郵政民営化法案成立を!

郵政民営化の法案、衆院通過。でもまだ参院があるんですよね。時間かかりますねえ〜エーゲ海に行っている間に決まるかと思ってたけど。

もういい加減、議論に飽きてきた人も多いと思います。つーか、最初から関心ない人も多そうですね。他のブログ読んでいても「なんであんなことに、いつまでも時間使ってるんだ」とか「他に大事なことがあるだろう」みたいな論調が多いみたいです。 というわけで、実はこの件についてはちきりんは少数派らしい。ちきりんは、郵政民営化、すごく大事だと思っているし、少々修正を受け入れてもいいから、なんとか「民営化」だけは譲らずに実現すべきだと思っている。

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そもそも、政治家がここまで反対している法案って、近年まれでしょう。道路公団の民営化も相当うだうだ言っていたけどここまでの反対じゃなかった。イラク派兵とか消費税増税とかは、世論は盛り上がったけど、つまり、国民の反対はあったけれど、国会議員の反対はあんまりなかったと思う。もちろん、民主党、社民党、共産党等は反対はしていたものの、今の郵政法案に反対する自民の人たちのような必死さは感じられなかった。

もっといえば、政府与党側である自民党の議員がここまで反対する法案ってのは、本当に近年まれな法案なのだ。そして、その理由だけをもって、ちきりんは、この法案が成立することを強く希望する。

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だってこれだけ、与党議員が反対するのである。いったい今の制度がどれほど、これらの議員たちにとって「おいしい制度」であるかが想像できよう、というものだ。どうでもいいことならあんな必死で反対しない。必死で反対したい理由は明確だ。「今の制度は、彼らの死活問題に関わるくらい大きなメリットがある」ということなのだ。

小泉首相と竹中氏は、それがわかっているから、なんとかこの法案を通したい。でも、彼らも野党ではなく、あくまで与党の議員だ。だから、表だって、今の制度がどのくらい「おいしい」のか、どういう仕組みで「おいしくなっている」のかを白日にさらすことはできない。それは、自民党の闇の部分であり、そしてそれを告発することは仲間への裏切りだし、血を流さねばならない仲間がでてくる、ひいては、党の総裁でもある小泉首相にとっては「責任をとって辞任」という返り血を浴びる可能性さえある。だから、彼らはその点を伏せて法案を通そうとしている。

小泉・竹中連合が、その核心を表立って突いてくる可能性がない、ということを見越して、反対派は、あくまで正論で攻めてくる。「WHY民営化が必要なのか!」と。WHYの答えである「なぜならば」を、推進派が公にできないことを逆手にとっている。反対派の彼らこそは、最もその「なぜならば」の理由をよおおおく知っている人たちなのに。ホント汚い。

ちょっとずれるが、本当はその核心を突くべきは、岡田民主党であるべきなのだ。しかし二つの理由でそうなっていない。ひとつめの理由は、それを突くべき情報を彼らはもっていない、ということ。自民党の一部議員と、その将来は彼らと一蓮托生と考えている一部の官僚達が、これまで何十年も一切情報が明らかに、明確にならないよう気の遠くなるような努力をしてきた結果である。

もうひとつの理由は、岡田民主党は、「自民党から民主党に政権を移す」ことよりも、「小泉政権の打倒」を目標にしてしまっていることにある。郵政問題の本当の闇を突くことは、小泉政権の支援にはなっても打倒にはならない。それこそ小泉氏が言いたくてもいえないこと、であり、小泉一派の主張に他ならないからだ。でも、民主党が、大きな目標を忘れて、個別政権の打倒などと言うことを目標にしている限り、少なくともちきりんは民主党に一票を投じることはないだろう。

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骨抜きになるなら成立してもしかたない、という人もいるが、ちきりんはそうは思わない。政治は学校ではない。100%の回答しか受け入れない、なんて言っていたら何も始まらない。とりあえずどちらかにハンドルを切れば、少々行きたい方向とずれていても、少なくとも「正しい方向」に車は走り始める。まずはそれで十分だ。一度右に走り始めれば、最初は「左にいくべきだあ!!!」と怒鳴っていた人たちの中にも、「なんだ、右の道もいいもんじゃないか」と言い出す人が必ずでてくる。左に行くことの利権がたいして大きくなかった人たちの中から。

だから、まずは民営化だけ決めればいい。すべてはそこから始まるのだ。

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反対派が、「田舎から郵便局が消える。おばあちゃんがかわいそう」とか言っている。道路の時も同じ事を言っていた。「子供が病気になっても、高速道路がないと病院にいくのに時間がかかる。その間に子供は・・・」って。ちきりんがヘドがでるほど嫌いなのは、こういうことを恥ずかしくもなく大声で言えるあの厚顔さだ。「あんたたちが反対している理由は、それじゃないでしょ?」と叫びたくなる。あの人たちは、本当に「郵便局が無くなって不便になって困る田舎のおばあちゃん」のために、これだけ反対しているのでしょうか?そのおばあちゃんの票がほしいがためにここまで反対しているのでしょうか?誰もそんなことを信じる人はいません。

巨大な金脈が郵政の後ろに横たわっている。その三分の一、いやもしかしたら半分はすでに黒く腐食を始めている。それを白日のもとにさらさなければ、国家財政の再建はあり得ない。そして、そう考える人たちと、絶対にその金脈を表にさらし、今吸っている甘い蜜を逃したくない人たちの攻防が、ずっとずっとずっと続いている。国民の大半は、もう飽き飽きさえし始めている。確かに細かいことはどっちでもいい。しかし、

ちきりんは、小泉・竹中軍団(?)を支持している。

郵便局の人にはなんの恨みもないが、
なんとしても郵政は民営化しなければならない。
この問題の解決なくして、日本の財政再建はありえない。日本という国が立ち直るために、どうしても通らなければならない道なのだ。これ以上、この国が建ちなおるためのきっかけを遅らせてはいけない。



ではまた明日〜