2011-01-01から1年間の記事一覧

なんで全員にリーダーシップを求めるの?

欧米(特にアメリカ)の入学試験や、外資系企業の面接で常に聞かれるのが、「あなたのリーダーシップ体験について話してください」という質問です。大学の入試エッセイでも書かされるし、大学や企業の面接では、過去にどんな場面でどうリーダーシップを発揮…

次の「ちきりん本」の発売日が決まりました!

来月、28日に、ちきりん2冊目の書籍、 『自分のアタマで考えよう』 〜「知識」にだまされない「思考」の技術〜 が発売されることになりました。 うっかりしてる間にネット予約が始まってたので、お知らせします。 → アマゾン 予約画面→ 楽天ブックス 予約画…

未完の「能力リスト」

「頭がいい」「あの人はデキる!」とか、「あいつは能力が高い or 低い」などと言いますが、こういう言葉って具体性がないですよね。なので、具体的な能力をリストにまとめてみました。書きかけなので、適宜、付け足したり変更していきます。ずっと作りかけ…

性教育について(生まれて初めて)考えた

この本、おもしろくて勉強になりました。『こんなに違う! 世界の性教育』 (←amazon)(↓楽天)【送料無料】こんなに違う!世界の性教育価格:777円(税込、送料別) わたしはジェンダー関連の話にはあまり興味はないのですが、ふと「他国の性教育ってどん…

いい国すぎて危機感がもてない

先日、知人と食事をしてたら、「なんで日本ってこんなに危機感がないんだ?」という話になったのだけど、ひとしきり話してから思った。「危機感なんてもてないよね。だって全然、危機じゃないもん。」と。都心のヌーベルシノワをうたったおしゃれな中華レス…

この国の政治の不在、対極としての『コラプティオ』

先日来ちきりんが、『ハゲタカ』や『ベイジン』などを紹介してきたのは、ご縁あって著者の真山仁さんにインタビューをさせて頂く機会があったからです。2時間の予定だったのですが、白熱して3時間半(休憩無し!)のロング・インタビューとなりました。キャ…

東アジアで協力しよう!

この前、「日本を一歩外にでれば、世界ではたくさんの子供が生まれてて食料もエネルギーも足りなくなるかも!という状態なのに、なんで日本の中だけで子供増やそうとするかな?」というエントリを書きましたが(エントリはこちら)、じゃあどうすればいいの…

少子化対策なんて不要でしょ!

昨日、「世界の市場は一体化しつつあるよん」という話を書きましたが、ちきりんはビジネスだけではなく、もっと根本的なことも「世界はひとつ」という視点で考えるべきだろうと思っています。その根幹にあるのは人口です。日本は“少子化少子化!”と騒ぎ、多…

「輸出・輸入」→「市場の一体化」

最近よく感じるのが、「輸出・輸入」→「市場の一体化」の流れの加速です。これは今後、ほぼすべての地域、分野で顕在化し、定着することになるでしょう。たとえば、エンターテイメント市場。今までは「ハリウッドが世界に映画を輸出する」、「日本が世界にア…

「虚構の自由度」、そしてその価値

先日ご紹介した『ハゲタカ』の著者、真山仁さんのもうひとつの名著『ベイジン』を読了。『ハゲタカ』とはまた違う意味で衝撃的でした。この本、今のタイミングで日本人が読むとかなり複雑な気持ちになると思います。〜以下、ややネタバレ気味に『ベイジン』…

よく考えたら、ほんのちょっとは進んでる

民主党の党首選と野田総理の組閣を見ていて思った。「なんだかんだ言っても、自民党時代より2センチくらいは進化してるよね。」と。たとえば、 党首を選ぶのに選挙してる 小泉さん以前の自民党って、派閥の長が集まって話し合いで決めてたり、陰の実力者の…

狂気の時代の共犯者たちへ

真山仁さんの『ハゲタカ』という小説を読みました。NHKでドラマ化されたので、ご覧になった方も多いかもしれません。原作はテレビドラマのストーリーとは必ずしも同じではないですが、外資系ファンドが、不良債権処理に四苦八苦する銀行と、倒産の危機に…

円高、いいね!

一ドル77円前後という相場がすっかり定着してきましたが、物価推移を考慮して購買力平価で考えると妥当なレートはもっと高い(60円台だとか、57円前後だとか)と計算されている専門家もあり、ちきりんも「まだまだ円高になるんじゃない?」と思ってます。と…

日本の税金まとめ(お勉強シリーズ)

「全国間税会総連合会」という妙な名前の団体が作っている「税金のまとめ」パンフレットの内容をご紹介。名前からして「なにその団体?」って感じですが、パンフレットには「消費税のあり方を考える会です」と書いてあるので、たぶん財務省の天下り団体かな…

どっちの破綻が早い? 生活保護と年金

「年金制度なんて絶対もたない」「オレが 65歳になった時には間違いなく破綻してる」とか言う人がたくさんいます。でも、「生活保護制度なんて絶対もたない」「間違いなく破綻する」と言う人にはあまり会いません。いったいなぜ? 中には、「年金なんて払わ…

超有望ビジネス)高齢者向け宅配ごはん

私は過去に何回か、「これから高齢者向けのビジネスは可能性あるよねー」というエントリを書いています。 <関連過去エントリ> ・「高齢者ビジネスあれこれ」 ・「“若者的なる者”が消費するという概念」 なんたって、今後、高齢者は増え続けます。2050年の…

暴動@東京はいつ?

