ちきりん初の対談本が発売されました!
対談のお相手は・・・
プロ格闘ゲーマーの梅原大吾さん ↓
悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)posted with amazlet at 16.06.03ちきりん 梅原 大吾
小学館
売り上げランキング: 20
私が彼の本を最初に紹介した のは既に 4年近く前のこと。
それ以来ずっと対談してたので、もはや 「そういえば話し始めた頃はふたりとも若かったよね」的な感じです。
100時間もかけて話したテーマは、学歴の意味や職業選びについて、お金や評判がもつ価値、プロとしてどこまで勝負にこだわるべきなのか、そして最後は将来プランまで、多岐にわたりました。
中でも白熱したのは、
「やりたいコトって、どうやって見つけるの?」
「自分にはやりたいコトがあるんだけど、ほんとーにこの道を突き進んでっていいのかな?」
「今やってることが自分が本当にやりたいことなのか、よくわからない。一体“やりたいこと”ってどーやって見極めればいいの?」
といった、誰でも一度は感じる不安や疑問についての議論。
というのも、
私と梅原さんはいろんな面で「ぜんぜん違う」んですが、特に人生における「やりたいコトとの出会い方」においてその差が大きい。
小さなころに格闘ゲームという天職に巡り会った梅原さんと、小さな頃から文章を書くことが好きだったのに、なぜか金融やらマーケティングやら、全く関係ない仕事ばかりやってきた私。
こう書くと「やりたいことに早々に出会った梅原さん」のほうが幸せそうですが、
実は「自分が何をやりたいか、よくわかってなかった」私より、梅原さんが感じてきた悩みや迷いは圧倒的に大きなものでした。
不思議でしょ?
世の中には「やりたいコトが見つからない」と悩んでる人がたくさんいます。だから私も、「どうやったらやりたいコトを見つけられるのか」についてはよく考える。
でも今までは「やりたいコトが早々に明確になる人生がどれだけ大変か」なんて考えたこともありませんでした。
それが今回 梅原さんと話して初めて理解できた。
「自分のやりたいことって何なんだろう?」と悩んでる人、「本当にこの道でいいのか?」という迷いが捨て切れない人に、とても役立つ本になったと思います。
↑↓ 対談本を執筆中のデスク。梅原さんの言葉をメモった紙と構成を考えるためのメモ いずれも汚ーーーい自筆は私の手書き文字。対談もインタビューも録音しない主義なので、その場でとったメモと記憶がすべて
そのほかにも、梅原さんの考え方には何度も仰天させられました。「そんな考え方するの?」「なにそれこわい」的な感じで。
「信じることで何かを変えることはできるのか?」とか、「お金のためにやってるわけじゃないと自分で自分に証明するには?」など、彼が持ち出してきたテーマのいくつかは、ほんとに衝撃的で新鮮だった。
足かけ 4年、累計 100時間も話してたその途中から、私はもはやこの対談が本になるかどうか、どーでもよくなってました。
「このまま 10年くらい対談だけして本がでなかったら、関西人的にはかなり美味しいネタになるよね」とまで考えてたくらい。
ときには、
「学校なんてもはや意味ないって!」と主張する私に、
「無責任なコト言うの止めてください」
「ちきりんさんは自分に学歴があるから、現実の大変さがわからないんですよ」
とコテンパにされたり、
けど、最後の最後は梅原大吾の「完敗です」 という台詞で終わるこの一冊。
軽く気軽に読めるんだけど、読みながら & 読んだ後にも深ーく考えることのできる、いい本になったと思います。
唯一当惑してるのは アマゾンなどのこの本の紹介文の所 に書いてあるコレ↓
梅原さんは学校が嫌いで、授業中は寝てばかりいたという。
それなのに私の周りにいる、一流大学を出た誰よりも考える力が凄い。
・・・確かにそれっぽいことを言った記憶はあるっちゃあるんだけど、
でもこんな文章を宣伝に使われたら、あたしはこれから「自分の周りにいる、一流大学を出た友人達」に、どんな顔して会えばいーんでしょう!?
対談本でテンポ良く読めるので、キンドルでサクッと読むのがお勧めかな。
というか、「どうしても紙の本で読みたい!」と思われる方は早めにご購入ください。フェルドマンさんの本の時と同様、いったん品切れになると、かなり長いあいだ在庫が戻らない可能性もあります。
悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)posted with amazlet at 16.06.03ちきりん 梅原 大吾
小学館
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成長オタクな格闘ゲーム界の神と、
意志力も根性もやる気も足りなくて困ってる社会派ブロガーのガチ対談
どうぞ皆さまお楽しみください。