世の中ってのは、びみょーに、ちょこっとずーつ、変わるよね。兆候はあっちこっちに、ちょろっとずつでてくる。それを統合して、どっちに向かってんのかな〜と考えるのは非常におもしろい。おもしろいけど、まず当たらないんですけどね。
世の中が変わる要因で、これはすごいことになるな〜と思うことを書いておきましょう。
(1)先進国ライフをおくる人の人数の急拡大
みんなね、国際援助とかいって、あちこちに援助してるけどさ、結局の話、今のバランスというのは、「大量消費をする人は、世界の人口の1割くらい」ということを前提に成り立っているんだよね。60億人のうち6億人程度が「先進国ライフスタイル」。それ以外の人は、普通、もしくは、かなり困ってる。そういうバランスでないと成り立たない。
安い国の人件費で製造・栽培されたものがあるから、先進国は豊かに暮らせる。1割で世界の資源を独占できるから、先進国は豊かなのだ。
当たり前っちゃ当たり前なのだが、中国が豊かになってエネルギーが足りなくなって、初めてわかってきたよね。穀類も魚介類も足りなくなりつつあります。中国人が豊かになって一斉にエビやらカニやら食べ始めると・・・私たちはもうエビもカニも手に入らなくなるあるよ!中国の人件費が高騰したら、今日本に溢れている「安くて、そこそこの品質の商品」はなくなるよ。皆さん、今持っているものを大事に使いましょうね。
ふーむだ。
今はさ、GWは混んでて飛行機が高いとか言ってるけど、中国人が3割でも海外旅行し始めたら・・・飛行機なんて年がら年中「ピーク値段」になっちゃうよ。いや、責めてるわけでも怒ってるわけでもない。ただ、まだまだもっと、今は思いもつかないようなところに、影響がでると思う。
そう、世界は、「6億人が54億人から搾取する時代」から、「30億人が30億人から搾取しようとする時代」に変わっていく。搾取できるモノの量も質も、大幅に低下する。他の条件が今と同じなら・・・今と同じ? ここがポイントなんでしょうね。はい。
★★★
(2)少子高齢化
日本の中で言えば、これが一番大きいのは明白でしょう。前も書いたけど、「移民を入れない」なんてのは「そうしたいかどうか」という問題ではない。もう、せざるを得ないってば。大量の高齢者を社会で支えるために必要なのは、お金ではなく人手なのだもの。
こんな治安のいい国のままではいられないと思う。それは移民の話ではなく、日本人で「どんづまり」の生活をする人が多くなるから。セーフティネットなんて「払ってくれる人」がいて初めて成り立つ。誰が払うのか?どんどん切り捨てられると思います。福祉レベルは。一方で、精神的にも肉体的にも自立生活力のない人がどんどん増えている。
ちきりんが増えるだろうな、と思うのは、ひとつはアル中と自殺、もうひとつは、身内殺人です。なんか怖い話ですみません。(怖すぎるから、なんでそう思うかは書きません。)
今はまだ見えていないけど、いろんなものの「値段」が変わると思う。需給のバランスが崩れてくるから。新しい需給のバランスへの移行のプロセスの中で、産業構造が大きく変わるだろう。
★★★
まさに内憂外患ですな。
さて、当然ですが、何か問題が起こると「解決しよう」という力も社会に生まれます。この解決方法も変化を始めている。今までは「技術で解決しよう」という感じだったのだが、最近は「生活スタイルの変化で解決しよう」というように変わってきた。
・病気を高度医療で治療するのではなく、生活スタイルを変えて予防しよう。
・足りない資源を「環境技術でリサイクルしよう」というのではなく、「不要なもの使わない」生活スタイルへ。
・人工呼吸器で生きるのではなく、自己決定で終末を選ぶというスタイルに・・・
なんでかっつーと、技術じゃ間に合わない、からではないかな。技術は開発にお金がかかるから、全員がそのメリットを享受できるようになるまで時間がかかる。生活を変えるのは全体へのインパクトがあるからね。
★★★
するってーと、もうひとつのことに考えが移る。
いままで「先進国」「豊かな国」ってのは、基本的に「技術立国」なんだよね。蒸気機関車を発明して産業革命が起こった大英帝国に、いわずとしれたアメリカに日本に・・・
ヘゲモニーの源泉が技術から、生活スタイルの移行をスムーズに行えるという社会意思と社会行動力に移るかも?と思うよね。今近いことやっているところで言えば、北欧とかでしょう。ふむ。
それとね、技術はあんまり自然条件に影響されないけど、生活スタイルはそうではない。技術は資源のある国でもない国でも、そんなにハンディがないでしょう?でも、生活スタイルの方は、自分の国がどれくらい自然に恵まれているか、に大きく左右される。一年中暖房も冷房もいらない国では、エネルギーが足りなくなっても、その点に関しては快適だし、道端からすぐ野菜が実るような気候ならタンカーで食料輸入ができなくなっても餓死はしないでしょう。
今まで築きあげてきたものは、どーなるのか?
技術の時代は終わるのか?
ふーむでしょ。
ふーむだね。
また明日