帰ってきたです。疲れたですー。出張の比ではないです。まじで疲れた・・・・
しかーし、この旅行は、近年のちきりんの旅行の中では圧倒的に“発見”に溢れた旅行でありました。
ものすんごいおもしろかった。私だけじゃもったいない。みんなロシアに行った方がいいよ!!ってくらいおもしろかったです。
何が?ってのは少しずつ書いていきます。
今回“初めて気がついたこと”もしくは“認識してなかったけど、クリアになったこと”のひとつは「この国は過去一度も(経済的)先進国であったことがない」ということです。
なんのこっちゃ?って感じですかね。皆、そんなこと知ってました??
ちきりんはなんとなく「ロシアは経済的に先進国である」と感じていました。でも今回行ってみて、全然違う、と感じた。
21年前に行った時はどうだったかというと、もちろん経済的に先進国という感じはしなかった。でもその時は、先進国とか発展途上国という分類ではなく、「経済に失敗した国」という感じでした「前にいるか後ろにいるか」ではなく、「正しい道とは違う道を歩んでいる国」だった。だから確かに街はみすぼらしく物資も欠乏していたが、発展途上国だとは当時は感じなかったです。
今回の再訪までの間も、ロシアって、ブリックスとかいっていっしょこたにしてるけど、ホントに中国やブラジルのような発展途上国なのか?という疑問があった。
でも今回はっきりわかった。「ここは発展途上国どまんなかの国」です。
なんで「ロシアは先進国」という気がしていたかというと、やっぱり「米ソ」という言い方があまりにも長い間定着していたからだと思うです。「米ソ」ってどんな「二国間対立」よりも多く表記されてきた、と思う。1945年〜1990年までの45年間もの長きにおいて。
米英とか、日米、もしくは、米中とか。まだまだ「米ソ」の方が聞き慣れた感じがしませんか?(おばさんなだけ?)長い長い間、地球は「米ソ」に分けられていたのです。
その一方の「米」は泣く子も黙る世界の王様、経済的にも軍事的にもわがままレベル的にも圧倒的、ってことは、それと対比される国が「まさか、発展途上国のはずはない」という気がしていたのです。
「米ソ」と表記されることで、「ソビエトという国は、米国と並び称されるレベルの国であり、当然、米国と競えるレベルの国なのだ。」という気がしていた。
が、今回行ってみて「全然ちゃう」とあらためて認識した。ここは、ロマノフ王朝の栄華を最後にここ百年、つまり現代史の時代において「経済先進国」であったことは一度もない国なんだと、ようやくわかったです。
米ソの時代、彼らは「軍事力」と「思想の対立角度」、および、「野望の大きさ」において「対抗し得る力」であったということだと理解しました。
まっ、とにかく「発展途上国」というか、ここは全然先進国ではありません。ソビエトという国にも、ロシアという国にも、皆、幻想を抱きすぎ。こんなんでどうやったらこの「大国感」を醸し出せるのか?これこそ、日本が学ぶべきことだと思うよ。
日本って全く反対だよね。こんなにすばらしい国なのに、この「小国感」は一体何??って感じだ。
まあとにかく、まだまだ全然やな〜と思ったことはたくさんあるんですが、羅列しとくと、
(1)ホテルのレベルがタイより低いと思う。(首都同士の比較でね。)今だとベトナムと同じくらいじゃないかな?お湯がでるかとか、トイレットペーパーの質、従業員のサービスとか、食事の質とかね。
(2)社会インフラのレベルも、タイと同じかどーか。今だと北京、サンパウロ(首都じゃないけど)あたりと較べても、うーむって感じかな。たとえば、メーターのついたタクシーがまだ「ない」んだよ。首都で。
バンコクでメーターのないタクシーが大半だったの(いわゆるトゥクトゥクが中心で)なんて15年前くらいじゃない??韓国のタクシーも15年前は相乗りする人が多かった。でも今は北京でもそんなことないでしょ。
空港も未だに「荷開け」があるんだよ。預けたスーツケースを開けて泥棒するってやつで、組織的に空港職員がやってるんだけど。ちきりんも帰りにスーツケース開けられました。たいしたものいれてないので何も盗まれてないと思うけど(汚れモノの衣類とかなくなってる可能性もある??)これもね〜、20年前に東南アジアの旅行してた時以来ですよ。国際空港でこんなことされるのは。
それにしても鍵を壊さずきちんと開けて閉めて戻ってくる。びっくりだ。すごいスキルです。はい。サムソナイトとかもちゃんと開けちゃうらしいです。
(3)サービスレベル・・これは仕方ない部分もある。資本主義を皆、知らないからね。ニコリともせず、まだ「客より労働者がエライ」と思ってる店が大多数・・・ううむ。時間かかるなあ。
でもね、「共産主義だったから仕方ない」っていう言い訳はつかえないよね。中国はどうなのさ?って思うもの。結局は経済体制の問題ではないように思います。
というわけで、物価は確かに世界一の物価高モスクワらしくバカ高かったのですが、国の経済レベルとしては、まだまだ「ひえ〜」でした。
そしてもっとすごいことは、「これでも、ロマノフ王朝以降では、今が一番経済的に豊かなのだ」という事実。すごいです。そうだったのかあああ、です。いや驚いた。
まっとにかく、また明日!!