっちゃ得意そう。
・法務部や弁護士のために(かわりに?)関連する判例を見つけてくる
・似たような特許が申請されてないか検索して見つけてくる
・博士論文が誰か他論文からコピペされてないか検索して見つけてくる
・過去に似たようなロゴやデザインがないか、検索して見つけてくる
・歌詞とか小説についても同上
12)定型文章作成
決算報告書の記事なら、既に自動作成できるらしいけど、よく考えたら、放火、ひったくり、殺人事件なんかの記事だって、かなりテンプレっぽいよね。
契約書だって、企業が使う多くの契約書はテンプレでしょ。
契約書が必要な人がスマホやタブレットの画面でいくつかの質問に答えていけば、望むような契約書のひな形を提示してくれる人工知能(と呼ぶかどうかはともかく)なんて、既に存在してても不思議じゃないです。
行政関係の申請書なんて、基本すべてテンプレなんだから、行政書士の仕事とか、半分以上、キカイ化できるのでは?
上で「財務分析も人工知能でできるでしょ?」って書いたけど、分析した後、企業分析レポートにするのだって、キカイでできそうです。アナリスト、要らんやん。
13)原稿読み上げ
ニュース原稿の読み上げなんて、人間のアナウンサーがやるより、人間型ロボットが座ってて、人工音声で読み上げれば良い。てか、ニュースを見てる側が自分の好きな声を選べるようになったらいいじゃんね。
テレビのナレーションとか、会議の司会とか、原稿を淡々と読み上げるような役割は、人間よりキカイのほうが間違いも少ないし、いい声が選べていいと思う。
上で、企業の財務分析も、それをニュース記事にするのもキカイでできるはずって書いたので、ついでに読み上げまでキカイがやってくれれば、
緊急大ニュースを除き、テレビニュースに人間は要らなくなる。
14)バグ取り 検品
プログラムだろうと、リアル商品だろうと、不具合を見つけ出して(その一部は自動で直す)なんて、キカイがとっても得意そう。
15)テロ未然防止
すべての通信を傍受して、テロの可能性があると判断したら通報するプログラムとか。
いくら隠語を使ってもキカイなら見破りそう。会話分析なんてパターン認識で、最終的にはかなり精度よくなりそう。
16)気象予報・火山や地震の予知
こういう「過去の膨大なデータを分析して、判断」することについて、人間のほうが上手いなんて考えにくいです。
人間は、自分が生きてた時代に起こったことを重視しがち(記憶に強く残るため)だけど、コンピュータなら、人間の寿命を超えたスパンで判断できるしね。
天気なんて、毎日毎日“データ → 分析して予報 → 結果入力”というフィードバック・ループ(PDCAサイクル)が回せるのだから、人口知能のほうがすぐに(既に?)人間より得意になると思います。
★★★
と、ほかにもいろいろありそうなのでまた追記しますけど、
とにかく、どんどん“キカイ”に働いて貰って、人手不足でもぜんぜん困らない国を目指そう!
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・2015-11-03