怨嗟の街

昨日のフレンチはおいしかった。

バタくさくてクリームでこねくり回した調理方法が好きでないため、ちきりんはあんましフランス料理は得意でないのだが、

昨日のとこはお魚系がとても上手に素材が活かしてあって爽快な舌心地でスタートでき、かつ、お肉もフォアグラとか使ってるのにもかかわらずあっさりしあげてあって、とてもちきりん好みでした。

フルコースだったのに全部しっかり平らげたです。結構珍しいことだ。

ただ、平日とはいえあんなに客が少ないと(たぶん私たち入れて全員で5名のみ)、長くは存在し得ないかも。

割り勘で一人 1万 7千円。ってか、高過ぎてお互い「おごるよ」と言えない・・シャンパンから食後酒まで飲んでるから、んなもんか。

まあ、また行ってもいいかな、というレベル。


ちなみに今までちきりんが自腹で食べた食事で一番高かったのはホテル西洋銀座ができたばっかりの頃に食べたメインレストランのランチ。

ひとり 8万円ちょい。

一人分が、だよ、8人分じゃなくてさ。しかもランチ。

あれは驚いた。しかしありがたいことに、あれ以来(あれ以上に)驚いたことはない。


★★★


今日の朝はさすがに胃がもたれたのでグレープフルーツをレタスにまぜてサラダじたてにして食べる。おいしい。


例の犯人の掲示板への書き込みを集中的に読んでみる。

あまりの後ろ向きさ、あまりの未熟さ、視野の狭さ、絶望感と孤独感のあまりにストレートな表現、に圧倒される。


昼はハヤシライス。

インスタントのレトルトでサラダはレタス、トマトにマリネ風のドレッシングを。

暑いのでこーゆーあっさり系サラダ食べたくなる。



犯人が暴れた場所の選択が興味深い。「誰でもいいから」と通り魔事件をおこす人たち、ここ 10年くらいすごく多いけど、パターンとしては次の 3つか。

(1)薬でおかしくなってる。
(2)精神的な障害があるのに放置されてた。
(3)人生に絶望し、幸せそうな世間に復讐する。


三軒茶屋で包丁振り回した人と、どっかの駅に車で突っ込んだ人が (1)、池田小学校のと、中国地方のバスジャックの子が (2)、今回の犯人と、この間、死刑判決がでた池袋の事件の子が (3)かな。


夕食は卵のぶっかけご飯と浅漬け。やっぱ昨日のフレンチの豪華さに少々罪悪感があり、あえて粗食にしてみた。

それにしても“卵のぶっかけ”ってなんでこんなおいしい?

昨日の「ウズラのフォアグラ詰め」にまけてないですぜよ。


いつかミッドタウンや新丸ビル、ザ・ペニンシュラのロビーとかで暴れる子がでてくるだろうか?

でてこないような気がするわけ。

こういう人たちが暴れるのは、新宿西口、池袋の雑踏、アキバのホコ天。

地方の場合はほとんどが「駅」

地方では、そこしかないんだもん、幸せそうな人が集まってる場所が。

東京でも、いわゆる「庶民の雑踏」ばっかりだよね。「金持ちには関係ない場所で起こる事件」って感じだ。


アキバのとんでも男も池袋の事件の犯人も、新丸ビルとか行ったこともないし、しかも、そこにいる人たちに嫉妬したりもしていないと思う。

その人達の何が幸せなのかもわからんと思う。彼らがほしい幸せは、アキバのホコ天を友達と談笑しながら歩くことであって、丸の内の高層レストランで 2万円のランチすることじゃない。


仕事はちょっとだけ進んだ。ちょっとだけ飲んで、ちょっとだけ歩いてこよう。いい季節になったもんだ。


四川の地震もビルマのハリケーンも秋葉原の通り魔も、一瞬にして予想もできない終止符を、罪のない人の人生に突然突きつける。

犠牲者の方の冥福をお祈りします。

そして、明日はもうないかもしれない人生を大事に生きよう。



じゃね。


http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+personal/  http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+shop/