彼はやっぱり第一世代

微妙な違和感がずっと気になっていたのが・・・パチンコ屋の窓に貼ってある“冬のソナタ”のボスター。そう「冬のソナタ」、そういう名前のパチンコの新機種があるんです。んで、その新機種のポスターが、まさにあのヨン様とチェジウシの寄り添うドラマの一シーン、そのまんま。

あのドラマの出演者の顔がぐるぐる回って、3つともでヨン様が揃うと、いわゆるチューリップが開く、という状態になったりするらしい。(やったことないので詳細不明)

んで、どーも違和感があったわけ。普通あれだけ売れた俳優がね、微笑みの貴公子とか呼ばれる俳優がですよ、パチンコの機種にはならないでしょ、ふつ〜。

話があっても断りますよね。それに、まさか無許可でやってるとも思えない。あれだけ堂々とやれば必ず文句がつくし、ポスターもドラマのシーンそのままですからね。ちゃんとライセンスされてるはず。

ブランドイメージの管理っつーか、タレントイメージの維持っつーか、そういうことが大事なはずなのに・・・なんで、こんなのにライセンス供与?ってのが不思議だったのですが、よく考えれば不思議でも何でもない。むしろ極めて自然。

なぜなら、


あのドラマも、パチンコ産業も、ルーツが同じ国だから・・・


ってことだと思う。



そうじゃなきゃ、これは実現しないと思います。

★★★

ヨン様の最初のテレビCMは、ロッテのチョコ、ヒュンダイ(?)の車のCMにも出てたし、パチンコの機種にもなる、と。次は焼き肉屋か?と思ったら、開いたのは高級宮廷朝鮮料理屋さんですからね。やっぱ一応ブランドを気にし始めたかと。

それと、セコムのCMに出てるんだけど。これはすごいことなわけ。セコムの前の「キャラ」はご存じ「長嶋さん」です。彼が倒れてもおいそれと他の人には変更できなかった。だって勝手に変えると「長嶋の時代の終わり」を作っちゃうことになるし、「長嶋さん」に匹敵する人ってなかなかいなかったし。で、一茂を使ってごまかしたり、キムタクと長嶋さんの昔の映像で組み合わせたり。

ところがようやく採用した新キャラがヨン様。セコムを貧乏人が利用することはないので、これは高級感の溢れる「ハイクオリティ」な内容のCMです。やっぱ、こっちでしょ、ブランド的に目指したいのは、って感じです。

(ただ、これはこれでタマゲましたけどね、ちきりんは。「長嶋の次がヨン様」ってことに。)


でね、思ったわけ。次の世代のあの国の俳優は、たぶんパチンコ業界から頼まれても自分のドラマを「パチンコ機種」にはしないと思う。同じ国とかルーツとかにほだされたり説得されたりしないと思います。自分のブランドイメージの方を大事にすると思うよね。少なくとも「事務所」はそういう方向でいこうとすると思う。

そういう意味で考えるとね、彼はやっぱ「開拓者」だったのだ、という感じがする。韓国ブームの開拓者。だから、ヒュンダイの車のCMに出る。自分のイメージを痛めるリスクをとっても「お国のために」ね。でも、次の世代のタレントは、ヒュンダイじゃなくて、ホンダのCMを選ぶと思う。



最初の人は「国を背負う」。誰かスケート選手がいたじゃない。金メダルがとれなかった時、「日本の皆さんに申し訳ない」とか言った人。若いのに。すごいなと思った。その次の世代は皆、「自分のために泳ぎました」って言うものね。その方が自然だと思う。

★★★

第一世代が国を背負い、次の世代が個人として戦い、その後の世代がプチナショナリストに戻る。


そーゆー感じ。




ほんじゃあね。