ロンドンでの大きな暴動。ようやく収束したみたいですね。あんまり詳しくは見てないのですが、このニュースを聞いて、「あたしも普通の寿命くらいまで生きたら、きっと東京でもこういう暴動を見ることになるだろうなー」と思いました。そういえば2005年には…

まとめ)終戦記念日に向けて

明日の終戦記念日にむけて、今までに書いたあの時代関連のエントリをまとめておきます。 (1) 「終戦の詔勅」 一度は全文を読みたい方へ、そして、内容をしっかり理解したい人へ “玉音放送”の全文と、ちきりんによる現代語訳です。 http://d.hatena.ne.jp/Chi…

本日の朝日新聞より

たまに読むと、朝日新聞もけっこうおもしろかった。 安愚楽牧場の民事再生法申請に関する記事より抜粋 繰り返し契約を結び、2億円以上を投じている横浜市の女性(74)は「民事再生法の手続きはよくわからないが、オーナーにできるだけ多くの元本を返して欲し…

将来有望な若者の将来価値を毀損する、大きなワナ

最近、若くして起業していたり、小さいけど伸び盛りの会社で働いている若い人から、日本の大企業について「驚いた」「あんぐりした」的な話を続けて聞きました。たとえば「なにかコラボできるんじゃないか」と先方から言われたので話を聞きにいくと、最後に…

夏休み向けお勧め本!

さて、働いている皆さんもそろそろ夏休みでしょうか? 今年は夏休みがめっちゃ長い!という人もいると思うので、まとまった時間や旅先で読める“ちきりんお勧め本”を、過去に書いた感想や関連エントリと共に紹介しておきます。 ノンフィクションで、めっちゃ…

「解雇」と「死」は似てる

この前の対談の時にちょろっと触れたのですけど、外資系企業における「解雇」って、人間社会における「死」と似てるんだよね。たとえば、 ・「最終的には総ての人が死ぬ」 = 「最終的には総ての人が解雇される」・「でもいつ死ぬかはわからない」 = 「でも…

世界と似てきた日本

京都旅行の帰り、社会勉強のためネットカフェと夜行長距離の高速バスを利用してみました。どちらも(海外で利用したことはあるけど)、日本では初めて。海外のネットカフェってオープンなお店が多く、発展途上国だと通りから中が見えてるようなところも多い…

なんか似てる・・・

その昔、ものすごい数のレコードを集めていたけれど、時代が変わり、ある時点で一大決心をしてCD収集に切り替えた。でも今はそれら大量の曲をiPhoneで聞くため、音楽をCDからパソコンに取り込むのに多大な時間を使っている。 その昔、ことあるごとに大量…

「自然エネルギーか原発か」という議論の不毛

先日、「ニュースの深層」に出ていらした、エネルギー環境問題研究所代表の石井彰氏のお話がすこぶる納得できたので紹介しておきます。石井先生は311以降に起こっている「原子力か、再生可能エネルギーか」という論争の幼稚さを指摘しつつ、エネルギーと地球…

「税と年金の一体改革」 ちきりん私案

ちきりんが「プーやってます」というと、よく尋ねられるのが「どうやって食べてるんですか?」という質問。会社辞めてからまだ1年もたってないので「貯金で食べてます」と答えると、今度は「一生食べていけるだけの貯金があるんですか?」と聞かれます。この…

無職の悲哀

1ヶ月くらい前でしょうか、なにかでみつけた日経メディアプロモーション(日経新聞社グループ)主催の無料シンポジウムに申し込んでいました。開催が来週になったこのタイミングで、先日いきなり「残念ながら抽選に外れたから参加できません」的な葉書が来ま…

採用慣行に混乱あれ!

東京大学が9月入学を検討するという話が波紋を呼んでいます。日本企業の人事部の人は大半が反対みたい。まあそうでしょうね。「採用や新人研修を年に2回もやらされたら、オレは過労死するぞ、ばーろー!」って感じでしょう。7月15日の朝日新聞でもこの件が特…

高齢化社会の“見える化”

老いの才覚 (ベスト新書)作者: 曽野綾子出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2010/09/09メディア: 新書購入: 11人 クリック: 538回この商品を含むブログ (37件) を見る 老年の品格作者: 三浦朱門出版社/メーカー: 海竜社発売日: 2010/12/01メディア: 単…

「再分配」の仕組み

所得格差や貧困率について語る際、「再分配前か、後か」という区別があります。「再分配」とは、税や社会保障などによって所得の偏りを是正する仕組みです。高所得の人はより多くの税金や社会保障費を払うので、実質的な可処分所得が減ります。一方、所得の…